ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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えぉなモバイル、少女、妹、妹猫、黒天使、嬢のハーレムパーティにしました。

性能を求めるとやめた方がいいんだろうけど、可愛いからね。


99話 大統領の演説

2021年、3月21日。

 

この日に、『ヒューストン奪還作戦』が始まる。

 

冒険者達は、三日前から現地入りし、21日に全軍で突撃という予定になっている。

 

今日、18日には、天海ポータルゲートにより、世界中の冒険者がハリアルシティに現れた……。

 

 

 

ワイバーン便により、ハリアルシティまでやって来た、合衆国大統領『ハロルド・チェス』は、冒険者の顔を見る。

 

「ふむ……、レベル五十帯域のトップ冒険者の多くが集まったか」

 

「しかし、プレジデント……。チーム『廃棄物』は……」

 

秘書の言葉を聞いて、顔を顰める大統領。

 

「その話はもう良い。あの存在はそもそも、金で動かせるものではない。……見てみろ」

 

そう言った大統領の視線の先には、ワイバーンロードがいた。

 

このワイバーンロードは、『運送会社ガーページ』のアメリカ支部のものだ。

 

通常の緑のワイバーンと違い、黒い鱗と一回り以上大きな肉体を持つ。

 

「アレは、ワイバーンロードだ。ワイバーンは通常、レベル四十ほどのものらしいが、ワイバーンロードはレベルが五十はあるそうだ」

 

大統領は言葉を続けた。

 

「良いか?五十レベルだぞ?ここに集まっている一流冒険者のレベルの平均はおよそ五十。同じレベルだ」

 

「し、しかし、スキルの構成や相性によっては、レベルは十くらいの差なら覆せると」

 

「それはレベルが低い場合の話だ!レベルは上がれば上がるほど、ステータスの数値は指数関数的に向上する!このヒューストンのボス級のレベルは七十ほどだが、それだって、ここにいる一流冒険者を何人も並べないと安全マージンがとれないんだぞ!」

 

大統領は大声で秘書に指摘した。

 

そう、大統領の言う通り、低レベル帯ならレベル差をスキルの質で覆せるが、高レベル帯でそれは絶望的だ。

 

レベル五十なら、スキルの質で圧倒しても精々相手できて五十五が限界だろう。

 

ただ、世の中には、『空間支配』などの反則的なスキルもあるのだが、そんなスキルは普通の手段で得られるものではない。

 

では、どのようにしてレベル五十帯域の冒険者がレベル七十帯域のモンスターを倒すか?

 

それはもう単純に、数を並べるしかない。

 

MMORPGで強敵を倒すときのように、沢山の冒険者を引き連れて、レイドを組むしかないのだ。

 

「だと言うのに、レベル五十帯域のワイバーンロードをトラック扱いする『廃棄物』パーティが、まともな訳があるか!」

 

「は、はい!」

 

秘書は、大統領の怒りの声を浴びせられ、びくりと身体を揺らした。大統領の剣幕は、それほどに真に迫っていたからだ。

 

それに、と、大統領は更に言葉を続ける。

 

「それに……、こうして、ワイバーンの運送屋と、ネットワークサーバーの保有、出版社をも所有して、更に智の殿堂たる学院の出資者という馬鹿げた存在だ。その利権と、そこから得られる利益は膨大なものになっているはず……」

 

大統領は、その後に続く言葉を言えなかった。

 

言える訳がない。

 

合衆国大統領が、「ともすれば、アメリカよりも強大な存在なのでは」などと。

 

それを認めてしまう訳にはいかないのだ。

 

この世界は漫画の世界ではない。

 

一個人がアメリカという大国に匹敵するなど、あってはならない……。

 

「っと……、話は終わりだ。冒険者達に挨拶をしよう」

 

 

 

大統領のスピーチは短めで、分かりやすい言葉だった。

 

「アメリカを再び偉大な国へ!」ということと、「そのために力を貸して欲しい」ということ。

 

その二つを軸として、拳を突き上げながら、五分ほどの演説をして、士気を高めた。

 

もちろん、アメリカ人以外は士気が高まった訳ではないが、崩壊前は散々にメディアに「高慢だ」となじられていたあの大統領が、頭を下げてまで頼み込んできた協力の要請は、多少は、外国人の冒険者達の心にも響いたようだ。

 

一方で、作戦に参加するアメリカ陸軍のグリーンベレーは、このハリアルシティまで来て激励をしてくれた大統領のおかげで、士気は上々であった。

 

それは、このハロルド・チェス大統領の支持基盤が、低所得者や軍人、反リベラルの市民達であるからだ。

 

今までの大統領は、なんだかんだと理由をつけて、海外に派兵し、兵士を戦争で死なせてきたが、このハロルド・チェス大統領は、人同士の戦争などと言う儲からないことはやらない主義だった。

 

そんな訳で、今まで無理な派兵をせずにいた。それにより、ハロルド大統領は、無為に兵士を殺さない大統領だと信じられている。

 

そして、今回はアメリカを奪還するための戦いであると言われれば、兵士達の戦意も高まると言うものだ。

 

なお、ハロルド大統領に敵対するリベラルエリート派閥は、その基盤となる資本を失って、見る影もなく弱体化している。

 

崩壊前の金が意味を持たなくなったこの世界では、リベラル派は何の力も持たない。

 

そんなものより、猛獣と戦った経験のある猟師や、格闘家に警察官、軍人などの方が遥かに強い力を持つのだ。物理的にも。

 

沢山の戦士、高い士気、近場のハリアルシティから買い上げた大量の物資。

 

失敗する要素は今のところ、ない。

 




屋台マン書きてえなあ。

主人公はいつもと違って、そこまでマッチョじゃないです。ヒロインと一緒に、オスマン帝国基準の奴隷とマグナカルタもロクにない十二世紀前後のヨーロッパっぽい世界を旅しつつ料理する話なんだけど。

主人公は完全オタク。相手が分からなくてもネットスラングやらネタやらを使ってくる。ヒロインは、主人公にヤンデレレベルでベタ惚れしてるんで、頑張ってネタを覚えてくれた。

オタク的掛け合いを書きたいんだよなあ。



それはそれとして、今は異世界と行ったり来たりする話と天才チート技師の続きを書いてる。

異世界と行ったり来たりする話は、学校に入学するところからですね。

元気よく入学式をサボって、天才少女と出会います。

自己紹介シーンで担任の女教師にセクハラをした後は、体力テストと部活動体験の話ですね。

体力テストでは、散々舐めプしつつもぶっちぎりで学年一位になって、それを聞きつけた運動部から勧誘される!みたいな話です。もちろん、部活なんてやってる暇ないんで、運動部の連中の心を折りつつも帰宅部になります。

その後は、病弱ヒロインとデートですかね。

天才チート技師は、ダンジョンの続きからですね。

ダンジョンの砂漠地帯で遊び呆ける主人公は、一般冒険者パーティに施しをしてやりつつも進み、三十一階層から四十階層までの氷河ゾーンを攻略していきます。

氷河では、あったかい飯を食いながら楽々移動。

四十一から五十階層までは天空ゾーンで、浮島を進んでいく。

あっさりラスボスのドラゴンを抹殺した後は凱旋……。

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