ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ライブアライブ、クリアしました。


118話 生の映画日本編 その3

はい、朝。

 

「祈りを……」

 

「「「「祈りを……」」」」

 

祈ってんねぇ!!!

 

そうね。

 

毎朝祈るのか?

 

朝晩毎日二回ずつね。

 

敬虔だ。

 

それでいて悪趣味。

 

実害が出なけりゃ、何を崇めたって良いだろ?スパゲッティモンスターでも何でも。

 

それはそうさ。で、みんなで食事。

 

食べ物は……、おお、芋か。

 

この辺じゃ、日本人の主食である米は作っていないらしくてね。ドイツ人よろしく、芋だよ。

 

む……、芋は……、美味いぞ。

 

そうですか……。

 

蒸した芋と……、ほうれん草と玉ねぎのミルク煮込み。

 

離乳食か何か?

 

だって、これ以外に食べられるものないみたいだし。

 

肉類は?

 

基本はミルクでタンパク質を補って、たまにダンジョンで獣型のモンスターを狩ってその肉を焼いて食べるとかかな。それよりも、季節の果物の方がご馳走みたいだね。

 

へえ。

 

ほら見てよ、教祖ちゃんも喜んでる。

 

「ムンドゥス様、今日の糧をありがとうございます……」

 

いやぁ〜、食品関係は俺は何もやってないから、氏神にでも祈ってくれって感じだ。

 

あれはスイカだね。

 

実をくり抜いて取り分けて食べて、皮は漬物にするのか。昔の人っぽいなあ。

 

えぇ……?!スイカの皮って、食べれるのかい?!

 

あ、知らんの?結構美味いよ?

 

ちょっと興味ある。今度作っといて。

 

いや、もう既に作ってある。

 

えー!マジ?じゃあ、食べながら見ようか!……ぱりっ。あ、結構アリだね。

 

 

 

で、午前。午前中は農作業だよ。

 

最近また暑くなってきたからなあ、陽射しが弱い内に作業するべきだな。

 

「どうだい、作物の出来は?」

 

「ムンドゥス様のお陰で、ばっちりです!」

 

輝く笑顔の黒髪少女だ、良かったねタツ。

 

ああ、最高だね。感動で泣きそうだ。

 

そして正午もまた、蒸した芋とミルク煮込みを食べて、少し休憩してから仕事だよ。

 

仕事?

 

農作業以外にも、魔石の納入とかもしてるからね。

 

「えいっ!」

 

『オオーン』

 

この辺では一番弱い、スケルトンをメイスで砕いて、魔石拾いをしているみたいだ。教祖ちゃんのレベルは二十二だって。

 

この世界はスライム潰しやってりゃ最強になれるようななまっちょろい世界じゃないからなあ。レベルを上げるには、常に自分と同等以上のモンスターを倒さなきゃならない。

 

そうだね、だから、教祖ちゃん達もレベルは全然上がってない。

 

上げる気がないんだろうか?

 

そうみたい。安全マージンの方が大事だと思ってるっぽいね。

 

む……、子供が、無理してレベルを上げる必要はない。

 

そうね。見た限りでは、この辺りにはそこまで強力なモンスターも出ないし、こうやって拝んで、慎ましい生活を続けていきたいというのなら、このままでも良いんじゃないかしら。

 

うーん……、それってつまんなくない?

 

つまんねぇよなあ?

 

神託、しちゃうか!

 

えーっと、教祖ちゃんの魔法式スマホに繋げて、と。

 

もしもーし?

 

「はい?もしもし……?どなたですか?」

 

羽佐間義辰という者だが。

 

「ム……、ムンドゥス様?!ああ、ムンドゥス様が私に……!」

 

うわっ、目がキラキラってかギラギラし始めた。怖……。

 

アーニー黙ってろ!……えーっと、荒木さん?

 

「はいっ!貴方様の信徒の、荒木ですっ!」

 

俺に祈るのも結構だが、俺としては実経済に貢献してほしいんだよね。

 

「経済、ですか?」

 

正確に言えば、強くなって、お金を稼いで欲しいってことだな。

 

「そうすると、ムンドゥス様は喜ばれるのですか?」

 

そうだ。今後の新たなサービスの展開もあるし、魔石や金はいくらあっても足りん。それに、お前が稼げば、信徒達もより良い生活ができるぞ?

 

「信徒さん達のためにもなる……?」

 

ああ、ああ、そうだとも。補給物資用の定期ワイバーン便だけでなく、金さえあれば通販用のワイバーン便を何度でも呼べるんだ。そちらにとっても、悪い話ではないと思うが?

 

「……はいっ!ムンドゥス様の為なら、私は何でもやりますっ!」

 

良い子だ。いつか天海街に来ることがあれば、歓迎しよう。

 

「はいっ!頑張りますっ!」

 

 

 

ははっ、酷いことするね。

 

何がだ?俺は単に、自分を慕う幼気な少女を「激励」しただけだぞ?

 

強くなれ、レベルを上げろってことは、命の危険がある強敵と戦えってことでしょ?残酷だよ。

 

良いじゃないか、本人の為になるのは確かなんだし。

 

いやぁ……、さっきシーマが言った通りに、無理せずに慎ましく暮らしていた方が幸せだったかもよ?

 

ええー!そんなのカワイソーだあー!

 

すっごい棒読み……。人の心とかないの?

 

多少はあるぞ、見くびるな。

 

人の心がなー!あったらなー!女の子をなー!

 

別に良いだろ?死んだらそこまでの奴だったってことで。信仰があれば死なん死なん。

 

笑いながら言う〜?

 

「皆さん、聞いてください!先程、神託がありました!ムンドゥス様は、私達にもっと強くなるべきだと仰せです!希望者の方はこれからの討伐を……」

 

うわー、その気になっちゃってるよ、教祖ちゃん。

 

おもしれー。

 

で、教祖ちゃんは、ちょいちょい怪我人を出しながらも、金稼ぎを頑張ってます、と。

 

 




次は何をやろうか……。

おすすめとかあります?



それはそれとして、既存作の続きが書けない……。

どれも描きたいんだけど、選択肢が多過ぎて、全てに手をつけるも中途半端に終わるというガイジあるあるになってる……。

ってかもう新作が五本くらいあるよ助けて。

次から新作投げますけど……、人気出なさそう。いつもと違う、最強ものではない感じになっているので、雰囲気が違うと苦情が入るかも……。

それでも、俺は好きなんですけどね?

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