ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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SF=Sukosi Fusigiくらいの気持ちでやっていくぜ!


3話 SFハーレム志願

あー?

 

そうだな。

 

何をやりたいかっていうと。

 

「美少女ハーレムしたい」

 

レオが微妙な顔をする。

 

「うちの女達は?」

 

「えー、なんか、部下に手を出すのは悪いかなーって」

 

「気にしないと思うぞ?」

 

「いや、自由に恋愛して欲しいんだよね。よく考えたらお前らってさ、知識はあっても産まれたばかりの存在な訳じゃん。そんなお前らに、命令って形でそういうことをさせるのはなあ」

 

「良心ってやつか?」

 

「いや、単につまらん。ピロートークとかしたいのに、事務的にセックスやってハイ終わり、みたいなのは嫌なんだよ俺。ちゃんと愛し合いたいんだよね。いや、入れるのも良いけどイチャイチャするのも楽しいじゃん?だから、やるなら、ちゃんと愛を学んできて欲しい」

 

「マスターって大雑把に見えてめんどくさいところあるよな!」

 

「うるせえ」

 

 

 

さて、美少女ハーレム目指して宇宙を往く。

 

「カプリコーン、観測範囲内に人間は?」

 

「沢山いるでござるよー」

 

そっかー。

 

「国とかはどんな感じ?」

 

「そうでござるなあ、帝国っぽい国と連邦っぽい国と共産党っぽい国が見えるでござる」

 

ほーん。

 

「ジェミニ、詳しい情報は?」

 

「はいはーい!マスター、僕のハッキングの結果を教えるね!その三国は三つ巴で睨み合って膠着状態なんだって!アウグスト帝国、サリアン惑星連邦、テクラノーツ共産同盟の三つ、もう百年近く戦争してるみたい!」

 

ほーん。

 

「どこが一番マシ?」

 

「うーん、所詮人間の支配する国だからね、良いところも悪いところもあるんだよね。でも、マスターのいた日本に一番近いのは、民主主義国家のサリアン惑星連邦かな」

 

そうなのか。

 

「じゃあ、そこ行ってみるか?」

 

「サリアン惑星連邦は三つ巴の国の中で一番戦力がない国だから、傭兵にでもなればお仕事いっぱいあって食いっぱぐれないと思うよー!」

 

働きたくはねえけど、まあ、金は欲しい。

 

それにハーレムってのに働いてませんってのはなあ。

 

凄腕の傭兵になれば、ハーレムを囲ってもおかしくない、かね?

 

「それじゃ、全機ワープ!」

 

 

 

「へえ、この星が連邦の通商惑星ロドリスかー」

 

外部カメラから惑星ロドリスを見る。

 

惑星ロドリスは直径一万キロメートルほどの、地球より小さい惑星だ。

 

「ん?」

 

なんか沢山小さな船が出てきたぞー?

 

「ジェミニ、適当に音声信号拾えない?」

 

「やってみるね」

 

……『帝国の新兵器か?!!』

 

……『な、なんて大きさの船だ?!!ば、化け物だ!!』

 

……『民間人の退避急げ!』

 

あー。

 

「これあれかな、迷惑だったかな?」

 

「彼らの船を見たところ、大きさはおよそ、最大でも数十キロメートルです。六千キロメートルを超える、私達十二宮が現れれば警戒もするでしょう」

 

「そういうことはあらかじめ言おうぜ、なあ?」

 

「申し訳ありません、私達も、この世界の常識や技術レベルは未調査だったもので……」

 

あー、まあ、そっか。

 

「そうだな、いきなりノリで何にも考えずにワープしようぜって言った俺が悪いな。ごめん」

 

「いえ、マスターは悪くありませんよ。悪いのはマスターに銃を向けようとする人間共です」

 

アリエスが言う。

 

「そうよそうよ!マスター君は優しいのに!」

 

スコルピオが言う。

 

「いささか不敬であるな。マスターの降臨であられると言うのにこの態度。本来ならば国を挙げて歓迎するべきだと言うのに……」

 

サジタリウスが言う。

 

「いやあ、今回は俺が悪いって。ジェミニ、通信繋げられる?」

 

「できるよ、はい!」

 

オープン回線を開いた。

 

『あー、聞こえるかな?』

 

「聞こえてるよマスター、大丈夫、そのまま続けて」

 

『俺は斗升鞍馬。俺と、そして部下の十二人で、多次元空間を旅しているものだ』

 

発言を続ける。

 

『旅の途中、たまたま人間が沢山いる地点を見つけたから見にきただけで、敵対の意思はない。いいか、敵対の意思はないぞ。手持ちの資材を少し売って、観光して、仕事を探して……、それくらいだ。戦うつもりはない』

 

うむ。

 

『部下と一緒に小型艇で着陸させてもらう。場所は……、ここで良いか?』

 

地図データにポイントして送る。

 

お、通信が返ってきた。

 

『サリアン惑星連邦、ロドリス方面自衛軍総司令官、ホゼア・マルキアイネン少将です。貴殿は何者か。旅人がそのような要塞艦を十二隻も保有しているとはとても思えない』

 

『詳しくは話せないが、俺の親の遺産だ。俺はボンボンの旅行者に過ぎない』

 

『……了解した』

 

おや、良いのか?

 

『ああ、それと、旅行者なんで、旅行者として扱ってくれよ。攻撃された場合はやり返すからな』

 

『了解した。速やかに着陸されたし』

 

『ありがとう』

 

 

 

さて、トゥエルブサイン(アリエス達制御AIのこと)を全員連れて、白羊宮の全長百キロメートルほどの小型艦艇『ハマル』でロドリスに着陸することに。

 

因みにこの小型艦艇も変形してスーパーロボットになるし永久機関やバリア、軽い生産プラントと医療プラント、リラクゼーション施設に粒子加速砲、光子魚雷なんかを搭載している。二百万人くらいは生活できるらしいよ。

 

操艦やら何やらは全部AIがやってくれるから俺は指示を出すだけで良い。楽。クソ経営者の気持ちになれる。

 

こいつらはどんな無茶振りにも答えてくれるしな。

 

考えられるか?「お笑いが見たい」とこぼしたら、アリエスとサジタリウスがコンビを組んで漫才してくれたんだぜ?しかもめっちゃ面白えの。

 

こいつらは冗談抜きでなんでもやってくれるからな、頼り過ぎると駄目だろうな。

 

良し。

 

降りるか。

 

「ここがロドリスかー、テーマパークみたいだぜー、テンション上がるなー!」

 

「は……?」

 

「ネタだよ、流してくれ」

 

まぁ実際、新鮮な風景だよな。

 

現代日本なら違法建築であろう巨大かつ複雑な摩天楼。ちょっと浮いてる車に微妙におかしな形の植物。

 

ん?

 

「どうしたカプリコーン?」

 

「ハマルを撮影する一般人に紛れて、軍関係の者が監視してきているでござるよ。始末するでござるか?」

 

「いや、やめとけ」

 

「しかし、マスター殿は一般の旅行者として扱って欲しいと要求したはず。これは約定を違えておられるのでは?」

 

「しゃーねーって、多少は許してやれよ」

 

まあやっぱり、でっかい船は威圧感あるしな。

 

空を見上げれば、地球から見える月のように、巨大な白羊宮が見える。

 

「それにしても、人間ってのはどこでも変わらないもんだな。ほら見ろ、みんな白羊宮をバックに写真を撮ったりしてるぜ」

 

なんかよくわからんスマホみたいな機械で、セルフィーを撮りまくる女の人や、オタクっぽい小太りの男達が興奮した様子で白羊宮を望遠カメラで撮影している。撮り鉄ならぬ撮り艦ってやつか?ミリオタはどこにでもいるんだな。

 

街は……、まあ、よくあるSFの風景だ。

 

リアル系のロボットアニメで見たような、コロニーの生活そのまんまだ。

 

ちょっとした緑とコンクリートの建物、人工のそよ風。

 

街行く人は地球とほぼ変わらない。

 

ただ、たまに物騒なものを持った傭兵や賞金稼ぎに兵隊さんなんかが見えるがね。

 

まあ、うちの連中もそれぞれ武器を持ち歩いているけどな。

 

あと、俺も護身用にレーザーガンを持たされた。

 

なんとか止まってるものには八割くらい当てられるようになったけど、俺は射撃とか向いてないね、うん。

 

何せサジタリウスはシモヘイヘかよてめーは!みたいな精度で撃つし、アクエリウスも早撃ちがやばい。コンバットシューティングならピスケスもとんでもない腕だ。

 

まあ、ちょっと戦って傭兵気分を味わえば俺は満足するよ。

 

適当にやろう。

 




最近は旅人提督ほんへのネタがドバーッと出てるので、思いつき集はあんまりストックがない。

個人的にはモバマスとか書きたいんですけど、思いつき集で何の続きを書くか迷い中。

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