ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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あー、なんかゼロ魔で一本書きたい。


2話 世界の裏側

次の日、アニマの城にて。

 

ガキのメイドに案内されて、地下の図書館に案内される。

 

図書館は、どう考えても明らかにおかしいレベルで広かった。階段は二、三十段くらいしか降りてないのに、地下図書館の天井は見えないくらい高く、地平線の果てまでずらりと本棚が並ぶ。

 

これは多分、時空魔法ってやつだろう。

 

「来たぞー、アニマ」

 

「んー、折角だし、師匠って呼んで?」

 

「は?」

 

「お、お願いだよー!久し振りの弟子で……」

 

「は?」

 

「でも、あれだよ?僕を敬ってるフリをしないと、他の魔法使いに会った時、あいつは無礼な奴だって思われて嫌われるよ?」

 

「上等だよ」

 

「せめて師匠って呼んで?ね?」

 

まあ、そのくらいなら良いけどよ。

 

「師匠」

 

「はい!いやー!久し振りの弟子だから緊張しちゃうなー!」

 

ほーん。

 

まあ、若い奴だし、俺が二人目くらいの弟子なんだろうな。

 

「あ、因みに、僕は君が思ってるほど若くはないよ」

 

「いくつだ?」

 

「忘れちゃった」

 

はぁ。

 

「少なくとも君よりは歳上さ」

 

「そりゃそうだろ。俺は中坊だぞ」

 

「中坊ねえ。僕が君くらいの頃は、仲間達とたくさん勉強してたっけなあ」

 

ふーん、こいつにも学生時代があったのか。

 

「いや、僕の頃に学校なんてものはなかったけどね」

 

は?

 

「まあ、僕のことはどうでも良いよ。取り敢えず、君には基礎をしっかり学んでもらう」

 

「えー」

 

「駄目駄目、魔法も基礎が一番大事!」

 

「いや俺勉強苦手なんで」

 

俺が駄々をこねていると、師匠は諭すように言い始めた。

 

「……僕の専門分野は生命なんだけどね」

 

「は?急に何だよ?」

 

「極めると不老不死になれる」

 

「マジで?!」

 

「あと、魔法で自分好みの女の子とか作れる」

 

「マジで?!!」

 

「それと、嫌な奴をバレないように殺せる」

 

「マジで?!!!」

 

「他にも、他人の寿命を操作できるから、それで馬鹿みたいに稼げる」

 

「どれくらい……?」

 

「この前うちに来たアメリカの富豪は、寿命を10年伸ばして勃起不全を治してやったら、五百億円ポンとくれたよ」

 

「ご、五百億円……!!!」

 

五百億円あったら何ができる?

 

デカイ家買って、車とバイク買って、寿司食いに行って、新しいパソコン買って……、それでも使いきれねえぞ?!

 

「ね?魔法、覚えたいでしょ?」

 

「……しょーがねえな。やるか」

 

まあ、勉強が出来ない訳じゃねえからな。

 

やる気がねえだけで。

 

 

 

こうして、中三の間は、ずっと魔法の勉強をしていた。

 

そして。

 

 

 

「おっ、おっ、おっ、できるできる!」

 

「おー!できてるできてる!」

 

俺は、生命分野の魔法をある程度覚えた。

 

少なくとも、非魔法使い相手なら、即座に老化、若返り、蘇生、即死くらいはできるようになった。

 

あ、それと、寿命も伸ばしてあるので今後一千年くらいは余裕らしい。

 

わーい。

 

それと、俺に才能があるってのはマジだったらしく、学校の教科書はまるで頭に入らないが、魔導書は読めば読むほど覚えられた。

 

「これで俺も一人前か?」

 

「え?冗談言わないでよ、まだまだ新人だよ」

 

「そうなのか?師匠がやれっていったことは大体覚えたぞ?」

 

「うーん、それはさ、義務教育終わりましたー、みたいなもんだよ?魔法使いの真髄は研究することにあるからね」

 

成る程。

 

魔法使いは研究者みたいなもんだから、覚えるだけじゃ駄目、自分で魔法を作れて一人前、ってことか。確か、大学生も論文を書かないと卒業できない?みたいな話を聞いた。

 

「じゃあ、俺もなんか魔法作るわ」

 

「良いね。ちゃんとした術式を作れたら一人前って認めるよ。あ、それと、これ書いて」

 

「ん?」

 

何だこれ?

 

「高校入学申請書類」

 

「は?」

 

「その、気に食わない時に半ギレするのやめよう?」

 

「俺、高校行く気ねーんだけど」

 

魔法使いになるなら高校とか無駄だろ。

 

「いやいや、折角の青春だよ?楽しんできなよ」

 

「ってか、俺、勉強は最低限しかやってねえから高校とか……」

 

「あ、その辺は大丈夫。魔法使いの所有する魔法学校にねじ込んどいたから」

 

「んん?」

 

魔法使いの所有する学校?

 

「基本的に魔法使いって金持ちなんだよね。僕は前も言ったけど、病気ならなんでも治せるし、寿命も、死人も蘇らせることができるから、金はたんまりあるんだよ」

 

「ああ、らしいな」

 

「他の魔法使いも……、まあ、得意分野にもよるけど、駆け出しの魔法使いでもない限り、みんな金持ちなんだよ」

 

「そうなのか?」

 

魔法使いってそんな金持ちのイメージないけどな?

 

「考えてもみなよ、どんな病気も治す薬、読むだけでIQが上がる本、本物の痩せ薬……、全部魔法で作れるだろ?」

 

「いや……、いや待て!お、お前ら、そんなもん一般社会に流してんのか?!!!」

 

魔法の秘匿とか……!

 

「魔法の秘匿?何それ、アニメじゃないんだから、そんな必死になって隠す必要なくない?」

 

え?!そんな感じなのか?!

 

「実際、過去の記録とかに魔法使いのこと残っちゃってるしねー」

 

「は?どの辺に?」

 

「例えば……、マハーバーラタとか」

 

あー……、っと、あれか?カルナ?とかアルジュナ?とかがとんでもねえ武器でドンパチやる話。

 

「あれ、事実だから」

 

「マジかよ」

 

「うん、魔法使いの仕業。後はほら、祟り神とか、そういうのは魔法生物ね」

 

「マジかよ」

 

「他にも……、モーセが海を割った話知ってるでしょ?あれも魔法使いの仕業」

 

「マジかよ」

 

「全部マジだって」

 

はー……。

 

「今はSNSとかあるから、まあ、迂闊に大規模の魔法とか、なんの対策もしないで使うと流石に大騒ぎになっちゃうからやらないのが暗黙の了解みたいになってるんだけど、テレビも携帯もない頃の魔法使い達は、それはもうはっちゃけていたよ」

 

うわー……。

 

「っと、話を戻すけど、魔法使いはそんなこんなで金持ちなんだよね。だから、金の力で色々やってるんだよ。僕達が作った学校がここなの。じゃあ、これにサインよろしく。高校生活、楽しんできてね!」

 

「で、あるかー」

 

是非もなし。

 

まあ、魔法使いドロップアウトした時、中卒だとやべーかな?

 

一応、高校くらいは出といた方が良い、か。

 




他にも、麻帆良学園と男塾足して割ったようなスーパー高校の学園転移ものとか!

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