ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

445 / 1724
働きたくねえ……。


28話 漫画家からのインタビュー 後編

十勝ビープ先生のインタビューに答える。

 

十勝ビープ先生は、亜人に興味があるようだ。

 

「次に、妖精王オベロンの『ティルナノグ』ですかね」

 

「ティルナノグ……」

 

「妖精族のオベロンとティターニアの夫婦が運営している、人口五千万程の国で、森の中にあります」

 

「はあ」

 

「エルフ、妖精、アルラウネ、虫人を中心に、森と共に生きる種族の住処になっています」

 

「あれですか?弓を持ったエルフに、立ち去れ、人間!とか言われるんですか?」

 

「実際に言われました。まあ、イメージはそれで間違ってないですよ。でも、基本的には、森に大規模な認識阻害魔法がかけられていて、普通に入れば百パーセント遭難します」

 

「おお!それっぽいですね!」

 

「エルフは人間が怖いんです。見た目がいいんで、人間に捕まると売り飛ばされて酷い目に遭うから」

 

「成る程、よくある展開ですね」

 

「基本的に争いは好まないんですが、戦力自体はそこそこあります」

 

「やはり、魔法使いが?」

 

「んー、まあ、エルフは大抵、魔法に長けていて、その上で狩人として優れています。妖精は魔力が極めて多く、アルラウネは賢いですし、虫人はフィジカル面に優れています」

 

「成る程」

 

「特産品は森の幸全般と酒、名物は世界樹って言う滅茶苦茶でかい木ですかね。割と文化的なので、詩や小説を書いている人が多いですね」

 

「ありがとうございます」

 

「次は、海王ポセイドンの『アクアレギス』ですかね」

 

「はい」

 

「アクアレギスは、海底にある国です。人魚族の王であるポセイドンがかつて死闘の果てに倒したと言う、全長二千キロの巨大な海獣、リヴァイアサンの死骸の中に出来た国ですね」

 

「はあ、それは、海獣の骨や革でできていると?」

 

「そうですね。他にも、海底の鉱石や砂を固めたもの、他の海獣の骨や革などで、都市を作っています。主な種族は、マーメイド、サハギン、スキュラなど、海洋の亜人で、人口は四千万人ほどです」

 

「成る程、アトランティスの様な?」

 

「まあ、そんな感じです。人間に恋する人魚のお姫様はいませんが。因みに、アクアレギスの中はちょっと特殊な空間魔法がかけられているんです」

 

「それは一体?」

 

「アクアレギスは、他の亜人の訪問者に配慮して、海底なのにちゃんと空気があるんです」

 

「ええ!それは凄い!」

 

「でも、海の中なんです」

 

「はい?」

 

「火もつきます、風も吹かせられます。でも、海の中なので、海の亜人は泳いで移動します」

 

「んんー……?」

 

「海の中に、無理矢理、地上のテクスチャーを貼り付けたような感じですかね。地上と同じ物理法則の水中ってことです」

 

「な、成る程?」

 

「戦力はほどほど、魔法の研究がかなり進んでいます」

 

「はあ」

 

「特産品は魔導具や魔導書、名物は骨の城。兎に角、魔法使いとして優れている人が多いですね」

 

「成る程……」

 

「次に、不死王ヴラドの『ネクロニア』ですかね」

 

「ネクロニア……」

 

「不死王ヴラドは吸血族の中でも最も強く、デイウォーカーと言って、昼間でも活動できる吸血鬼の王です」

 

「おお!」

 

「ネクロニアは、いわゆるアンデットを中心に、命なきもの達の暮らす国なんです」

 

「凄いですね」

 

「主な種族は、吸血鬼、リッチ、ゴースト、ゴーレム、ガーゴイル、スライム……、それと、デーモンやサキュバスも多数います。人口は三千万といったところですかね」

 

「全体的に、闇属性な感じですね」

 

「そうですね。こちらも、ピンキリですが、この手の種族はやたらと強いです。戦力はかなり大きいですね」

 

「成る程」

 

「特産品は薬品類、名物は死神教会という、死の神を奉る大きな教会ですかね。風俗街がめちゃくちゃ充実してます」

 

「へえ」

 

「最後に、龍王ゼファーの『ドラゴニア』ですね」

 

「ドラゴニア……」

 

「そのまんま、龍人の支配する龍の国です。主に龍人が少数と、龍人の支配下にあるリザードマンやフロッガーなどの、両生類、爬虫類の特徴を持つ種族が多いです。人口は二千万ほどですかね」

 

「龍の国ですか」

 

「ええ、とてつもなく巨大な山の上にあります。山の高さはそれほどでもないんですが、面積が非常に広いです。風景は、中国の山岳地帯を思い浮かべて貰えば大丈夫です」

 

「成る程、山岳地帯の国なんですね」

 

「ええ、とても綺麗な国ですよ」

 

「はあ」

 

「まあ、軍隊がまんまスパルタですけど」

 

「スパルタ、ですか?」

 

「ええ。ドラゴニアには、学校がありません。代わりに、七歳から皆、軍隊に入るんです」

 

「はあ?」

 

「ああ、もちろん、すぐに戦場に出たりはしません。大体、十四歳になる頃くらいまで、軍隊での訓練と、軍主導の教育を受けるんですね」

 

「それは……」

 

「そして、十四歳から、兵科を選びます」

 

「兵科を、ですか」

 

「ええ。一番人気の戦士隊、まあ歩兵ですね。それと竜騎兵隊、工兵隊、輜重兵隊の四つです」

 

「え、その、では、兵士以外はいないんですか?」

 

「はい、全員兵士です。例えば、大工仕事や鍛治仕事をしている人は工兵隊ですし、料理屋や医者は輜重兵隊です」

 

「はあ……」

 

「そして、十八歳から戦場に出ることを許されます。そのまま、六十歳までは兵役です」

 

「どこと戦っているんですか?」

 

「そりゃ人間ですよ」

 

「人間、ですか……」

 

「それと、魔王軍とも戦っていました」

 

「成る程……」

 

「まあ、ドラゴニアの住民は、人間に思うところはないと思いますが。ドラゴニアでは、他人を妬んだり、邪魔をしたりするのは悪で、自分を高めるために訓練したり勉強したりすることが大事だとされています」

 

「熱心なんですね」

 

「仏教徒みたいなもんですかね?自分との戦いで、他人や自分に甘えずに、鍛え抜くこと。悟りの境地、とかではないんですが、強くなることが良いこととして扱われます」

 

「生まれに関係なく、鍛えることが大事だということですね」

 

「そんな感じです。特産品は鉱物資源に石油、石炭など。名物は景色ですかね?」

 

「よく分かりました」

 

 

 

そのような話を一通りすると、今度は嫁個人にインタビューしたいそうだ。

 

嫁へのインタビューは、身長や体重、人間とは違う習性などを聞いていた。

 

 

 

「本日はありがとうございました!」

 

「はい、ありがとうございました」

 

そうして、普通に解散。

 

インタビューの動画をユウチューブに投稿して、今日は終わり、と。

 




まだここは常識的な動きしかしてないから。

これからラムセス二世が復活してピラミッドが空飛んだり、イギリス王室にレッドドラゴン送りつける話とかそのうち出てくるから。

もうめちゃくちゃ(二度目)。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。