ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ひぎゃあああーーー!!!

クロビネガさんがモン娘エロRPG作ってるって!!!

あああああーーー!!!

自殺延期!!!!


84話 宇崎使節団 その3

私、宇崎春雄特務大使は、百人の優れた日本人を連れて、宇崎使節団として、新たに世界に現れた亜人大陸の大国、ベスティエに出向した。

 

九月から半年間の間、ベスティエの調査をして、日本国の利益に繋がる何かがないか探り、また魔法技術について学ぶ。

 

大衆食堂「ボノボーノ」にて、亜人国家の食文化を学ぶついでに、我々は昼食を摂る。

 

「おお……!」

 

我々、宇崎使節団は、建物の外見に驚いた。

 

広々とした二階建て程の、ギリシャの神殿のような石造りの建物だ。

 

それは、現代日本のビルと、古代ヨーロッパのオリエント文化の建物が融合したかのような、実用性と美しさを無理矢理両立させたかのような建築物だった。

 

扉は大きく、およそ3.5mくらいの高さはあるだろうか?

 

窓もあって、店内の様子が外から分かる。

 

二階建ての大きさだが、平屋のようだ。

 

かなり広々としている……、いや、外から見た建物の大きさと、建物の中の広さが一致しない……?

 

案内役のテンペスタ男爵に質問をしたところ、空間に作用する魔法で、店内の空間を広げているらしい。

 

まさか、時空間すら操るとは……。

 

驚き過ぎて疲れた。

 

まあ、何にせよ、亜人国家の技術力は完全に人間国家のそれを上回っているな。

 

さて、入店。

 

扉はガラス製で、自動ドアだった。

 

入店すると、何人かは聞かれたりはしない。

 

空いている席に勝手に座っていいようだ。

 

確か、イギリスもそのような形式だったな。

 

いや……、無限に魔法で席が確保できると考えれば、何人客が来るか聞く必要などないのか。

 

「早速ですが、テンペスタ男爵。このメニュー……、沢山ありますが、亜人国家で最もポピュラーなメニューは何でしょうか?」

 

私は、案内役兼護衛のテンペスタ男爵に尋ねる。

 

「あー?んー、ンディスパじゃねえか?あとはステックとか、カヌスヤックとか……、ストリガ・トマティカソースもよく作られてる。でも、亜人国家で有名なのはンディスパで、伝統的なのはステックだな」

 

ふむ……。

 

「ンディスパとは、どのような料理ですか?」

 

「スパイスで肉と野菜を煮込んだものを、ブレティにつけて食べるんだよ。ちょっと辛くて美味いぞ。頼めば死ぬほど辛くしてくれる。何にも言わなきゃ中辛だ」

 

それは……、ひょっとして。

 

「カレー……?」

 

「あー?確か勇者が、ンディスパはカリィに似ているとかブルノックで言ってたっけな?」

 

カレーか……。

 

私も日本人として、日本の国民食であるカレーは好きだ。

 

カレーが嫌いだとか、食べたことがないという日本人はほぼいないだろう。

 

亜人国家のカレーとはどのようなものか、試してみよう。

 

「元々、ンディスパは、貴重なスパイスを沢山使うから、宮廷料理として出されてたんだが、物流が安定して、スパイスが沢山手に入るようになると、庶民にも楽しまれるようになったんだとよ」

 

「成る程……」

 

我々のカレーの歴史とは違うのか。

 

会計はナシナからの自動引き落としらしいので、立体映像メニュー表を見て、注文すればすぐに届く。

 

そうして、ロボット(ゴーレムという魔法で動く人形だ)が、注文の数分後に配膳をしてくる。

 

単純労働はこのゴーレムというロボットに割り振られ、農業や畜産、接客、介護などは殆どが自動化されているらしい。

 

なんだそれは、天国の国か?

 

労働からの解放、趣味としての労働、土地問題も戦争もない。

 

まさに天国だ。

 

 

 

さて、亜人風カレーことンディスパをいただく。

 

色味は、バターチキンカレーのような赤黄色、匂いは……、スパイスの香りもそうだが、こんがりと焼けた肉の匂いと、バターのような香りが目立つ。

 

肉を焼いてから煮詰めたのだろう、肉の匂いが強い。

 

恐らく、肉は牛肉だろう。

 

総評して、問題はない見た目と匂いだ。

 

では、味はどうだろうか?

 

スプーンでンディスパを搔きまわすと、中に大き目の肉と小さめに切られた白い芋、真っ赤な根菜が入っていることが分かる。

 

一口、食べてみる。

 

味は……、濃いめだ。甘辛いスパイスの味で、パンに合いそうだな。

 

カレーとは確実に違うのだが、どう違うのかが上手く言語化できない。

 

お洒落な創作カレーのような違和感がある。

 

肉や野菜の味も、形容できない旨味があり、牛と豚を融合させたかのような味が口いっぱいに広がる。

 

ブレティと呼ばれる楕円形のパンも、小麦の味が強く、硬めであることを除けば、十分に美味い。最近流行りの、低糖質ブランパンのような味と質感だ。色も黒い。

 

ふむ……、これならば、日本食は十分に売れる可能性があるぞ。

 

即座に手帳にメモを書き入れる。

 

 

 

そして、午後は街の視察だ。

 

百貨店、本屋、馬屋などを見て回る。

 

どこも活気があり、街は清潔だった。

 

24時間営業の店舗、深夜営業の酒場、風俗店などがありつつも、治安は良い。

 

また、馬屋では、精巧にデザインされた人造生命体やゴーレムの馬車が多数存在し、日本の車を買わせる余地は無いように見えた。

 

地面も土のはずなのに、砂埃は一切なく、煮炊きの炎以外では、排気ガスも一切出していない。

 

正味な話、技術によらない文化的な物品以外は売れるものがないことに気がついた。

 

夜は、大使館の自室で、出前を頼んでから、入浴をして就寝。

 

困った、本格的に、日本から輸出できるものがない……。

 

 

 

次の日の朝、我々はカフェで軽く朝食を済ませて、またもや街の視察を始めた。

 

『何だとテメー!!!』

 

『やんのかおらー!!!』

 

っと……、喧嘩か。

 

この街は首都、人も多く、喧嘩もあるか。

 

治安維持部隊の介入の速さなどから、治安維持部隊の力を見よう。

 

しかし、そんな私の思いとは裏腹に、人が集まって丸いリングができた。

 

そして、喧嘩をしている亜人は、お互いに激烈な殴り合いを始めてしまった。

 

隣のテンペスタ男爵も、止めるどころか野次を飛ばして楽しんでいる。

 

成る程、ここはそういう国なのか。

 

 

 

道を歩いていると、大通りでいきなりストリートファイトが始まり、それを肴に酒を飲み、トトカルチョが始まる。

 

喧嘩は、プロレスのような魅せ技を使って、アクロバティックに行われる。

 

魔法や武器は使われない。

 

ストリートファイトがコンテンツとして消費されるとは……。

 

しかし、揉め事も、謝ったり、裁判で解決したりすることもあるそうだ。

 

日本にも、喧嘩祭りという文化が存在するし、格闘技の興行もある。

 

テンペスタ男爵が言うには、ベスティエにおいて格闘技は基礎教養らしく、誰もが事あるごとに喧嘩をするらしい。

 

しかし、争いごとを好まない森人族などには喧嘩をふっかけない、謝れたら素直に許す、などの決まりがあるらしい。

 

凄まじい国だ……。

 

日本人観光客が来たとして、安全を確保できるかが心配だが……。

 

いや……。

 

そんなことを言っている段階は既に過ぎた。

 

これからは、亜人を日本に呼び込み、いかに魔法技術と亜人国家の外貨を稼げるのか、それを考えるべきだな。

 

 

 

軌道エレベーター、電子マネーによるマネーゲーム、ワープ装置、食品生成プラント、物質創造、ベーシックインカム……。

 

日本の勝てる相手ではない。

 

戦争は絶対に回避だ。

 

アメリカや中国よりも敵に回せない、最大の仮想敵国……。

 

さあ、報告書をまとめよう。

 




言っておくぞ、帰還勇者はあと2話しかない!!!

次は何を行こうかな……。

メガテンかポストアポカリプスダンジョンで行くかという感じになってるけど、俺的にはポストアポカリプスダンジョンかなあ、って感じです。メガテン、10話くらいしか書き溜めがないのよ。

なんJフェニックスも1話しかないです。んー、んーんーんー、どうしよっかな……。あ、最凶傭兵もちょっとあります。

最凶傭兵は今、異世界バカンス編で、異世界から異世界に転移して国家転覆をする話を書いてます。最強傭兵は基本的に、「転生勇者いじめ編」と「異世界侵略編」を繰り返していきたい。

それとスペースオペラもちょっとあります。

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