ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

519 / 1724
フェアリーテール借りてきた。


102話 ベスティエ旅行者 中編

俺はフリーランスのカメラマン、南裕太。

 

今日は、妻の涼子と、今年で七歳になる息子の真司と一緒に、旅行に来た。

 

旅行先はベスティエ……。

 

最近話題の亜人国家だ。

 

ベスティエの食事は中々に美味しかった。

 

次は、ベスティエで遊んでみようと思う。

 

亜人国家ベスティエのアクティビティとは、いかに?

 

 

 

この近くには水族館があるらしい。

 

その水族館の名前は『ベスティエ国立古代水族館』と言うらしい。

 

果たして、古代とはどう言うことだろうか?

 

行ってみよう。

 

『ベスティエ国立古代水族館』

 

またもや、ぞんざいな扱いの看板が外に置いてある。

 

どうやら、ベスティエ側からすると、色々と寝耳に水だったらしく、人間向けの広告などが中々用意できなかったらしい。

 

事実、亜人向けの広告看板などは立派だ。

 

さて、古代水族館とは?

 

白い石造りの建物だが……。

 

とりあえず入ってみる。

 

料金は持っている携帯端末であるナシナから自動で徴収されるので楽だな。

 

あ、レストランも併設されているのか。

 

営業時間は……、うわ、二十四時間営業だ!!おやつメニューが豊富みたいだ。

 

なら、途中でおやつを食べにこのレストランに来ようか。

 

それじゃ、最初のコースに入っていこう。

 

『亜人国家が存在した大陸の始まりは、海でした。滞空魔力の塊が海水と反応を起こし、我々、亜人の始まりである微生物が産まれたのです』

 

そう言って、微生物の入った水槽がある、顕微鏡で観察するゾーンがある。

 

古代水族館とは、まさか……。

 

『古代の生物の始まりから、亜人の始まりまで、観察してみましょう』

 

まさか……、古代の生物を再生して、現代の海洋生物までの進化の様子をダイレクトに展示しているのか?!

 

『次は、紀元前一千万年前の、ヴェーボン期の生物から見ていきましょう』

 

 

 

『ヴェーボン期……、この頃には無脊椎動物の軟体生命体……、スライムが生まれました。普段、みなさんが何気なく見かけるスライムは、全てのモンスターの祖先なんですね』

 

「へえ、そうなのか……」

 

触れ合い古代スライムコーナー……。

 

「僕触りたい!」

 

「いいよ、言っておいで」

 

「パパー!見てー!」

 

「うおおぅ……?!」

 

古代スライムはアメーバみたいなものなのか……。

 

『現代では、古代スライムは、除毛処理などに使われています』

 

「パパー、手がツルツルになったー!」

 

あ、息子の手の産毛がなくなっている。

 

古代スライムが溶かしたようだ。

 

「……ちょっと私も触ってくるわね」

 

「ママ……」

 

ママが産毛除去に……。

 

 

 

『レザド期には、甲殻を持つ生き物が生まれました。代表的なものは、貝の祖先であるアンモンモン、そしてヴァッサリスなどです』

 

巻貝とイカが組み合わさったような生き物が水槽を漂う。

 

そして、カブトガニのような、三角に手足が生えたような蟹が水底を歩いている。

 

『また、始祖龍などもこの時期から見られるようになり……』

 

ツノの生えた蛇。

 

アレが始祖龍か。

 

『百万年前、アクアレギスのポセイドン王が討滅したリヴァイアサンも、始祖龍の一種でした』

 

へえ。

 

『リヴァイアサンは、全長五百キロメートル程の原始的な龍で、一千万年の時を生きた始祖龍でした』

 

「はあ?!」

 

サイズ感が頭おかしい?!!

 

『現在、リヴァイアサンの死骸は、アクアレギス城として利用されています』

 

へえ、リヴァイアサンの骨を城にしたんだ。ユニークだな。

 

このアクアレギスにも、いつか一度行ってみたいものだ。

 

 

 

『アゾイオ期には、ヘルムリックやビーチパークなど、魚と定義される生命体が現れ始めました』

 

魚か……。

 

『ギギギ……』

 

『キィー……、キィー……』

 

さ、さか、な?

 

『シャバア!!!』

 

「うわあああ!!!」

 

口のないリュウグウノツカイのような黒くて長い魚が泳いでいると思ったら、餌として投げ入れられた鶏肉の塊り肉に食らいついた!

 

それが、クリオネの捕食のように、頭全体が大きく裂けるように開いて、鶏肉を骨ごとバキボキと……!

 

グ、グロテスクだ!

 

「ひ、ひいい……!」

 

真司が腰を抜かしてしまった。

 

 

 

『グリュカン期には、遂に、生命が陸上に上がりました。この時に存在するのが、菌類、霊類、魚類、そして両生類と龍類です。勘違いされがちですが、龍類は両生類や爬虫類に似た姿をしていますが、根本からして別の生命体です』

 

「へえ……」

 

あ、ふれあいコーナーだ。

 

何々……、タイニードラゴンとのふれあいコーナー?

 

『きゅい〜?』

 

「おお……!」

 

大型犬くらいのサイズのドラゴンだ。

 

緑色で、全身が丸いフォルムで、トカゲのような姿をしつつも、小さな羽がある。

 

『きゅい!』

 

「おっと!」

 

小さなドラゴンは、俺のそばに滞空して、頬を舐めてきた。

 

「あー!パパずるいっ!」

 

息子の真司が言った。

 

「ほら、真司も触ってみろ!」

 

「うん!」

 

『きゅ〜?』

 

「えいっ!」

 

「あ、こら!尻尾を引っ張っちゃ!」

 

『きゅ?』

 

小さなドラゴンは、息子に尻尾を掴まれたままふわりと上昇し、息子が持ち上げられた!

 

「小さいのにすごいパワーだな……」

 

 

 

さて、こんなものかな?

 

ん?

 

『生命の進化の続きを知りたい方は、お隣のベスティエ国立古代動物園へ!』

 

ははあ、そう来るか。

 




絵がそんなに好きじゃない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。