ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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蒼天の拳おもしれえ。


111話 迷宮探索部隊の帰還

「……ふむ、『テレグノシス』解除」

 

暇だったので、自衛隊のダンジョン攻略を見ていた。

 

結局、この一週間で、二十階層、道のりにして53kmの進軍を見せた。

 

53kmって言うと、東京からつくば市くらいまであるな。

 

まあ、頑張った方じゃない?

 

市川が行ってたような上級者向けの難関ダンジョンだと、シベリアくらい寒くて過酷な地形を一階層につき100kmくらい歩いて、その上でビルくらいでかいモンスターの群れと戦う羽目になるが。

 

俺が戦闘訓練に使っていたレベルのダンジョンだと、一階層の端から端までの距離は地球の円周より遥かに長く、神話レベルのモンスターが群れをなして現れるんだけどさ。

 

まあ、パンピーに毛が生えた程度の連中がよくもまあ、一般ダンジョンの二十階層まで行けたよ。

 

偉い偉い。

 

 

 

さて、自衛隊によるダンジョンの攻略後の話をしてみよう。

 

この前の、自衛隊の荒巻二等陸尉は、極地における魔法及び魔法的道具の有用性を目の当たりにして、上司に直談判しに行った。

 

特に、市川、山岡、海老名の同行した、『第一迷宮探索部隊』は、市川が魔法でアイアンゴーレムを蒸発させるシーンを録画していたらしく、自衛隊上層部は湧き上がり、魔法技術の取り入れを前向きに検討することに。

 

市川は今回のダンジョン攻略で、いくつかの魔法を見せた。

 

一つ、何もないところから、飲料水として利用可能な水や熱湯を生み出す。

 

二つ、荷物を異次元空間に収納する。

 

三つ、半径数キロメートルに渡って、隠れた敵、擬態した敵、危険物を発見する感知魔法。

 

四つ、戦車の前面装甲より分厚い鉄の塊であるアイアンゴーレムを一瞬で蒸発させる。

 

その他にも、他の迷宮探索部隊も、様々な魔法と、魔導具を目にした。

 

これを見た上層部がどんな感じか?

 

「水の補給と偵察が要らない?!!!爆薬や地雷、危険物の位置が数キロメートル先から確認できる?!!!かぁ〜っ!これがオームの馬鹿どもがテロしやがった頃にあれば、どれだけ被害が減らせたかっ!!!」

 

と第七師団団長、源陸将。

 

「火力が不味い……、一個人に持たせていい火力じゃないだろうがこれは」

 

と第八師団団長、島津陸将。

 

「こ、こ、これほしい〜!なんとしても欲しい〜!」

 

と第一師団団長、織田陸将。

 

こんな感じで大人気状態だった。

 

 

 

そして、陸将達は統幕に集まって会議を始めた。

 

「だぁ〜かぁ〜らぁ〜……、自衛隊全体に魔法を覚えさせましょうってば!報告書読んだだろ、あんたら!まだ寝ぼけてんのか?!これからの時代は魔法だ!!!」

 

と、織田陸将。

 

「いやぁ〜、あんだけのもん見せられるとこっちも動かなきゃならんわ。少なくとも、魔法大卒の人間はみんなあんな感じなんだろう?アレが暴れたら止められんぞ?だから、自衛隊にも抑止力として、魔法使いを置いた方が良い!」

 

と、島津陸将。

 

「そうじゃなくっても、あの、水出すやつとか火を出すやつとか、物をしまうやつ、感知するやつとか、欲しくないかな?アレ覚えるだけで大分違うよ?」

 

と、源陸将。

 

統幕長の足利が頷いた。

 

「うむ……、諸君の言葉は尤もだ。だが、それで予算が通るかどうか……。ただでさえ、魔法市場に介入出来なかった中国韓国がピリピリとしているこの時勢で、自衛隊に魔法を教えます、などと言えば……」

 

「そこは統幕長様が土下座なりなんなりしてくださいや!国防的観点から言えば、魔法技術の吸収は急務なんだわ!魔法大卒のガキが魔法使って暴れたら、街一つぶっ飛んで、俺らの首も飛ぶぜえ?!!!」

 

織田陸将が切れる。

 

「分かっている!分かっているが……、国際情勢や政治的な観点から言えばだな……」

 

「じゃかましいわあ!!!国内にあんな危険人物がゾロゾロいて政治もクソもあるかってんだ!!!」

 

「織田ァ……、貴様!!!」

 

「やるってのかこの野郎ォ!!!」

 

おーおー、バトル展開だ。

 

そんな感じで、殴り合いのような会議の後、結局、統幕長の足利が折れて、防衛大に亜人を講師として雇い入れ、各師団にも魔法の教官を雇うことになった。

 

足利が言うには、このダンジョンへの迷宮探索部隊の派兵の大成功という結果を引っさげて、自衛隊への魔法の導入を成し遂げて見せると言っていた。

 

自衛隊への魔法の導入は、野党の変な人達が「軍靴の音ガー」などと言っていたが、あらかじめ与党の自由党に根回ししておいた足利。

 

よって、一般人のダンジョン攻略許可の陰に隠れて、魔法技術の試験的な導入とか言って、自衛隊全体に魔法を覚えさせる法案がこっそり可決された。

 

そう……、一般人のダンジョン攻略許可である。

 

自衛隊の迷宮探索部隊は、二ヶ月と少しで、国内にあるダンジョンの全て、百十一個の一般ダンジョンを二十階層まで攻略した。

 

攻略は一応、二十階層まででストップだ。

 

民間人が50km以上歩って二十階層に到達して、二十階層レベルのモンスターと戦えるほどの実力はないと判断されてのことだ。

 

自衛隊の見識では、民間人は五階層までで限界だろうと予想されている。

 

一階層から五階層まで、3.5kmほどか?

 

訓練された自衛隊員は、ある程度覚悟が決まっていたため、人型のモンスターであるゴブリンを殺害するときでも動揺は少なかった。

 

しかし、一般人はそうではないだろう。

 

夢見がちな一般人が、殺す覚悟を決められるか……、って話だ。

 

よしんば、殺す覚悟を決めたとしても、一般人レベルならゴブリンが限界か。

 

例えば、目黒ダンジョンなら五階層のゴブリンを越えても、十階層のオークで確実に限界だ。

 

他の一般ダンジョンでも、一般人はどんなに鍛えても大体十階層まで到達できないくらいだろう。

 

 

 

東京の目黒、大阪、名古屋、広島、札幌、福岡、仙台の七大ダンジョン。薬草類、獣肉類、鉱石類産出。

 

船橋、尾道、長崎など、浜の方では、海洋ダンジョンが。

 

活火山付近には火山ダンジョン。

 

寒冷地には寒冷地ダンジョン。

 

平原には平原ダンジョン。

 

世界はどうなるのだろうか?

 




またもや新作を書き溜め中……。

タイトルどうしよ?そうだなー、『ハーレムギルドが異世界に来た』とかかな?

VRファンタジー系のR18でオンラインではないゲーム世界で、六千時間やり込んで愛人ギルドと世界征服を成し遂げたサイコパス主人公が、自分の愛人ギルドと、ギルドの本拠地である飛行大陸型要塞と共に異世界に転移!

要はオーバーロード的なお話。

主人公は種族がアジダハーカ、世にも珍しい毒属性主人公!

安心安全のサイコパス主人公とキチガイ女!

era的な方法で増やした愛人は皆、変態性癖を抱えている!!!

魔王となって異世界侵略だ!!!

みたいな。

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