ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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アサシンクリード 、寄り道しまくりとは言え、六十時間やって未だ中盤って何?


127話 大魔導師 その2

ルオはルオだお。

 

普通の森人族は、一人称が『私』とかなんだろうけど、ルオは古いエルフだから、どうしても語彙が少ないというか……。

 

自分の名前を一人称にするのは、ティルナノグにおいては古語なんだお。

 

喋り方が古いってよく言われるけど、ほんの百年くらいで流行が変わってしまうから、対応できないお……。

 

翻訳魔法をかけるとどう聞こえるのか、レイジ君に聞いたことがあるけど、「余はルオと申すものである」みたいな風に聞こえているらしいお……。ちょっと恥ずかしいおね。

 

 

 

さてさて、相棒のナインと、森人衆と一緒に、ベスティエ〜カルフォルニア州を結ぶ客船の、『クイーンオブスペード号』に乗船したお。

 

それで、一週間くらいかけてアメリカに向かって、船の中で、この世界の人間について勉強しながら待っていたら、サンフランシスコというところに着いたお。

 

「うーん……、入国管理ってのは面倒だっただろ、常識的に考えて」

 

相棒のナインがそう愚痴をこぼしたお。

 

「まあ……、入国管理なんてやっていたのは、こっちでは五十万年以上前の話だおね」

 

そんな話をしながら、街を見回すと、アメリカ国の人々が、面白がってこちらに『カメラ』というものを向けてくるお。

 

建前の上では、人種による差別はないとのことだったけれど……。

 

まあ、こんなものかお。

 

あっちでは、捕まえて奴隷にしようとしてくるケースがかなり多かったお。こっちで、まるで見せ物のように扱われるのは、まだマシだおね。

 

とりあえず、お腹が減ったから、食事をするお。

 

アメリカ国の国民食である、ハンバーガーをみんなで食べたお!

 

ポテトも油でギトギトで美味しいお!

 

でも、おデブのルオからすると、ちょっと量が少ないお……。

 

だから三個食べるお!

 

因みに、他のエルフ達は、あまりの脂っ気にグロッキーになっていたお。

 

色々食べた感じでは、普通のエルフにはこっちのヴィーガンバーガー?とか言うのがいいと思うお。もしくは、エスニック料理というものがいいお。

 

「それで、学校を作るって言っても、どうするんだ?」

 

ナインがそう言ったお。

 

「不動産屋で土地を買うんだお!この、ボストンって街は、学園都市らしいから、ここの土地を買うお!」

 

ルオは、地図を指差して言ったお。

 

「レイジ君は、アメリカ国と話し合って決めてくれと丸投げしてきただろ?やっぱり、アメリカ国の王と交渉すべきなんじゃないか?常識的に考えて」

 

「それもそうだお。このパスポートには、滞在期間は一週間としか書いてないお。森人族のペースじゃ駄目だおね、迅速に前交渉を済ませるお」

 

森人族は、しばらく待っててくれと伝えると、百年くらいは待ってくれるお。

 

でも、他の種族は、一週間も待たせると怒るんだお。

 

森人族のルオからすれば、一週間も百年も同じようなものなのに。

 

まあ、とにかく、人間は森人族から見ればとってもせっかちなんだお。

 

「とりあえず、大統領……、とかって人がいるところに行くお!『テレポート』!」

 

 

 

「すいませーん!大統領さんはいますかおー?」

 

ホワイトハウスってところに行ったお。

 

中々に立派な家だおね。

 

「ど、どこから?!」

 

「っ、し、侵入者発見!」

 

「応援を!」

 

サイレンが鳴り響き、沢山の黒い服の人々が、金属の筒の杖をこちらに向けてくる。

 

「お?大統領さんはここにいますかお?」

 

「動くなっ!!!」

 

「ええ……?どうしたんだお?物々しいけど、何かあったのかお?」

 

ルオが一歩近寄ると、黒服の人間達が、金属の杖から礫を飛ばしてきたお。

 

「おっお、危ないお!」

 

ルオは、それを、魔法結界で受け止めたお。直撃するルートじゃなかったけど、危なかったから、礫の運動エネルギーを消したお。

 

「よ、よく分からないけど、興奮しないでくださいお!落ち着くんだお!」

 

ルオは、ユグドラシルの杖を軽く振るって、鎮静の魔法をかけたお。

 

すると、落ち着いたのか、黒服の人間達がこちらに質問してきたお。

 

「何者だ!」

 

「ルオは、ルオ・ニューソンだお。レイジ君に頼まれて、アメリカ国に魔法を教える学校を作りに来たんだお」

 

「な、なんだとっ……?!お、お待ち下さい」

 

 

 

それから、少し待つと、金髪の若い女の人が息を切らせて現れたお。

 

「はあっ、はあっ……、申し訳ありませんでした!」

 

「ええと、貴方が大統領さんですかお?」

 

「ええ。大統領の、イザベラ・チェスです。よろしくお願いします、ミスター……」

 

「ルオ・ニューソンと申しますお」

 

「よろしくお願いします、ミスター・ルオ」

 

そう言って、大統領さんと握手をしたお。

 

ちょっと待つと、教育省の大臣と言う人が来たおね。

 

そして、ホワイトハウスと言う館の一室で、会議をすることになったお。

 

 

 

「ルオ・ニューソンですお」

 

「ナイン・ヴィープですだろ」

 

「私は、大統領のイザベラ・チェスです。改めてよろしくお願いします」

 

「私は、教育省大臣のティモシー・イングラムです、よろしくお願いします」

 

そんな訳で会議だお。

 

「ええと……、まず、お金は払うので、ボストンと言うところに土地が欲しいんですお」

 

「は、はあ、何故でしょうか?」

 

「ボストンというところは、学校が沢山あるらしいそうですおね?そこに、大学を建てるんですお!」

 

「ボストン以外ではいけないのですか?」

 

「うーん……、よく分からないですけれど、生徒の子供達が、朝から沢山歩いたりするのはかわいそうですお。できるだけ交通の便が良くて、学生が過ごしやすい都市がいいと思ったんですお」

 

「それはまあ、道理が分かります。それで、建物の方ですが……」

 

おっ……、建物かお。

 

えーと、確か、レイジ君からもらった資料によると……。

 

「建物については、全てこちらで用意してありますお。人員も集まっていますから、大学は明日にでも開けますお!でも、そちらの法律などに関してはまだ良く分からないので、事務職員を募集して欲しいですお」

 

「建物が用意してある、とは?」

 

「魔法を使えば、大学くらいの小さな建物なら召喚できますお?」

 

「は、はあ……、そうですか……。そう、では、建物と教師は既に用意ができているんですね?」

 

「はいですお!それと、生徒への教科書などの教材については、適正価格で生徒に買ってもらいますお!また、大学の運営や、教師や職員へのお給料については、そちらの一般的な大学と同じようにしてくださいお」

 

「は……?その、それで良いのですか?こちらにとっては有難い話なのですが、そちらにメリットがないのでは?」

 

メリット……。

 

「確かに、ほとんど亜人の利益にはならないですお。でも、この世界の人間には、間違った魔法を使うことのないようにしてもらいたいのですお」

 

「間違った魔法とは?」

 

「魔法は学問ですお。そちらの科学と同じですお。つまりは魔法も、そちらで言う核技術のような術があるのですお。我々はそう言ったものを、戦争に使って欲しくないのですお。だから、ルオ達が平和的な魔法の知識をお教えするのですお!」

 

「なるほど……、そちらの仰りたいことは分かりました。つまりは、ジャパンと同じ扱いをしてくださると言うことですね?」

 

「そうですお……、でも、我々は、国籍や人種で差別はしないつもりですお。亜人の国家と国交をしたくない国とは、国交をしないという国の方針ではありますおね?でも、個人の学びたいという意思は最大限に尊重するつもりですお。なので、反亜人国家の移民などでも、精神的に問題がなければ、入学を認めるようにしますお」

 

「そうですか、有難いお話ですね。我が国は移民の国で、多国籍で多くの人種がいますから、人種によって入学できない学校などはよろしくありませんからね」

 

と、まあ、そんな感じで、ボストンの郊外に土地をもらえたお。

 

詳しい話を教育省の大臣さんとしてから、大学を建てたお……!

 




今はゾンビアポカリプスもの書いてました。

主人公は悪の組織の生物兵器開発を一手に担う幹部だが、組織内で内ゲバがあり、その余波でゾンビウイルスが世界に流出。

主人公は、ショゴスみたいな生物兵器に吸収されて一体化してしまう。

しかし、アイデンティティなどについて深くは考えずに、なってしまっては仕方がないと、生物兵器として人生を再出発させる。

とりあえずは、自らの手で一から作った娘にして恋人であるクリーチャー娘を回収する旅に出る……。

みたいな。

舞台は神奈川県横須賀市。

クリーチャー娘は主人公を探して、蜂須賀市内をめちゃくちゃに移動中。それを捕まえてからは、避難民との交易とかをやる。

主人公はショゴス的な生命体で、有機物を取り込んで、それを別の有機物に変換できる。それにより、食料を生み出して、避難民と交易。

楽しそうにクリーチャー嫁と暮らす主人公に、内ゲバした組織の魔の手が迫る……!

みたいな内容になります。

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