ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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モツ鍋旨し。


133話 シスコン王子フランスへ

「『フランス国に到着^_^』と、ツブヤイートっと……」

 

「グランス様、今度は地球のSNSを始めたのですか?」

 

「いい加減にしたらどうです?ガキみたいですよ」

 

「うるせぇーな!俺の勝手だろうが!大体にしてなんでついてきたんだ、アンドロス!リューガ!」

 

クソ、俺はガキじゃねーんだ!

 

いつまでもついてくるなよな!

 

「「心配だからですよ」」

 

「な、何だとぉ!人間に魔法を教えるなんて簡単だ!俺一人でもできる!」

 

「王子にそんな器用なことが出来るとは思えませんねえ」

 

星水族のアンドロス。

 

アンドロス・アイソレイト・イル・ベドラギガ。

 

俺の専属メイドだ。

 

「王子は人間嫌いなのによくそんなセリフを言えましたね」

 

白狼族のリューガ。

 

リューガ・ハイゼン。

 

俺の従者だ。

 

「別に……、今はもう、人間が嫌いってほどでもねーし」

 

確かに、命より大切な妹が、幼い頃に人間に攫われた恨みは忘れていない。

 

だが、それと同時に、妹を救ってくれた勇者もまた人間だった。

 

人間はゲスヤローばかりだが、ちゃんといい奴もいる。

 

この地球の人間だって、ムカつく奴らはたくさんいるが、ちゃんと、いい奴もいるんだ。

 

俺達、亜人にだって、ゲスヤローはたくさんいるし、種族で差別するつもりはねーよ。

 

「それなら構わないんですけどね」

 

「でも、教えるのは下手ですから。自覚してください」

 

こ、このヤロー……。

 

 

 

「大統領のマクシムです」

 

「『六代目七つ牙』グランス・シルバリオだ」

 

「『六代目星辰』アンドロス・アイソレイト・イル・ベドラギガです」

 

「『六代目震霆』リューガ・ハイゼンです」

 

俺達は、自己紹介をした。

 

「ミスターグランス、責任者は貴方ですか?」

 

「おう!俺だ!」

 

「いやあ、素晴らしい!我が国にも、亜人が来てくださるとは光栄です!」

 

「世辞はやめろ」

 

「は、はあ。いえその、本当に嬉しく思っていますよ、心から。魔法……、亜人の方々が持つ素晴らしい能力を我が国に普及させてくれる!喜ばしいことです」

 

「魔法は学問だ。きっかけさえあれば誰でも使える。この世界の人間もかつては使っていたはずだ」

 

「ふむ……、そんな話もあるようですね」

 

「そうだ。それを、あんたらが、キリスト?とか言う奴に唆されて、魔導師を殺してまわったんだろ」

 

「魔女狩りですか……。確かに……、そうなのかもしれませんね」

 

「言っておくが、一度そうやって、知識が絶たれた以上、復興するのは難しいと言っておくぜ。これから教える魔導師の初代も、大した強さにはなれねえだろうな」

 

「そう、ですか……」

 

なんかガッカリしてるみてえだな。

 

「勘違いしてるぜ、人間。俺達亜人はな、魔法という文明を何十万年も積み上げてきたんだ。それに、たった数年で追いつこうなんて、舐めたことを考えねぇ方が良い」

 

鋼の勇者レイジ?あいつは別だ。

 

いかに古代人の血脈とはいえ、人間の身で、異名持ちの魔導師になった世界初の存在……。

 

あいつは、認めるのはシャクだが、俺よりもずっとスゲェ、格が違う大天才だ。

 

そして、努力もした。血反吐吐いて血のションベン漏らして何度も死んで、そうやって力を得たんだ。

 

俺は一万年は生きているが、俺の一万年分の努力をたった数年で超えていった。

 

時間圧縮空間で修練したからってのもあるだろうが、それにしたって、並外れた努力をしてる。

 

あいつは、バケモンだ。

 

「では、初代の魔法使いは使い物にならないと?」

 

「ああ、そうだろうな。ほんのちょっと強くなって終わりだ」

 

「いえいえ、グランス様はこういう物言いですが、初代の魔導師もある程度は使い物になると思いますよ」

 

とアンドロス。

 

「グランス様は、こう見えて、亜人国家の最高峰の学校を卒業していますから、どうも目線が高いのです。例え初代の魔導師でも、努力さえすれば、貴国にとってかけがえのない人材となると保証します」

 

「おお!それはありがたい!……にしても、グランス『様』とは?」

 

「ああ、グランス様は、とてもそうは見えないかもしれませんが、銀狼族のプリンスなのです」

 

「な、何ですと?!こ、これは……、すみません、王族の歓待の準備などはしておらず……」

 

「いえいえ、プリンスと言っても、今はほとんど形骸化していますから。日本の天皇みたいなものですよ」

 

「そ、そうですか?日本のエンペラーも、我が国からすれば歓待に値するのですが……」

 

「いえ、本当にお気になさらず。本当に小さな国のプリンスなので。それに、実権も今はほとんどありません。単なる、市長くらいのものですね」

 

「ああ、そう言えば、亜人の国々は小さな国家が集まった連合国だとか?」

 

「そうですね、その認識で良いでしょう。ここにいるグランス様は、教師として相応しい能力をお持ちです。故に、この任を受けたのであり、亜人国家側から特別な意図はないのです」

 

「な、なるほど……」

 

 

 

で、学校は無事開校。

 

位置は、南にあるソフィア・アンティポリスという土地だそうだ。

 

そこで、魔法大学を設立して、運営を始める。

 

魔法大学は、なんてことはねえ、普通の大学を空間魔法で広くしただけのものだ。

 

ごちゃごちゃと学寮やらは用意してやらん。

 

自分でなんとかしろ。

 

「この度は、無事、諸君らが入学出来たことを祝わせてもらおう。亜人国家のウルフェンロアから来た五十人の教師と、フランス国から集められた優秀な職員達により、この学校を運営していく。しかし将来的には、逐次人間の教師に切り替えていき〜……」

 

入学式においては、俺がスピーチしてやった。

 

俺ももちろん、王族として、大勢の前でのスピーチなどをする経験は多いもんで、特に困ることはない。

 

内容的には、人間の魔導師をどんどん作り、亜人教師は年々減らしていくぞ、と言った内容。

 

当たり前のことしか語っていない。

 

 

 

そして、授業。

 

授業については、亜人国家の義務教育並みの魔法教育をするだけだ。

 

だがまあ、生徒の意欲はかなり高い。

 

例えば、コンピュータで魔法陣の解析をしたから見てくれ!などと、この世界特有のやり方をしてくる奴もいた。

 

この世界の人間が使うコンピュータなどというものよりも、もっと演算力がある『仮想人工頭脳』というものが亜人国家には存在するので、意味はないのだが、その応用的な思想は評価に値するな。

 

魔法陣も言ってしまえば絵であるからして、ディープラーニングなるものを使った処理で最適解を見つけようとするのは良いことだろう。楽できるところはガンガン楽するべきだ。

 

使えるものは何でも使って戦う、と言うのは、獣人の誰もが修得している格闘技である『ヴァルガ・ルギガ』の基本的な考え方であり、それすなわち、獣人の哲学と一致する。

 

才能面でも、あの勇者ほどじゃないが、多少は目につく程度の奴はちらほらと存在してはいる。

 

特に、俺が見ているアンヌマリーって女はよくできている。

 

教え始めて半年で、俺の修得した魔法流派『牙流』の基礎を身につけた。

 

牙流は、全身の骨を強化して肉体の外側に出して、それを使って戦うシンプルな流派だ。

 

極めれば、全身の骨を、アダマンタイトよりも硬い鎧と剣にして戦えるな。

 

アンヌマリーは、牙流の基礎である『骨を出す』ことと『骨を出したとき、肉体を傷つけないようにする』こと、そして『骨を強化する』三つの基礎魔法を習得した。半年でだ。かなり早い。

 

因みに、それぞれを、『ボーンコントロール』『ペインキラー』『ボーンエンハンス』という。

 

あと、何故か知らんが、人間は牙流が気持ち悪いらしい。

 

それを言ったら、あの死霊帝や大淫婦の方がキメェけどな?

 

「『ペインキラー』……、『ボーンコントロール』……、『ボーンエンハンス』!」

 

「遅い、その操作は牙流の基礎だ。瞬きする間に熟せ」

 

「そんなあ!無理ですわ!」

 

「無理だぁ?やってやれないことはねぇんだよ!並列思考しろ!」

 

「うげ、あれは難しくて……」

 

「うるせぇ!基礎中の基礎だ!ほら、もう一度!」

 

「はーいですわ……」

 

全く……。

 

 

 

まあ、こんな感じで、適当にやってるぜ。




むーん。

最近は勢いより文章表現を高める傾向にあるなこれは……。
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