ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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鎧の人「この意欲の無さ……、間違いない、『無能型』だっ……!」

僕「ワアッ……!」


143話 お披露目会

俺とオリヴィエは、あかつき魔法大学に来た。

 

何でも、今日は、各国に魔法大学が設立されて一年だから、生徒のお披露目をするらしい。

 

いや、日本は、外国に先駆けて魔法高校と魔法大学が設置されていたんだが。まあとにかく、世界各国の魔法大学の生徒が集まって、成果を発表すると共に、魔法使い同士で交流することを目的としているそうだ。

 

「どうだオリヴィエ?」

 

「ん……、うちで受け持っている藤原美津留が一番だと思う」

 

「そうなのか」

 

まあ、そうだろうな。

 

オリヴィエの生徒は、確か、魔法高校卒だったはずだ。

 

三年のアドバンテージがあると見ていい。

 

だが、他の国にもできる奴はいるはずだ。

 

さて、どうだろうか……。

 

 

 

発表前に、ルオやヴィルザに挨拶する。

 

全員、各大学の首席を連れてきたそうだ。

 

今日はアレだな、午前中に、この一年の研究結果を発表して、午後に魔法の実演をする感じだ。

 

要するに、大学生の学会発表みたいなものだな。

 

午後の実演は、各国の政府高官やマスメディアを招いてやるらしい。魔法のデモンストレーションってことかね?

 

まあ、その辺はどうでもいいや。俺には関係ない。

 

発表を見ていこう。

 

アメリカからだ。

 

「レナード・スタンフィールドです。今回発表させていただくのは、『物質解析と物質分解』です」

 

あー?

 

あー……。

 

こいつは確か、ルオに教わってるんだったか?

 

なるほど、ルオらしいな。

 

『解析』と『解呪』はルオの十八番だ。

 

ルオの一番凄いところは、魔法の修練経験の蓄積量ではなく、『目』だ。

 

あいつの解析能力ははっきり言って異常だ。

 

どんな術式もまず『理解』してから、術式を『分解』してくるからな。

 

で、一度『理解』されたら、あいつの『賢人大計(システムソピアー)』で真似される。

 

次はカナダ。

 

「アビゲイル・エリスです……。『死霊術による英霊召喚』について発表させていただきます……」

 

ほー、死霊術。

 

しかも、英霊召喚を死霊術でやるのか。

 

となると、呼び出されるのは悪人……、いや、『死』に近いものか。

 

呼び出すのは当然、地球の英霊になるはずだから、考えられるのは……。

 

処刑人シャルル=アンリ・サンソン、殺人鬼エリザベート・バートリー、人斬り山田浅右衛門辺りが考えられるな。

 

ジョン・ウィルクス・ブース、ブルータス、荊軻……、ジル・ド・レ、切り裂きジャック、ペーター・シュトゥンプ、ヨーゼフ・メンゲレ辺りも行けるかね。

 

シリアルキラー、処刑人、暗殺者……。殺人者を呼び出すようだな。

 

まあ何にせよ、悪趣味な術式だ。

 

スカルの教えだな?

 

アレは本当に、人の心がない化け物だからなあ。

 

あのアビゲイルとか言う女、完全に『死』に近づいただろ?

 

あの濁った瞳は、完全に死霊術の使い手の瞳だぞ。

 

定命の人間が死霊術を本格的にやろうとすると、人間として壊れるんだがなあ。

 

アレはその内、屍人族にでも転生するんじゃねーか?

 

次はドイツ。

 

「ヨアヒム・ゼークトです。『創造術と変成術による無人兵器の瞬時展開』について発表します」

 

は?

 

『獣人式戦闘術(ヴァルガ・ルギガ)』じゃねえのか?

 

いやまあ、構わんけど。

 

無人兵器?ゴーレムの類かね?

 

ゴーレムねえ……。

 

野戦陣地で即座に作れる手軽さが売りだが、現実問題、魔導兵器の方があらゆる面で上なんだよな。

 

ああ、魔導兵器ってのは、魔法工学に基づいて設計された機械兵器のことだ。

 

俺の持つデモンズネストやデモンズギアも、広義では魔導兵器に分類されるな。

 

亜人国家も、『エンゼルギア』っていう魔導兵器があるぞ。俺も設計に口出しした。

 

次はフランス。

 

「アンヌマリー・ル・ヴェリエですわ。わたくしは、『牙流(ガーロード)の一般化』について発表させていただきますわ」

 

ほう、『牙流(ガーロード)』か。

 

流石は『七つ牙』グランスと言ったところか?

 

『牙流(ガーロード)』の『七つ牙』、その奥義の『王噛(アゴラ)』は、対軍魔法としては最高峰の完成度を誇る。

 

因みに、俺の嫁のルシアは『一つ牙』を拝命していて、『一つ牙』の奥義たる『欧神(ザンバ)』は、対単体において無類の強さだ。

 

『二つ牙』の『奥咬(ザムド)』は狙撃魔法として優秀だし、『五つ牙』の『応擤(リガン)』はカウンターが強い。

 

『四つ牙』の『黄守(バレン)』、『三つ牙』の『桜上(ワズム)』、『六つ牙』の『扇髪(ビルス)』……、どれも著名な奥義だ。

 

そんな名門である『牙流(ガーロード)』のデチューンか。

 

女だてらによくやるもんだな。

 

次はイタリア。

 

「オズワルド・ロレンツォーニです。えー、『即応性を高めた封印術』について発表します」

 

封印術……。

 

ヴィルザ率いる傭兵団『海底の灰縄』は、傭兵団としては異色の、捕縛を基本とする戦闘集団だ。

 

首級をあげることよりも、周囲の支援や敵の妨害を主眼に置いている、珍しい傭兵団なんだよ。

 

まあ、だからこそ、この平和なご時世でも組織が存続していたんだろうけどな。

 

そんな『海底の灰縄』の薫陶を得たイタリアの魔法大学では、封印術に長けているのは自明の理ってことか。

 

次はイギリス。

 

「僕はフェリックス・アッシュフィールドです。今回は、『元素思考による動力術』について発表します」

 

元素思考……。

 

うわ、龍人共、やっぱり元素思考について教えたのか。

 

あの考え方、間違ってはいないんだが、些か古過ぎるんだよな。

 

分かりづらいから、才能がない奴は一つの元素の視点しか持てないんだよ。

 

しかも、動力術の術式もまた古い……。

 

いや、使いやすくはあるんだけどね?

 

術式が古いから干渉術に弱いんだが、そこをどう防ぐのかが今後の課題だろう。

 

最後は日本。

 

「藤原美津留です!『魔法工学による強化外骨格』について発表します!」

 

ほー!

 

おもしれぇじゃねえか!

 

強化外骨格……、ってことは、駆動鎧か。

 

今でも使う奴がいるくらいの出来のいい技術体系だ。

 

素材が良ければ、構造が単純でもかなり使える兵器になるからな。

 

実際問題、オリハルコン辺りで全身を固めれば、格上相手でも食えるもんな。

 

マネーパワーだな。

 

これは……、ワイバーンの筋肉を加工して人工筋肉にしてるのか。

 

人工筋肉式か、新しいな。

 

古いタイプだと、加圧式のマッスルシリンダーを使うんだが。

 

人工筋肉タイプは比較的新しくて、滑らかな動きができるから、民生用に多いな。

 

逆に、マッスルシリンダータイプはパワーが強いから工業用とかに使われてる。

 

 

 

ふーむ、面白いぞ。

 

人間のこと、正直言って舐めてたが、まさかここまでできる奴がいるとは。

 

もちろん、上澄みの上澄みなんだろうけど、それでも、一年でここまでできるのは中々に才能がある。

 

さてさて、午後の実演はどうなるかな……?

 




あーもうだめ。

全然面白い作品書けてない。

やっぱりギャグやるべきなのか……?
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