ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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次の仮面ライダー、どんな感じなんでしょうかねえ?


155話 極限武装ブシドール!と大きなお友達

俺は勝俣裕己。

 

チカラトミイ信者の、所謂、大きなお友達だ。

 

子供の頃に流行っていたミニ四駆でホビーに目覚め、三十二歳となった今でも、熱心にホビーで遊ぶおじさん。

 

気持ち悪いことは重々承知だが、我々大人も、おもちゃの買い占めなどの薄汚い真似をしない限り、おもちゃを好きでいることは悪いことではないと俺は思う。今は多様性の時代だからな!

 

結婚はしているが、子供はまだ一歳。

 

一歳の男の子におもちゃなんて理解できないだろう。

 

だが俺は!俺の為に!このホビーが欲しい!

 

そう!

 

チカラトミイが亜人企業のメイデンハーツとコラボして作った最新玩具、『極限武装ブシドール』をっ!!!

 

いやぁ、もうね、嫁に必殺土下座して、全種類買ったね。

 

俺はそこそこ名の知れたwebデザイナーなんだけど、しばらく案件を増やしたよ。

 

発売日までに倍の案件をこなして、土日も休まずガッツリ働いた!

 

その甲斐もあって!ついに!

 

「とっ、とど、届いたあああー!!!!」

 

買えたんだよ、ブシドールを!

 

早速開封っと……。

 

ってこれ、箱もすごいな!

 

小型のアタッシュケースになっていて、ここにブシドールをしまって持ち運べるみたいだ。

 

アタッシュケース内には、ブシドール本体とその武器、それと球状の空間拡張装置、そしてブシドールに指示を出すためのタブレット端末が入っている。

 

タブレット端末は、腕輪型になっており、腕に巻くと、立体映像が現れるみたいだ。

 

立体映像は、そのブシドールの視点の映像になるらしくて、HPやエネルギー残量、残弾数なども見れるようだな。

 

また、音声認識もするらしく、このブレスレットに話しかけると、そのブシドールと意思疎通できるそうだ。

 

さてさて、一応、コレクションとして全種類は買ったが、俺の一推しはコレ!

 

新発売の『ソルジャワン』!

 

子供の頃は主役メカが好きになるけど、中途半端に大人になると量産機が好きになるんだ……。

 

見た目は、モスグリーンをメインに、黒も混ぜた色合いの無骨な装甲、ブルーのデュアルアイ、犬耳のようなダクトを頭部に持つ、質実剛健な量産機!

 

武装はアサルトライフル×1とハンドガン×1、ナイフ×2にグレネード×4と骨太だ。

 

更に、追加装甲セットや追加武装セットを買ったから、これでカスタマイズするぞー!

 

 

 

さあ!起動だ!

 

『ソルジャワン、起動したであります!マスターのお名前は?』

 

うっほあ?!声渋い?!

 

「俺は勝俣裕己だ、よろしく」

 

『イエスサー!マスターヒロミに忠誠を!』

 

そう言って、手持ちのアサルトライフルを『捧げ銃』したソルジャワン。

 

す、すげえ!こんなことするんだ!

 

本当に生き物みたいだ!

 

「ソルジャワン、早速だが、個体名を付けていいか?」

 

『はっ!光栄であります!』

 

「じゃあ、ジョージだ!君をジョージと呼ぼう!」

 

『はっ!ありがとうございます!……聖ジョージでありますか?それとも戦闘機の紫電?』

 

「そんなことも知ってるのか?!紫電のコードネームの方だよ」

 

『はっ!実は、我々ブシドールは、コアの性格によって持っている知識が違うのであります。私は、軍事などに詳しいのであります』

 

へぇ!そりゃいい!

 

俺もミリタリーは好きだしな!話が合いそうだ!

 

さて、他のブシドールも起動して、と。

 

「じゃあ早速、戦ってみてくれるか?」

 

『『はい!』』

 

まず、ソルジャワンのジョージと、イェガーニャの対戦から。

 

イェガーニャは、ドイツ猟兵風のブシドールで、ブラウンを基調にカーキーの装甲を纏い、グリーンのバイザーアイと猫耳のような頭部ダクトが特徴。ソルジャワンは角張った四角いデザインなのに対して、イェガーニャは流線型のデザインだな。

 

武装は銃剣付きマスケット銃×1と、換えの銃剣×1、サーベル×1、閃光手榴弾×2、発煙手榴弾×2となっている。

 

このイェガーニャにはジークと名付けた。

 

ジョージは遠距離寄り、ジークは中〜近距離での戦闘に長けている印象。

 

『行くであります!』

 

『受けて立つであります!』

 

おほー!

 

かなりリアルだなぁこれ!

 

フィールドは市街地なんだけど、ジョージはうまい具合に遮蔽物に身を隠しながら戦ってる。

 

あ、でも、基本のAIがそうなんだろうな。あんまり変わったことはしない印象だ。その辺はやっぱり、量産機ってことなんだろうな。

 

後で試したが、主人公機のブシドラゴは、どんな敵にも猪突猛進に突っ込んでいく感じだった。けど、性能が高いのでそれでもなんとかなってしまうケースが多いようだ。しかし、搦手には滅法弱いと言った印象。

 

こちらのソルジャワン、イェガーニャは、遠距離から弾をばら撒き、遮蔽物に身を隠すのが基本戦術みたいだ。見た目通り、兵士っぽい。

 

特にソルジャワンは、距離を取りたがる性質があるな。

 

『ファイアーインザホール!』

 

対して、イェガーニャは戦況が膠着すると、ファイアーインザホール!の掛け声とともに閃光弾を投げつけて接近しようとする、と。

 

……めっちゃ面白い!

 

これ多分、敢えてAIを単純化してるでしょ?!

 

恐らくは、持ち主の子供と一緒に戦略を考えて戦って欲しいってことでしょこれ!!!

 

「ジョージ!目をつぶれ!」

 

俺は思わず、指示してしまった。

 

すると……。

 

『カメラアイ、シャットダウンであります!』

 

と指示を聞いた!

 

もしかして、これで、閃光弾と思わしき擲弾が投げられたら目を瞑るって覚えたのか?!

 

うわー!賢い!

 

おもしれぇ!

 

メタ的に言えば、学習させるゲームってことか!

 

このブシドールも、チカラトミイさんの製品だから、やっぱり知育玩具な訳だ。

 

恐らくは、最近の、自分で考えるのが苦手な子供に対して、「作戦を立てる」ということをやらせようとしている……、んじゃないかな?

 

「ジーク!ジョージは目を瞑ってる!突っ込め!」

 

ああ、またついつい指示を出してしまう〜!

 

『イエスサー!吶喊するであります!』

 

あーもう、おおおんもしれええええ!!!!

 

 

 

バトルの後は、カスタマイズだ!

 

買ってきた追加装甲や武器をパチパチ付け替える。

 

このカスタマイズが楽しい!

 

ジョージには、追加装甲の『パワードアーマー』を付けて、サブウェポンもサブマシンガンに。

 

更に、小型のシールドも装備して、背中にロケットランチャーをマウント!

 

重装型だ!

 

何度か戦わせて遊んだけど、ソルジャワン型は高い忠誠心を持つけれど、その代わりに指示待ちなところがあるから、指示を出すまでのタイムラグにどうしても攻撃を受けてしまう。なので、装甲を分厚くして防御力を高めることにしたんだよね。

 

ジークは、軽量装甲に換装して、アンチマテリアルライフルとチャフグレネードを装備!更にカメラアイを換装して狙撃型に!

 

イェガーニャ型はソルジャワン型とは逆に、命令をしなくても自分で動けるタイプだ。でも、気まぐれなところがあり、いきなり指示されてない行動をやることもある。

 

コアによって性格が異なるなんて、面白いな!

 

で、カスタマイズも、弄れるのはブシドール本体だけじゃない。

 

空間拡張装置による異空間も、モブ兵士を設置したり、固定式の武装を置いたりもできる!トラップの設置も可能!

 

これ、子供達がルールを自分で考えていいってことだよな?

 

例えば、固定武装で要塞化した城に篭るチームと、そこを攻めるチームで戦ったり!

 

両者、森の中に隠れた状態からスタートしたり!

 

うわあ、こりゃやべえ、最高だ!

 

楽しすぎる!

 

戦闘記録はネットにアップロードできるようになってるし、当然、公開されたデータは見れる。

 

……そうだ!なら、ブシドールで遊んでる動画をユウチューブにアップロードしよう!

 

結構研究したし、研究内容を子供達に教えてあげることとするか!

 

 

 

……この時にはまだ、俺は、俺の動画が大ヒットするとは夢にも思っていなかったのだ。

 

まさか、webデザイナーから、ホビー系ユウチューバーに転職する羽目になるとはなあ……。

 




感想欄で面白アイデア出てくるからなあ。

これだからネット小説は面白い。

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