ラッキー!
ルビーを拾った!
これを売って百万円を手に入れる。
この百万円で、傷薬と牛黄丹を買った。
歯車堂と言うドラッグストアで買ったんだけど、このドラッグストアは、DDSnetの傘下の企業らしい。
傷薬は一つ一万円もするけど、命には代えられないもんね。
堤さんも、回復アイテムは揃えろって言ってたから、ついでに高いけどディスポイズンも買う。
『毒消し草』と『たくさんの薬草』は冒険者のお供だよね!
いくら、私の仲魔のピクシーがディアを使えるからって言ったって、アイテムを備えておくのは必要だ。
因みに、手持ちの悪魔は、妖精:ピクシーと、地霊:ドワーフ、魔獣:カブソだね。
それから三ヶ月。
私は、実に二百万円ものお金を稼いでいた。
十万円ほど、家賃として宗方さんに渡した。本当はもっとたくさん渡したかったけど、「宿を貸しただけですから」とあまり受け取ってもらえなかった。
傷薬もあまり使わなかったし、大幅な黒字だ!
レベルも上がって、今は10だよ!
宝石は一つしか拾えなかったけれど、悪魔が落とした武器やアイテムを売って、百万円も稼いだ!
一度、骨を折るくらいの怪我をしたという苦い経験もあるけれど、ピクシーのディアで治った。
この調子でどんどんレベルを上げて、師匠みたいなデビルサマナーになるんだ!!
そう、決意を新たにして、ミルクホール新世界に出向いた私。
この道ももう大分慣れたものだ。
「こんにちはー」
「いらっしゃいませ」
「オオ!いらっしゃいませ!ませ!」
んん?
何だか……、変な人がいる?
「あ、えっと……」
「ワテクシ!DDSnetの営業部長!顔無しでございます!」
「は、はあ」
「今日は視察なのデス!うちのルーファス君がちゃんと働いているか?!デビルサマナー達の様子はどうかッ?!それを見にきましたッ!!」
身振り手振りで大袈裟に話す、紙袋を被ったひょろ長い男の人。
こんな人が、DDSnetの営業部長……?
見るからに怪しいんだけど……?
「おい、設楽」
「あ、堤さん」
先輩のデビルサマナーの堤さんが話しかけてきた。
堤さんはギロチンアックスを巧みに扱うパワーファイターで、マッチョで坊主の三十歳くらいのおじさんだ。
「いいか、設楽。顔無しに顔の話はするなよ」
「は、はあ、何でですか?」
「あの顔無しって男はな、妻子を悪魔に殺されて、自らも悪魔に顔を焼かれて、半ば気が狂っちまってるんだよ」
「それは……」
「いいか設楽。DDSnetも裏社会のデビルサマナー組織なんだぜ。舐めてかかるなよ」
「はいっ……!」
そ、そんなことが……。
でも、もしかしたら私も、一番最初に出会ったあの悪魔に殺されていたかもしれないし、大切な人を殺されて復讐者になっていたかもしれない。
顔無しさんも、悪魔の被害者なんだな……。
「さあ!さあさあ!皆様デビルサマナー様におかれましてェは!クソみたいなゴミ悪魔共を撃滅!殲滅!してもらいたいですネェ!おほほほほほーおほー!!!」
さあ、次は、悪魔合体というのを試してみたいな!
この日のために、DDSnetのまとめサイトで色々調べてたんだよねー。
妖精と夜魔で……。
「私は、天使エンジェル……。コンゴトモヨロシク……」
「やったあ!」
天使:エンジェルを召喚した!
天使は種族として有用だし、エンジェル自体も『ハマ』と回復魔法が使えて強い!
この調子この調子!
今日はお休みにしよう。
デビルサマナーはいつでも休めるのが良いところだよね。
まあ……、休みでも『ミルクホール新世界』に行くんだけどね。
だって、こっちに知り合いとかいないし……。
薫さんもお仕事忙しそうだから遊んでくれとか言いづらいんだよね……。
でも、ミルクホール新世界に行けば。
「こんにちわー!」
「いらっしゃいませ」
「よう、設楽」
「おはよ、玲子!」
少なくとも、デビルサマナーの友人には会える。
「おはよう、マスターさん、堤さん、美咲!」
今のところ、仲が良いのはこの人達かな?
マスターさんは、デビルサマナーの補助をしてくれる優しいお兄さん。
堤さんはベテランのデビルサマナーのおじさん。
美咲は私と同期の新人デビルサマナー!親友!
特に美咲は凄いんだよ!私と同期なのにかなり強いし、他の若手新人デビルサマナーのリーダー的存在なんだ!
美咲はDDSnetの所属で中立だからって言って、メシアン、ガイアーズ両方と口利きできるのも凄い!
うーん、私もDDSnetに入れてもらおうかなー?
メシアンは絶対にナシだとして……、マシなガイアーズに入れてもらおうかな?
薫さんに頼んでヤタガラスには入れてもらったけど、ヤタガラスからは給料が出ないし……。
うーん、やっぱり、DDSnetに入れてもらった方が良いかなあ。
ヤタガラスは掛け持ちオーケーらしいし。
よし、そうしよう。
「ねえ、美咲」
「何?」
「DDSnetって、掛け持ちオーケー?」
ボクっ娘女ライドウに決定。