「……やはり、お前は化粧なしでも美しいな」
「えー?何?急にそんなこと言ってー」
「本心だ」
「そう?ふふ、ありがと」
「……貴依」
「んっ❤︎やん、お風呂の中よ?」
「関係ないさ」
「もう、しょうがないんだから❤︎」
貴依と風呂で一発ヤった。
避妊の魔法を使っているので、膣内に出しても平気だ。
貴依は、ちょこちょこ運動やストレッチをしていたり、ファッションや化粧に詳しかったりと、自分を高めることがしっかりとできる奴だ。
理由を聞いたところ、「好きな人に好きな自分を見て欲しいのよ」だとか。
全く、良い女だな。
さて……。
「風呂はどうだった、美紀、圭、そしてるーちゃん」
「凄かったです……」
「豪邸って感じでしたね……」
「気持ちよかったよー!」
そっかー、るーちゃんは可愛いなー!
そのうちお風呂より気持ちがいいことをたくさんするからなー!
「あの、真凛先輩……。この豪邸って、もしかして……」
「魔法で作ったが」
「やっぱり……。法律的には大丈夫なんですか?」
「土地は買ったし、建設時の偽装も十分だった。何も問題はない」
「ってことは魔法の館かあ。ファンタジーで素敵かも……」
と、圭が喜んでいる。
「因みに、特定の呪文で開く扉や、隠し部屋、庭園にはドリアード、夜になると踊る銅像、警備員代わりの中身がない鎧なんかもあるぞ」
「何ですかそれ面白そう?!!」
「るーちゃんを喜ばせるアトラクションを作っていたら楽しくなってきてな……。つい本気を出してしまった」
お茶目大魔導師。
「そ、そうなんですか……」
「よし、では、明日は館の案内でもするか」
「あ、はい」
「今日は飲もう」
「……え?」
酒を用意する。
るーちゃんはシルキーに頼んでおいた。
幸い、るーちゃんはシルキーにかなり懐いており、疲れもあったのか、すんなり眠ってくれた。
まさに眠り姫だ。
さて、俺は貴依と美紀、圭の三人と酒を飲むことにした。
「い、いや、さっき飲んだし……」
「では聞くが、眠れるか?」
「そ、れは……」
目の前で人が死んでいった姿を見たんだ、眠るに眠れないだろう。
だからこそ、酒だ。
酔えば嫌でも眠れる。
それに、少し飲みすぎたくらいじゃ死なないさ。
「さあ、飲もう。お前達は、少しばかりリラックスする必要があるな」
「それは、そうですね」
「飲んでリラックスしろ。何でもあるぞ」
「真凛、私はマティーニね」
「ああ」
シェイカーやら何やらを取り出す。
「えっ……、真凛先輩、カクテル作れるんですか?」
「ん?ああ、こんなもの、マジックポーションの調合と比べれば簡単だからな」
「へー、カッコいいですね!」
「俺がカッコいいのは周知の事実だ」
「そこは謙遜しましょうよ!」
ツッコミを入れる圭を他所に、貴依にマティーニを出す。
「……うん、やっぱりこれよね。スモークナッツある?」
「あるぞ、ほら」
貴依は、女とは思えないくらいに酒に強い。
「んー、良いわね」
辛口で度数の高い酒が好きらしい。
散々飲んで気分が良くなったところで、俺に甘えて癒されるのがいつもの貴依だ。
酔った時の貴依は色っぽくて素敵だ。
まあ、酔わずとも美人であることには変わりないのだが。
「じゃあ、私もマティーニを」
「構わんが、マティーニは強いぞ。飲めるか?」
「そうなんですか?」
「弱いものから試してみろ。これを機に、自分がどれくらい飲めるか調べてみたらどうだ?」
「そうですね、そうします。それじゃあ、まずは弱めのをください。甘めだと嬉しいです」
甘い……。
「カルーアミルクだ」
「あ、名前は知ってます。……わ、凄く甘いですね。いくらでも飲めそうです」
「圭は?」
「すっきりしたのが良いですかね、最近暑くなってきたし」
ふむ。
「カシスオレンジだ」
「あー、名前だけは知ってます。……あ、美味しいですねこれ」
………………
…………
……
「真凛しぇんぱいぃ、先輩はキリッとしててカッコいーんでしゅから、女の子にもっと優しくしてあげにゃいとらめでしゅよう!そしたりゃかんぺきでしゅー!」
「そーでしゅよぉ〜!ほらぁ、優しくするれんしゅーです!なでなでしてくだひゃい!」
酔ってるな、こいつら。
二人とも、酔うと駄目になるタイプか。
「まあいい。ほら、おいで」
「はあい」
膝の上に美紀を座らせる。
「んふふ〜、しぇんぱいいい匂いですねえ〜、ハーブの匂いでしゅ」
「そうか」
撫でてやる。
「あーっ!美紀ずるーい!しぇんぱい、わたひも撫でてえ〜!」
隣に座らせる。
「あら、真凛、モテモテね」
と、貴依。
「酔っ払いにモテてもな」
いや、美人だから嬉しくはあるが。
「どうするの?酔ってるから、だまくらかしてエッチする?」
「いや、今回は楽しく飲んでもらうことが目的だ。それはやらない」
「あら、意外」
「普段なら抱いていたな」
二人はとろんとした瞳でこちらを見ている。
「そろそろ寝させるか」
「隣で寝ていい?」
と貴依。
「今日は寝ないつもりだが」
「駄目よ、貴方もちゃんと寝なさい」
そうか?
お前がそう言うならそうしよう。
次の日の朝。
「「うー、頭痛い……」」
「ほら、二日酔い用のポーションだ」
「「ありがとうございます……、あ、治った」」
「昨日はよく眠れたか?」
「お陰様でぐっすりです」
「多分、お酒なしじゃ眠れなかったと思います。その、ありがとうございます、先輩」
「気にするな。さあ、朝食にしよう。俺はるーちゃんを起こしてくる」
るーちゃんの寝起きとか最高だと思う。
「いえ、私が起こしてくるんで」
と圭。
「はっはっは、いや、俺が起こしてくるから。るーちゃんのおはようのキスは俺のものだから」
「セクハラする気満々じゃないですか!!私が起こしてきますから真凛先輩は座っててくださ、あっ!瞬間移動?!!!」
「るーちゃん、おはよう、起きてー、朝だよー」
「んぅ?ふぁあ、おはよう、真凛にぃに……」
「顔洗ってこようか。洗面所はこっちだよ、ほら」
「んんー」
「もー、しょうがないから抱っこしてあげるねー」
あーーー。
めっちゃいい匂いするーーー。
幼女の香り。
「はーい、お顔洗ったら歯磨きしようねー」
「はーい」
聞き分けも良いし。
るーちゃんは完璧だな。
「歯磨き終わったかなー?」
「真凛にぃに、仕上げしてー」
「はーい、良いよー」
るーちゃんの歯を磨く。
「じゃあ最後に口をゆすいでね」
「ぐちゅぐちゅ、ぺっ」
「はい、よくできました!」
るーちゃんかしこーい。
「るーちゃん大好きー!」
「あんっ❤︎真凛にぃに大好き❤︎」
「な、に、を、やってるんですか貴方はーーー!!!」
圭が現れた。
「るーちゃんといちゃついてた」
「こんな幼い子に手を出しちゃ駄目ですよ!!」
「知るかそんなこと」
朝食の時間だ。
『アンケートタイム!和食セットor洋食セット!』
シルキーのスケッチブックには、ハリフキダシにそう書かれている。
「あ、じゃあ、私は和食で」
と圭。
「私は洋食でお願いします」
と美紀。
「あたしは洋食で。真凛は?」
「俺はいらない」
「駄目よ、ちゃんと食べなさい。家主が食べないと、みんな遠慮しちゃうでしょ?」
「む、確かにそうだな。では洋食を。るーちゃんはどうする?ごはんとパンどっちが良い?」
「んー、パン!」
『了解だぜっ!』
シルキーが料理を始める。
「あれ?みんな洋食派なの?」
「朝はパンかな……」
と話し合う圭と美紀。
『へいおまち』
朝食は元々作っていたらしく、すぐに出てきた。
和食セットは、ご飯と、豆腐とわかめの味噌汁、焼き鮭、ほうれん草のおひたし、かぶときゅうりの浅漬け。
洋食セットは、トースト二切れに、コーンポタージュ、目玉焼きにソーセージとサラダ。
「「「「いただきます」」」」
まあ、食事というのは性格が出る。
圭は、少しばかりお転婆にみえるが、箸の使い方は適切で、綺麗に鮭の骨を取り、美味しそうに食べている。
美紀も、バターを少し塗ったトーストを齧り、ソーセージに半熟の卵の黄身をつけて食べたりしている。
貴依はクリームチーズと蜂蜜。お洒落か。
るーちゃんは甘いイチゴジャムを。可愛いなあ。
俺?俺はピーナッツバターをたっぷり塗って。
好きなんだよ、ピーナッツバター。
『デザートにヨーグルトあります』
フルーツ入りの甘いヨーグルト。
全員で食べたところで。
「今日は館の案内をする。ついてこい」
大魔導師の館の探検を始める。
次回、真凛のファンタジーなお家紹介。