ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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キチガイ設定もいい加減にしろ!


魔人クラス

九頭龍附属高等学校、特進クラス。

 

通称『魔人クラス』は、二年生の生徒数二百三十六人に対して二十六人の少人数のクラスである。

 

在籍者は、七魔帝を中心に、魔人とあだ名される男が二十六人在籍している。

 

ルシファー:『祟神』の空薙暁人

 

サタン:『天拳絶技』の大神伴

 

レヴィアタン:『悪魔博士』の小鳥遊千景

 

ベルフェゴール:『魔導王』の青天目大門

 

マモン:『機人』のエゴール・"ザ・ファング"・クラースナヤ

 

ベルゼブブ:『天元突破』の安倍"16代目ハルアキラ"藤太郎

 

アスモデウス:『月下美人』のグリム・"アフロディーテ"・パンドラ

 

この七魔帝に付け加えて。

 

マーラパーピーヤス、デミウルゴス、シャイターン、メフィストフェレス、ベリアル、パズズ、アスラ、アバドン、ダゴン、テスタトリポカ、ニスロク、コロンゾン、トウテツ、フンババ、サマエル、アドラメレク、ゲーデ、マスティマ、アーリマンと呼ばれる十九人の恐ろしい男達も存在する。

 

この合計二十六人の男達が在籍する特進クラスに、転校生が一人……。

 

「私よ!」

 

リリムのベアトリクスである。

 

「おお……」「マジか……」「ルシファーが女連れて来たぞ!ヒャハハハハハ!!!」「え?ってか人間じゃねーじゃん」「そもそもルシファーって性欲とかあるのか?」

 

「………………」

 

ルシファー、空薙暁人は、クラスメイトを黙らせるために懐のデザートイーグルをぶっ放した。

 

クラスメイト達は各々の武器で弾丸を弾いた。

 

ベアトリクスは腰を抜かした。

 

「えっ、えっ、い、いつもこんなに殺伐としてるのぉ?」

 

「そうだな(適当)」

 

湯後洲市では、発砲くらいで腰を抜かしていては生きていけないのである。

 

 

 

「暁人クン!」

 

「何だ、千景?」

 

話しかけて来たのは小鳥遊千景。

 

白髪に鋭角なフォルムの眼鏡の、細身で知的なノッポの男だ。

 

「面白そうなもの持ってるねえ!壊さないからさ、二百万ドルで検査させてヨ!」

 

「良いだろう(即決)。……入金を確認した。ほらよ」

 

「ええーっ?!私売られたーっ?!!!旦那様に売られたぁぁぁ?!!!」

 

愕然とするベアトリクスだが、四方八方から転移してくるメイドロボに捕まって、裸にひん剥かれる。

 

「い、いやあああああ!!!」

 

「なんだいなんだいこれなんだい?!面白ーいデータだ!良いデータだ!ワターシを興奮させるネッ!」

 

そして、複数のロボットが現れ、キーボードになり、ARモニタを出現させ、謎のレーザーやレントゲン的なもので撮影されまくるベアトリクス。

 

「欲しけりゃ同じようなのがまた来るそうだぞ」

 

「朗報ッ!良いねえ良いねえまたぞろ良いねえ!ワターシの実験材料が増えるのは嬉しいヨ!」

 

そう言いながら、教室のバーカウンターからウイスキーを取り出し、飲み始める暁人。

 

料理が得意なニスロクが食事を提供して、全員で飲酒喫煙しながら昼食を食べる。

 

「え?私の分もあるの?ありがとうニスロクさん」

 

ついでに餌付けされるベアトリクス。

 

「????!!!!」

 

あまりの美味さにフリーズする。ニスロクは食べた人間を自在に操ったりするようなスーパー料理人である。

 

見た目?一昔前に流行ったジャンプの料理漫画みたいな奴だよ。グルメ細胞的な……。

 

そして、食後は、各々が商談などをする。

 

基本的に、このクラスの魔人達は、何かしらの分野に特化した超人なのだ。

 

暁人はマルチな才能と狂った精神性が武器なのだが、千景は世界最高の発明家で、大門は世界最高の魔導師で……、というように、様々な技能の持ち手が揃っている。

 

必然的に、各分野のトップの専門家が集まる特進クラスでは、お互いに商談をするのが普通になっていた。

 

この商談の緩衝役をしているのが暁人である。

 

暁人は無愛想だが、その力と知恵を認められて、気難しい魔人達の間に入って、このクラスを上手く回している。

 

そして……。

 

 

 

「みんな聞いてくれ」

 

暁人がホワイトボードの前に立った。

 

「今朝から気になっていただろう、この女についての話だ。今日は丁度、二十六人全員揃っているからな、説明させてもらう。ベアトリクス、来い」

 

「はぁい!」

 

そして、ベアトリクスが、まあ……、端的に言えば、「魔物娘が婿探ししてます」と伝えた。

 

「ほーん」「あ、そんな感じのアレか」「そっちか」「そういう系ですか」「草」

 

気の良い魔人達は普通に受け入れた。

 

過去にもっとヤバいことが起きているので特に問題はない。

 

「そう言う訳だから、ペットや実験体が欲しい奴は言ってくれ。無償で提供する」

 

「ペットや実験体?!!あ、あのねえ、魔物娘は恋人にして!!酷いことしないで!!」

 

ベアトリクスはあんまりにもあんまりな暁人の言い様に憤慨するが、魔人達はそれを笑って見ている。

 

こいつらが恋とか愛とか言うタマかよ、と言う話だ。

 

「酷いことしないで〜(裏声)」「恋人(笑)」「そうだゾ、酷いことしちゃ駄目だゾ」

 

笑いながら茶々を入れてくる魔人達。

 

「貴方達……、ケンカ売ってるのかしらぁ?!!」

 

「おー怖」「ヒューッ!」「ヒェ〜」

 

もちろん、ケンカを売っているのである。

 

「……人間が魔物娘を舐めない方が良いわよぉ?」

 

「オッ、舐めるとどうなるんだァ?教えてくれよ?」

 

アドラメレクが煽った。

 

「そんな人はこうよ!マジックアロー!」

 

もちろん、ベアトリクスはアドラメレク……、『喧嘩師』の安達陽介を傷つけるつもりはない。ちょっと脅してやろうくらいの気持ちでいた。

 

しかし、この湯後洲では、「ちょっと脅してやろうと思った」などと言うのは通用しない言い訳だ。

 

「ギャハハハハハ!」

 

「ごへあっ?!!!!」

 

笑いながらマジックアローを弾き飛ばし、間合いを詰めて殴りつけた陽介。

 

その赤いパンクな髪が、闘気で陽炎のように揺らめく。

 

その姿はまさに、太陽神だった頃のアドラメレクだった。

 

揺らめく闘気が孔雀の羽のように煌めく様をもって、安達陽介は「アドラメレク」の魔人であるのだ。

 

「か、はっ、ごほっ、はっ……」

 

「おいおい、いきなり攻撃されたらこうなるに決まってんだろォ?ルシファー……、暁人の手前、殺しはしねェけどよォ……」

 

「いだ、痛いぃい……」

 

「雑魚がよォ、あんまり調子に乗んな?」

 

「は、はいぃ、ごめんなさいぃ……」

 

この様を見た暁人は言った。

 

「これでも魔王の娘らしい。まあ、戦闘能力はこの程度だ。他にも色々な種類の魔物娘がいるらしいから、欲しい奴は言えよ」

 

「はい」「あいよ」「おう」

 

そう言うことになった。

 




登場人物は主に、A〜Zの名を冠する二十六人の魔人です。

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