ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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女の子に男性器を見せた時なんて言って欲しい?

俺は「おちんぽ様」かなー。


ぶっ潰せ!アトランティス帝国! 後編

「や、やっぱり私は反対よぉ!皆殺しなんていけないわ!」

 

「黙れ」

 

「うぐぅ!」

 

普通にグーで殴られるベアトリクス。扱いが酷い。

 

暁人は、そのまま、マッドサイエンティスト千景の手によって作られた飛行戦艦に乗り込み、アトランティス本土に上陸した。

 

パズズこと、『兆億長者』の金王尋がマネーパワーで用意した私兵部隊を、テスタトリポカこと、『傭兵』のクィンシー・アッシュフィールドが指揮し、約六万人ほどの兵士と、千景の駆逐オートマトンが五十万ほど放たれた。

 

アトランティスの人口は千万程度。

 

皆殺しは、容易だ。

 

 

 

飛行戦艦の下部にある対地レーザーキャノンが火を噴いた。

 

アトランティス大陸の港を吹き飛ばし、強制着陸。

 

そこからどんどん、兵士と兵器を投入……。

 

荒野を走る死神の列。

 

もちろん、アトランティス側もただではやられない。

 

大量の巨大海獣と、小型海獣に乗った騎兵が現れた。

 

「陸人の侵略者を殺せーーー!!!」

 

それを見た暁人が、思考直結型コンピュータを使って、全部隊とオートマトンに指示を出す。

 

暁人の頭脳は強化されており、万単位のマルチタスク思考が可能だ。

 

それを使って、戦場にいる兵士と言う名の駒に指示を出す。

 

暁人にとっては、アトランティス千万の命も、ここにいる兵士の命も、皆すべからく駒にしか見えていない。

 

チェスの指し手くらいの気安さで、兵士に死ねと命じ、アトランティス人を殺せと命じるのだ。

 

さて、現在のアトランティスの様子は……。

 

『『『『オートマトン起動……、排除開始』』』』

 

「ぎゃああ」「きゃあー」「いやあああ」

 

この世の地獄であった。

 

女子供の肉体が、地に落ちて熟したざくろのように張り裂けて鮮血を辺りにばら撒く。

 

糞の混ざったはらわたを無機質なタイヤで押しつぶしながら地を駆ける殺戮オートマトンが、備え付けのプラズマライフルでアトランティス人を焼き殺し、兵士の放ったライフル弾が音速の衝撃波をばら撒いてアトランティスの抵抗勢力を八つ裂きにする。

 

「た、助けて、殺さないで」

 

命乞いするアトランティス人の妊婦の腹にナイフをねじ込み、脳天と心臓にも複数発ライフル弾を叩き込んだ、よく訓練された兵士達は、更に子供を庇う親を子供ごとバズーカで吹き飛ばし、アトランティスの兵士にガトリング砲を斉射する。

 

「クソ!!!野蛮人め!!!女子供すら殺すのか!!!私はアトランティス四天王のクルードだ、お前らのような陸人は」「『ベリアルスレイ』……、死の安らぎの中で眠れ」

 

もちろん、殺戮と並行して、司令官もこっそりと始末されている。

 

それにより、アトランティス人の指揮系統はバラバラ。

 

最早、アトランティス軍は軍の体裁をなしていない。

 

「ひ、ひぃっ……!!!な、なんて、酷い……!!!」

 

リリスのベアトリクスは、暁人のいる飛行戦艦の司令室の中で、外の映像を見て、這いつくばって泣いていた。

 

ベアトリクスはそれなりに戦争を体験してきたリリスだが、このような無慈悲な殺戮劇は初めて見る。

 

そもそも、魔物娘の戦争と言えば、人を傷つけない魔界銀によるもの。血を見ることなど滅多にない。

 

このような大規模の、このような殺戮劇は、全くの未体験のことだった。

 

何よりも、愛する人である暁人が、兵士やオートマトンを指揮して殺戮を指示している事実に、ベアトリクスは絶望すらしていた。

 

自分の愛している男が、大量殺戮の指示をする悪魔と化してしまったこと、それがあまりにも悲しかった。それこそ、胸が張り裂けてしまいそうなほどに。

 

「やめてえっ!!!お願い、もうやめてっ!!!」

 

「邪魔だ」

 

「あぐ!」

 

ベアトリクスは裸絞めで落とされた……。

 

 

 

そして、ベアトリクスが目を覚ました頃には……。

 

「あ、ああ……!」

 

全てが終わっていた。

 

子供だ。

 

子供の死体だ。

 

未来ある、年若い少年少女達が一箇所に集められ、まるでゴミのように燃やされている。

 

アトランティス人も、地上の人間と何ら変わりはない知的生命体なのにだ。

 

「なんて、ことを」

 

それを、詰まらなそうに、ゴミを見る目で見ている暁人。

 

「暁人ぉっ!!!」

 

ベアトリクスは暁人の襟首を掴んだ。

 

「どうしてなの?!!どうして殺したの?!!」

 

「邪魔だったからだ」

 

「皆殺しにする必要なんてなかったわ!!!」

 

「邪魔者は皆殺しだ」

 

「っ!!!」

 

あまりにも苛烈であった。

 

そして非道。

 

ベアトリクスは、暁人のその瞳に無機質さを感じた。

 

ベルゼブブの藤太郎が心なき虫、蝿の王とするならば、この暁人は、暗黒世界に忽然と輝く明けの明星であった。

 

すなわち、『ルシファー』と、堕ちた星だと表される。

 

それの意味するところは、悪魔の名を冠する魔人達を統べる、夜の闇に輝く明星であること。

 

そしてもう一つ、その精神は、七つの大罪に語られる『ルシファー』、傲慢であった。

 

要するに、見下しているのだ。

 

仲の良いように見える魔人も、人間も、魔物娘も、そしてアトランティス人も。

 

全てのあらゆるものを、自分よりもずっと下の下賤な生き物だと思っているのだ。

 

だから、このような虐殺も、暁人にとっては、自分の家の庭に沸いた害虫駆除するような気持ちでしかない。

 

ゴキブリを潰すのにいちいち罪悪感を覚える人間がいないように、暁人にとっては、他人を殺すことにいちいち何か特別な感情を抱くことはない。

 

ただそれだけの話だ。

 

「どうして……?」

 

「くどい」

 

ベアトリクスは、泣いている。

 

暁人のその傲慢に気付いたからだ。

 

「アトランティス人も、あなたと同じなのよ……?心があって……!」

 

「心?お前は、道端にいる蟻に心があるかどうかを考えて道を歩くのか?暇な奴だな」

 

ベアトリクスは、一生懸命に、暁人に対して命の大切さを説いた。

 

しかし、暁人は、他者を踏みにじることにあまりにも慣れてしまっていた。

 

いや……、環境ではなく、本質の問題だろう。

 

空薙暁人には、生まれついて他者に共感する意識が欠けている、あるいは全くないのだ。

 

他人に価値を見出していない。

 

そもそも、パーフェクトデザインドとして、誰もいない世界で『世界をやり直すアダム』として作られた化け物だ。

 

化け物にまともな愛など存在する訳がない。

 

第八機関の考えるノア計画に、愛情などと言う下らない変数が入る余地はなかったのだ。

 

生まれつき愛を知らぬ魔物が、愛を受けずに育った結果がこれだ。

 

「あああ……、うわああああああ!!!!」

 

暁人に縋り付いて泣き喚くベアトリクス。

 

暁人は、ベアトリクスを小脇に抱えて、撤収した……。

 




さーて、次は帰還勇者だヨ!

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