ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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オススメのなろうキボンヌ。


13話 風呂と飯

成人女性一人を丸洗いするのは初めての経験だ。そう言う風俗店で洗ってもらったことはたくさんあるのだが、洗ってやったのは初めてだ。

 

シルヴィアは、かなりの難色を示したが、どうやって洗うかをしっかり教えてやらねばならないため、やむを得ない。

 

「やっ、やめろ、やめ、や……、やめろ!」

 

「あーあーあー、うるさいうるさい。ちゃんと洗ってない君が悪い」

 

 

 

シルヴィアを拭いてやり、髪を乾かしてやった。

 

しかし、むすっとした様子だ。

 

「……私は餓鬼じゃない」

 

「なら、ちゃんと洗っておいてくれ」

 

「乙女の柔肌、などとは言わんが、私にも多少の恥じらいくらいはあるんだぞ」

 

「ちゃんと洗ってないのが一番恥ずかしいよね」

 

「はあ……。まあ、良い。実際、さっぱりして清々しい気分だからな」

 

「明日からは、自分でしっかり洗えるな?」

 

「毎日身体を洗えと?!」

 

「良いか、身体の汚れは万病の元だ。復讐とやらをする前に病気で死んだら笑えないぞ」

 

「むむむ、分かった、出来る限り毎日身体を洗うと約束しよう」

 

「よろしい」

 

 

 

俺は、キッチンへ移動した。

 

ひょこっとシルヴィアが現れる。

 

「何をするんだ?」

 

「料理だ」

 

「貴様が作るのか?!」

 

「おかしいか?」

 

「料理は料理人の仕事だろう。神である貴様が自ら飯炊きをするのか?」

 

「美味い飯が食いたいからな」

 

「理解できん」

 

「料理の経験がないのか?」

 

「戦場で、そこらの野草やモンスターを焼いたり煮たりして食うことはあった。だから、焼いたり煮たりすることはできるが」

 

そうか。

 

「ところで、話は変わるが、何か食いたいものはあるか?」

 

「肉だ」

 

即答か。

 

「分かった、肉を焼こう。それと、食べて欲しいものがある」

 

「何だ?」

 

「これだ」

 

じゃがいもを見せる。

 

「これは?」

 

この世界は新大陸発見前のヨーロッパと酷似している部分が多い。

 

じゃがいもも知られていないようだ。

 

「じゃがいもと言う野菜だ。栄養があり、俺の世界の一部では、パンの代わりに食べられていた地域もある」

 

「なるほど」

 

「これは、痩せた土地でもよく育つからな。貴族になったときに役立つかもしれない」

 

「分かった」

 

「それとこれだ、トマト」

 

「何だそれは、明らかに毒があるだろう」

 

「食えるぞ」

 

「そんな馬鹿な、赤いんだぞ?」

 

「食えるし、水が少なくてもよく育つ」

 

「ええい、好きにしろ!」

 

「安心しろ、不味くはないからな」

 

調理過程は簡単だ。

 

時間もないのであまり手間暇もかけられない。中世の人間は寝る時間が早いのだ。

 

パスタを茹でながら、ジャガイモの皮をむいて切る。パスタは麺ではなくペンネだ。

 

トマト……、はトマト缶でいいだろう。

 

玉ねぎをみじん切りにして炒める。トマト缶、ニンニクチューブ、挽肉、ケチャップ、ソースをぶち込んで炒める。ミートソースだ。

 

別のフライパンで切った厚切りベーコンとソーセージをごろっと炒めて、レンチンしたじゃがいもを投入、塩胡椒と粉マスタードで味付け。ジャーマンポテト。

 

パスタにミートソースをかけて完成。

 

ついでに適当なチーズも備え付けておく。

 

そして、レトルトのコンソメスープもつけよう。

 

さあ、どうだ。

 

 

 

「赤いな」

 

「そうだね」

 

「……本当に食えるのか?」

 

俺はシルヴィアの目の前で、シルヴィアと同じ、ミートソースペンネを食べる。

 

「貴様は神だから、毒も効かないのではないか?」

 

「食えるって」

 

「ええい、分かった!」

 

お、食った。

 

「………………とても美味い」

 

「食えるだろ」

 

「何だこれは、美味いぞ」

 

「美味いだろ」

 

「ああ、本当に美味い」

 

よし、ペンネはOK。

 

ジャーマンポテトは?

 

「これも美味いな、程よく甘い。しかし、よくもまあ、香辛料なんてものを持っていたな」

 

「胡椒は高価なのか?」

 

「胡椒は砂糖ほどではないが、かなり高価だ。これもまた舶来品で、この辺りでは採れない」

 

「やはり、薬や、肉の臭み消しに?」

 

「その通りだ」

 

そうかい。

 

「にしても、じゃがーも?とか言うのは中々に美味い。腹に溜まるし、ほのかに甘く、柔らかい」

 

「俺の世界の一部では、なくてはならない植物の一つだった」

 

「確かに、これはパンの代わりになり得るな」

 

そして、ジャーマンポテトのソーセージを齧るシルヴィア。

 

「腸詰も美味いな、臭みが全くない」

 

「そりゃあ、新鮮な肉を使っているからな」

 

「新鮮な肉をわざわざ腸詰にするのか」

 

「ああ、美味いからな」

 

「貴様の世界はそうも豊かだったのか」

 

「いや……、俺の世界は力が全てだ。強ければ、美味い食い物も、酒も、城や女、欲しいものは何でも手に入った。しかし、弱者に居場所はない」

 

「野蛮だな」

 

「そうだな。こっちの世界よりずっと野蛮で邪悪だ。だが、楽しい」

 

「私はお断りだがな」

 

そんなことを言いつつ、食事を続ける。

 

「おお、このチーズは柔らかくて、塩辛過ぎなくて美味いな」

 

「こっちのチーズは確かに硬くてしょっぱかった」

 

「チーズは元は戦場の糧食だからな。そして、貴族はチーズなど食わん」

 

「じゃあ、美味いチーズは存在しないのか」

 

「そうだな」

 

そうなのか……。

 

「おお、スープも美味いな」

 

「インスタントだけどね」

 

「インスタントとは?」

 

「前に食わせたレーションみたいに、袋に入ったものを温めるだけで完成する料理のことだ」

 

「なるほど……、つまりは、このスープは戦場でも飲めると?」

 

「そうなるな」

 

「ははははは、となると、うちの傭兵貴族連中は、どんな戦場に連れて行っても這ってでも帰ってくるぞ。こんなに美味いスープが待っているのなら、どんな兵士も必ず戻ってくる」

 

「そんなもんか?」

 

「戦場での癒しなどそうはない。士気を上げれば小勢力で大勢の兵をなぎ倒すこともある。……もちろん、戦術を軽視する訳ではないのだが」

 

「まあ、確かに、戦場では飯だけが楽しみになるかもな」

 

俺の世界の修羅達は、奇襲されても余裕で対抗できるって奴が多いんで、戦場でも女奴隷を並べて酒や麻薬をかっ食らい、ギャンブルや携帯ゲームに励むケースが多かったが。

 

「さて、デザートだ」

 

俺は、帝都ホテルのプレミアムリッチアイスを出す。もちろん、MODだ。

 

「これは?」

 

「この世界にはないのか?アイス……、そう、氷菓だ」

 

「氷菓か!存在するが高価だぞ。氷は魔導師にしか作れないからな、魔導師から買い取るしかない」

 

「冬の雪を洞窟とかに貯めておけばいいんじゃないか?」

 

「金持ち貴族はそう言うことをやるらしいな。だが、普通は、余計な洞窟などを作るとモンスターの棲家になる」

 

なるほどな。

 

「……氷菓なのに白いのか」

 

「牛の乳を凍らせたものだ」

 

「柔らかい」

 

「牛の乳と言っても、クリームだぞ。要は、脂肪分が多めな訳だ。油分は凍らないから柔らかい」

 

「……甘い!」

 

「砂糖もたくさん入っているからな」

 

「これは酷い贅沢品だな、冷たく、柔らかで、甘い」

 

「アイスにも格があってな、安いアイスは銅貨一枚くらいだ。このアイスは銅貨八枚の高級品」

 

「ははははは、何だその豊かさは。これをこの世界で食べるとなると、大銀貨はとられるぞ」

 

 

 

「ご馳走様」

 

「ああ、お粗末様でした」

 

「どれ、洗い物くらいは手伝うか」

 

「できるのか?」

 

「当たり前だろう、やったことくらいある」

 

二人で洗い物をして、今日のところはこれでおしまい。

 

 




最近、パーティ追放もの流行ってるじゃん?

でも、大抵は、「お前そんなんだから追放されんだぞ」みたいな奴ばっかりでイマイチ面白くない。

冒険者向きのスキルはなくて才能もないけど頑張って冒険者やっててー、でも追放されてから覚醒してー、みたいなこと言うけど、明らかに向いてないグズがいたら、みんなよく思わないし出て行って欲しいと思うじゃん。窓際族を首にしたみたいなもんでしょ、なんもおかしくないだろ。
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