ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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自炊、メニューを考えるのがだるい。


3話 長老宅へ

俺は、大きな家のドアを叩く。

 

「長老ー!長老ー!」

 

「何じゃ?子供……?」

 

「こんにちは、長老様」

 

「お主は……、ああ、『口無しのアレックス』か!」

 

流行ってんのそのあだ名?

 

「おや、私のことをご存知でしたか?」

 

「お主は覚えておらんじゃろうが、お主の母親が、息子が全く夜泣きをしないと訪ねてきたことがあったんじゃよ」

 

「なるほど……」

 

「しかし、よくもまあ達者に喋るようになりおったわい!ワシも心配しておったんじゃぞ?」

 

「それはそれは、ご心配をおかけして申し訳なく思います。ですがご安心を、この通りですので」

 

「……にしても、あまりにも達者な言葉遣いじゃの。子供が敬語など使わんで良いぞ」

 

「そうか、じゃあ長老、文字の読み書きを教えてくれ」

 

「その歳から文字を習いたいとは中々に殊勝な心がけじゃな!良いじゃろう、二人とも来なさい」

 

ん?

 

二人?

 

後ろを振り返る。

 

「あれく……?」

 

あ、メスガキ。

 

よく分からん赤髪ショートカットのメスガキだ。

 

顔は良いんじゃね?ガキでもあからさまなブスはもうガキの頃からブスだからな。

 

何だこいつ、ついてきたのか?

 

「あれくは、おべんきょーするの?」

 

無視して長老宅に入る。

 

「あれく……?きこえないのかな……?」

 

え?

 

人間関係って……、めんどくせーよな!

 

同人エロゲ作家になったのも、ブラック企業ばかりの世の中に嫌気がさして、人間関係が嫌になってのことだもんな。

 

このガキもアホそうなツラしてるし、ロクな大人に育たねーだろどうせ。

 

俺は村から出て行って、大きな街で錬金術師になるんだ。

 

それなら、人里離れた場所で一人で暮らすと言う案もあるが、それは最終手段にしたい。

 

ネットもないこの世界で、人里離れたところで一人暮らしとか、流石に孤独で頭おかしくなる可能性があるからな。

 

今思い返せば、前世の俺は人生の後半がマジヤバかったもんな。

 

人里離れた埼玉の県北で一人暮らししてたけど、一人だから飯にも服装にも頓着しなくなっていき、部屋はゴミ屋敷、飯は一日一回カップラーメン、服はホームレスって感じだったからな。

 

俺は一人だとガンガン堕落するタイプだ。

 

だから、街で家を買って、そこそこ腕のいい錬金術師としてスローライフしてえ。

 

 

 

「では、早速文字を教えよう。地面を見ておけ、良いか……、これが『A』で、これが『B』……」

 

あっ、ふーん?

 

形が違うだけでほぼアルファベットじゃん。

 

「どうじゃ?覚えたか?」

 

「覚えた」「おぼえたー!」

 

「ふぉっふぉっふぉっ。なら、次は、ワシが言った文字を書いてみよ。まずは『A』」

 

俺は、地面に逆さになったAを書く。これがこの世界のアルファベットのAらしい。

 

「よしよし、次は『L』『X』『E』じゃ」

 

ああ、俺の名前の綴りか。

 

因みに、村人Aである俺に名字はない。

 

村の外で名乗るときは、エクレール村のアレックスと名乗る感じだ。つまり、レオナルドダヴィンチのダヴィンチの部分と一緒だよ。

 

「これは何と読むと思う?」

 

「俺の名前じゃね?」

 

「おお!よく分かったな!では、次は、お嬢さんの名前を書いてみよう!お嬢さん、名前は?」

 

「アイリンだよ!」

 

えっ、もょもと……?それとも西成?

 

「『Irene』と書いてみろ」

 

「こうか?」「こう!」

 

「おお!二人とも賢いのう!偉いぞ!」

 

頭を撫でられる。

 

「気安く触るな」「えへへ!アイリン、えらい?」

 

「えっ、あっ、その、すまんかった」

 

「あ、ああいや、すまん、大人はあんまり好きじゃないんだ」

 

つい癖で……。

 

コミュ障はこれだからいかんな。

 

「大人が嫌いじゃと?そうなのか……、ひょっとして、親と仲が悪いのか?」

 

「あー……、多分、前世で大人になんかされたんだろうな。若い女には触られても不快じゃないんだが、男はちょっと」

 

「ふぉっふぉっふぉっ、何じゃそれは、その歳でませておるのか?まあ、触られるのがあまり好きではない人間もおるじゃろう、おかしくはないぞい」

 

みんな違ってみんな良いよね、みたいな、ふわっとした善で受け止められた。

 

 




生姜焼きや煮物、ホワイトシチューみたいな、それ単品でご飯かパンがたらふく食えるおかず、なんかないですか?

できれば、作るのがそんなにだるくないやつで。

最近は、シチュー、カレー、ハヤシライス、チキンライス、生姜焼きなどを作りました。

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