ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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作者は今、対馬で蒙古と戦っています。


17話 なんかやっちゃいましたぁ?じゃないよ、やっちゃってるんだよ

「少年、店番なのに本なんか読んでちゃダメにゃん?」

 

「あはは……、すいません。師匠から勉強をしておけと言いつけられているので」

 

「師匠?」

 

「はい!偉大なる錬金術師、アレックス様です!」

 

「へー、ここにある品物も、そのアレックス様が作ったにゃん?」

 

「そうですよ」

 

俺は、露店に屋台を出し、冒険者に役立つ品物を売ることにした。

 

そこに、早速最初のカモが!

 

カモではなく猫だったのだが。

 

「なんか、甘ーい匂いがしたにゃん?」

 

「ああ、それはこれですね」

 

俺は、ブロック食料、カロリーチャージャーの入った箱を見せる。

 

「何かにゃ?」

 

「これは、カロリーチャージャーと言って、一本食べるだけで、食事一回分くらいの栄養が得られる携帯食です。こちら、味見用に割ったものがあるので、食べてみてください」

 

「ほんとっ?!くれるにゃ?!」

 

「でも、味見したら買ってくださいね?」

 

「む、いくらにゃん?」

 

「四本入りで銅貨十枚です」

 

「むー、結構高いにゃあ……」

 

「でも、試しに食べてみれば分かりますよ!」

 

と、食わせてみる。

 

「にゃ……?!!!にゃにゃ、こ、これ、甘くって美味しいにゃ!!!おやつに買うにゃ!!!」

 

「あ、おやつはやめといた方がいいと思いますよ。栄養がとんでもなくたくさん入っているので、これをおやつにしていたらめちゃくちゃ太ります」

 

「んにゃ〜……。でも、すっごく美味しいにゃ!保存食って言っても、どれくらい保つにゃ?」

 

「えーと、師匠が言うには、中の袋を開けない限り、三年間は保つそうですよ」

 

「さ、三年間?!!!」

 

猫女は、何かを考えるような素振りを見せる。

 

「とりあえず、四箱くださいにゃ」

 

「ありがとうございます!」

 

「それと……、この腕輪は?」

 

「それは、万能の腕輪と言って、全ステータスを+10するアクセサリーです」

 

「………………は?」

 

「え?」

 

「全ステータスを+10……?」

 

「はい、そうですけど……?」

 

「ちょ、ちょっと待つにゃ……、『鑑定』!」

 

お、鑑定を使えるのか。

 

「にゃ……、にゃ、にゃあ……?!にゃんだこりゃあ!!!」

 

えっ、何だよ。

 

「フツーに国宝級アイテムにゃん?!何でこんな場末のバザーにこんなものを流すにゃん?!」

 

「師匠が、適当にその辺で売ってこいって……」

 

「少年の師匠は頭おかしいにゃん!!!」

 

そんなん言われましても。

 

しかし、やり過ぎだったのか?

 

ステータスを+10するアクセサリーの相場は金貨一枚からだったな。

 

ステータス全8項目を上げるので、金貨八枚ってところか。

 

「こ、こっちの剣は?!」

 

「こっちは、稲妻の剣と言いまして、雷属性の魔剣です」

 

属性魔剣だし、値段は金貨十枚ってところかな?

 

「い、い、い、雷属性の魔剣?!!!ダンジョンでもまだ未発見の、しかも属性剣!!!激レアにゃん!!!」

 

「あ、あと、こっちもおすすめですよ。ポーションジェルと言って、スライム状のポーションの塗り薬です。普通のポーションよりコンパクトなサイズで、効果は二倍以上なんですよー」

 

「にゃあっ!それもっ!ダンジョン未発見の特殊アイテムにゃっ!!!ちょ、ちょっと待つにゃ!今からパーティメンバー集めて銀行行ってお金下ろしてくるにゃ!!!だから、全部売っちゃダメにゃん!!!」

 

「はい、分かりました!お昼まではここにいますから、あまり急がなくても大丈夫ですよ」

 

「待ってるにゃん!絶対にゃん!」

 

そう言って、風のように走り去る猫女。

 

全く、騒がしいな……。

 

 

 

その一時間後、猫女が戻ってきた。

 

……明らかに、パーティメンバー以外のメンツを引き連れて。

 

「本当にこんなところにそんな良いもんがあるのか?」

 

「本当にゃ!私の目利きを疑うのかにゃ?!」

 

「雷属性の魔剣!魔剣!」

 

「馬鹿っ!それより腐らない保存食だろ!」

 

「違う、ポーションだ!」

 

冒険者が十人以上集まった。

 

「いらっしゃいませ!ご注文は?」

 

「魔剣!」「腕輪「ポーション!」腕輪を」「保存食!「保存「保存食!」保存食」」

 

あーあーあーあー。

 

「あの、並んでもらえますかー?!」

 

俺がそう言うと、冒険者は列をなす。

 

「では、ご注文をどうぞ」

 

「魔剣を見せてくれ!」

 

と、男の人間の剣士。

 

「はい、どうぞ」

 

見せてやる。

 

「おお……!いくらだ?!」

 

「金貨十枚で」

 

「安い?!よし、買った!」

 

「ありがとうございますー」

 

次、人間の女魔道士。

 

「腕輪を買うわ」

 

「金貨八枚です」

 

「やっすい!」

 

次、男獣人剣士。

 

「保存食!ありったけ!」

 

「お一人様四箱までとなっております。一箱銅貨十枚です」

 

次、男性爬虫人狩人。

 

「ポーションを」

 

「一つ銀貨三枚です」

 

 

 

よしよし、売れた売れた。

 




なろうで原敬に転生する作品見つけてぶったまげたわ……。


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