ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ハンバーグ作る予定が、パン屋に行ってしまった。

海老カツバーガーうまい。


27話 聖天王の快進撃

勇者アイリンと西の八神将ダルバは、騎士団や魔導師の精鋭部隊を引き連れてバベル百階層を目指す。

 

三日で部隊を結集し、一週間かけてバベルまで行軍。

 

諸々の手続きや物資の手配などで四日の時を過ごし、その後、三十二人のパーティでバベルに突喊した。

 

三十二人のパーティと言うのは、別に多くはない。

 

睡眠時間の為の見張り役、荷物持ちなど、諸々を含めると何十人と言う規模になるのは当然だ。

 

むしろ、あの錬金王と七元徳のように、たったの八人でバベルに挑むのは異常である。

 

さて、バベルの一階層。

 

一階層には、最弱のモンスター、ゴブリンが現れる。

 

二階層までの距離もそこまで遠くなく、罠もない。

 

問題は五十階層からである。

 

一階層から五十階層まで来るのには、どんなに速いペースでも二週間はかかる。

 

二週間分の水と食料を持ち込むことがまず難しい。

 

人数を減らすのも不可能だ。

 

五十階層からはトラップもそれなりにあるからして、サポーターやヒーラーの存在が必要不可欠である。

 

人数を減らせない以上、荷物は増える。

 

しかし、ダルバ率いる聖王騎士団にはこんなこともあろうかと買い集めておいた極レア魔導具、『アイテムボックス』があった。

 

これにより、食料や資材の持ち運びを容易にした聖王騎士団は、最速と言えるペースでダンジョンを攻略している。

 

とは言え、資材無限のブルジョワ軍団、錬金王と七元徳とは違い、食事は堅焼きのビスケットと干し肉のみだが。アイテムボックスも、見た目よりもたくさん物が入ると言うだけで、中に入れたものは時間が経てば腐るし、外気温にも左右される。

 

余談だが、百階層の次の階にある空中都市マイブリスでは、入れたものの時間が停止する『時間停止型アイテムボックス』が販売されている。

 

そして、次の難点は単純に、モンスターの強さである。

 

しかしこれも、聖王騎士団と言う精鋭の中から、更に強いと評価された者を厳選された三十二人であるからして、今のところ問題はなかった。

 

勇者アイリンも、この戦いの中で成長し、あらゆるモンスターを鎧袖一触で薙ぎ倒していく……。

 

三十二人の大人数パーティであるからして、頭割りされるので取得できる経験値は少ないが、その分、かなりのペースで攻略できていた。

 

 

 

この世界のゲームマスターたる女神ヒューラは、それなりに戦力分析ができており、八神将などの天才が徒党を組めば『戦力的には』レベル80程度でも百階層をクリアできる設計になっている。

 

ただ、問題は、人間は人間であるということだ。

 

人間だから、足の引っ張り合いもする。

 

女神の予定では、百年以上前に、八神将が協力して百階層をクリアして、その後に仲間達を連れてきてレベリングしてくれる……、ということになっていた。

 

しかし、八神将は、互いに権力を高め合い、争い合って、足を引っ張り合った。

 

女神ヒューラは人間の善性を信じたが、人間はそんなに綺麗な生き物ではなかった。

 

この時点で、この世界のプロットは大きく破壊された。

 

そしてもう一つ。

 

女神ヒューラには、人間の仕組みが良くわからなかったということだ。

 

もちろん、知識としては、どうすれば死ぬのか、飢えると辛いなどとは知っている。

 

しかし、『死』という概念も、『飢え』という概念も知らない、『睡眠』すら必要のない神々が設計したバベルは、兵站面が考慮されていなかった。

 

神々の思想では、「飢えたんならその辺のモンスター食えば?」のような思考回路であった。

 

何日も同じ食事が続くと、心と身体に支障が出るということを、眠らなければパフォーマンスは低下していくということ、そう言ったことを神々は理解していなかったのだ。

 

そういう訳で、大きく予定から外れて、いつまでもストーリーが先に進まなかったこの世界。

 

それに焦れた女神ヒューラが、他の世界からこっそり連れ去ってきた新しい『プレイヤー』の錬金王アレックスは、女神のテコ入れである。

 

女神の思惑通りに百階層を攻略した錬金王は、空中都市マイブリスの発展も、本来ならば数十年かけて行うところを、たったの一ヶ月で最低限度の規模とは言え、街の体裁を整えた。

 

女神ヒューラを含め、神々はストーリーが進んで喜んでいる。

 

 

 

そして……。

 

「はああああっ!!!」

 

『ギィアアアアアッ!!!』

 

百階層のボス、ドラゴンを討伐した聖王騎士団。

 

一人の脱落者も出さずに、百階層を突破した。

 

ここまで来るのにちょうど五週間であった。

 

三十二人のパーティは、百階層をクリアして、空中都市マイブリスに足を踏み入れた……。

 




いやー、日本は平和だなあ。

コロナのご時世なのに頑張ってる旅館に対して、「これ、廃棄前提の量でしょ?不満足」とか言うゴミがのうのうと生きていられるなんて。

俺が日本の支配者なら、こいつ市中引き回しにして磔にしてますよ。

三十代四十代になって、ご飯を作ってくれた人や、ご飯になってくれた食品への感謝の気持ちを持てない人間は正直キッツイわ。当たり前のことができない人間はヤバい。これを言うと俺にも刺さるんだけど。

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