ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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プランクキツすぎ。


31話 新しい仕事

「女を抱きたい」

 

性欲が爆発寸前だ。

 

「「「「はあ……」」」」

 

「その、では、不肖ながら私が……」

 

と、七元徳のラブが申し出る。

 

「ああ、いや、お前達は部下だしさ……。自由に恋愛して欲しいと思っているんだよな」

 

「それは……、ありがとうございます。ですが、我慢ができないようであれば遠慮なく仰ってくださいね」

 

聖母の微笑みを見せるラブ。

 

ありがてえなあ。

 

「えーとだな、とりあえず、適当な欠損奴隷を買ってきて、身体を治してやり恩を売り、可愛がってやり……、抱くぞ」

 

「なるほど……、素晴らしいお考えかと」

 

フェースも聖母の微笑みだ。

 

「お父さんのおもちゃになれるなんて、幸せなことだよね!」

 

ホープが可愛らしい笑みで言った。

 

「飽きたら言って欲しいのだ!その時はフォーが始末するのだ!」

 

フォーティチュードが太陽のような輝く笑顔で言った。

 

うーん、少々忠誠度を高めに設定しすぎちゃったかな?

 

忠誠心を高めたせいで、倫理観が低くなってるかも。

 

 

 

えー……。

 

ただいま十二歳。

 

女神との約束により、後二、三年くらいはバベルの攻略を控えることにした。

 

虚空錬金で飛空艇を増やしまくり、新たに手に入れた二つの都市、『闘技都市ヴェーロノーク』と『情報都市アンビエント』を整備して、人の住める環境を整えた俺は、何だかんだで性欲が爆発寸前だった。

 

娼館に行っても追い出されるだけなので、こうなったら自分で買った奴隷に色々仕込もうと思った。

 

と、その前に、ヴェーロノークとアンビエントについて話しておこう。

 

ヴェーロノークは、闘技都市の名の通りに、巨大なコロッセオのような闘技場が一つ、一回り小さい闘技場が、大きな闘技場を囲むように六つ、更に、四角くて小さな闘技場が無数存在する。

 

ここでは、あらゆる人々が、心ゆくまで『殺し合い』を楽しめる。

 

生身でのガチな殺し合いも可能ではあるが……、ここには、『アストラル抽出機』というものがついている。

 

これは、SFなガラス張りのポッドのようなもので、これに入って外部にあるボタンを押してもらうと、入った人のアストラル体……、幽霊のようなものが出てくる。

 

アストラル体は破壊されても死なないので、そのアストラル体で殺し合いをするって寸法だ。

 

要は、某世界の引き金みたいな方式。

 

一度アストラル体を登録すれば、データを読み取ってCPUとしても使えるらしい。

 

このヴェーロノークは、俺の運営によって賭けをする闘技場として使うことにした。

 

それと、七元徳を駐在させて、道場を作り、錬金武術(アルケミックアーツ)を広めることにした。

 

他にも、世界各国から武芸者を集めて、武術の発展を促すつもりだ。

 

そして、アンビエント。

 

ここは……、つまり、簡単に言えば、ネットワークだった。

 

円柱の塔で、内部には馬鹿みたいな量の魔導書があるのだが、これらはどうやら、一つ一つがCPUのような扱いらしい。

 

そして、人々の脳内に情報を転送できる『アカシックレコード』システムの運営権を得た。

 

ついでに、情報を魔導書に転写する技術……、つまりは、USBの販売も可能になった。

 

その他にも、所有する貨幣をアカシックレコード上で管理する、いわゆる電子マネーも使えるようだ。この世界の貨幣は神々が鋳造したもので、魔法的な加工が施されているので、電子化も簡単らしい。

 

しかし……、ネットリテラシーのないこの世界の人間に、いきなり書き込みの権利を与えるとろくなことにならないと思う。

 

しばらくは、俺がホムンクルスを使って、ニュースや芝居、楽器演奏や広告などを垂れ流す、一方通行な……、要するにテレビのようなものになるだろう。

 

ヴェーロノークとアンビエントはこんな感じだ。

 

半年かけて、ヴェーロノークとアンビエントの安定化作業を行った。もう疲れた。

 

「もー、疲れた。当分は女に溺れたい」

 

「親父、ちょっといいか?」

 

んー?

 

「どうした、テンパランス」

 

「実は……」

 

何でも、テンパランスが言うには、マイブリスの地価が下がりつつあるそうだ。

 

「何でだ?」

 

「俺達と八神将以外、誰も百階層に到達できてないからじゃねえのか?」

 

ふむふむ。

 

そう来ると……。

 

「しゃーねーな、面倒だが、仕事だ」

 

俺は大人だから、性欲よりも仕事を優先するのだ。

 

 

 

えーと、じゃあ……、どうするかな。

 

そうだ、確か……。

 

マイブリスに移動して、マイブリスのコンソロールを弄る。

 

《ダンジョン設定》

 

「これだ」

 

何故、ダンジョンが攻略されないのかと言うと、一番大きな理由は、戦力不足ではなく、兵站不足である。

 

百階層に到達するまでに、最短でも一ヶ月かかる道のり。

 

片道で、だ。

 

つまり、往復すると最短二ヶ月。

 

二ヶ月間保存できる食料を持ち込み、交代して寝れるほどの人数を引き連れる……、そんなことは八神将くらいにしかできない。

 

じゃあ、どうするか?

 

俺は、転移装置を提案しよう。

 

ダンジョンには、十階層ごとに中ボスがいて、百階層には大ボスがいる。

 

で、あれば。

 

三十階層くらいごとに転移装置を設置するのはどうだろうか。

 

そうすれば、三十階層までクリアしたパーティは、次からは三十階層からチャレンジできる、みたいな。また、それだけじゃなく、十階層ごとに安全地帯も用意するとか。

 

そして、冒険に役立つアイテムの大安売り。

 

保存食、アイテムボックス、脱出のスクロール。

 

百階層まで最短一ヶ月であるならば、三日で十階層進めるはずだ。

 

それならば……、どうにかなる冒険者も多いだろう。

 

さあ、試してみようか。

 




Q:地名ふざけてんの?

A:アーマードコアは最高。

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