ガチャスキルを持った男が異世界で好き勝手やるテンプレだぞ!
1話 ガチャスキルのJ
俺は我如古雷。
がねこ らい と読む。
この不思議な苗字で察してもらえると助かるのだが、俺は沖縄の民だ。
年齢は26歳で、自慢だがレンジャー徽章持ちの自衛隊員だ。
実家は沖縄の琉球空手道場で、昔から格闘技の心得があったからこそ、レンジャーになれたんだと思う。
それと、いつも体力は有り余っているからな。
ウルトラマラソンを走破したこともあるぞ。1000kmマラソンの世界記録に挑戦したこともある。
ガキの頃から、マラソン選手か格闘家か、なんて思っていたのだが、就職先が見つからなかったので仕方なくJへ。
格闘家専業で食っていけるとは思わないしな。
今日は駐屯地で訓練だ。
格闘訓練は楽しいから好きだな。
「我如古二尉!前へ!」
「はい!」
「おお、見とけよお前ら!我如古二尉はこの駐屯地で1番強いぞ!」
お褒めにあずかり恐悦至極でござい、ってか?
サポーターを手に取ろうとしたその時、地面がいきなり光る!
「%¥$€☆☆○〒々〆!!!」
「えっ、はい?」
なんだここは。
レッドカーペット、石の壁、玉座の上に豚。
「〒^〒<=°##€€¥¥!」
「豚が喋った!」
冗談はさておき……、これはあれか。
SNSとかの広告でよく見る、異世界転生?とか言うやつか。
となると、アレか?
チート、とか言うのがあるのか?
頭の中に何かが浮かぶ。
《スキル:ガチャ》
ガチャ……、ってあれか、ソシャゲのやつか。
どうやって使うんだ?
《スキル:ガチャを使用しますか?》
《GP:0》
《はい/いいえ》
「はい、だ」
《GPが足りません》
あるぇー?
GPって何?
ガチャ……、いや、ゴールドポイント、とかかな?
つまりは金が足りないのか。
ん……、なんか知らんが指輪を差し出してきた。
「#_@@○*☆☆!」
付けろってことか?
指輪を左手の薬指につける。いや、変な意味はないぞ?単に、利き手じゃない方の、邪魔にならない薬指につけただけだ。
すると……。
「これで言葉が通じるか?」
と、豚に話しかけられた。
「はあ……」
「さて、勇者よ……」
話が長いのでこちら側で要約すると、魔族が攻めてきた、魔王を倒せ、魔王を倒せば元の世界に帰れる、と言うことだ。
うわー、うさんくせえ。
「ほうほう……、俺はだな、あっちの世界では、特に優秀な……、えーと、近衛兵みたいなもんだったんだが。他国の近衛兵を引き抜きとかして良いと思ってんのか?しかも、家族からも引き離されて無理矢理働けって、大問題だろ」
「余の為に働けるのだぞ、何の問題があるか?」
あっ。
察した。
こりゃダメなパターンだ。
そもそも話が通じない。
「して、貴様のスキルは何か?」
「ああ……、どうやら、スキルを使うには金が欲しいみたいですよ」
「ふむ、金か……。おい、金を持って来い」
そして、金貨を10枚手渡される。
ええと、これをどうすんだ?
うーん……、お?
《金貨×10をGPに変換しますか?》
《はい/いいえ》
無論、はい、だ。
《金貨×10は100000GPに変換されました》
《スキル:ガチャを使用しますか?》
《GP:100000》
《はい/いいえ》
はい、だ。
《単発ゴールドガチャ:100GP消費》
《ノーマル:グラビアAV女優10連発!》
俺の掌の上に現れた球体が割れると、中からエロ本が出てきた。
「……何じゃそれは」
「うーん、艶本ですね」
「地下牢へ連れて行けぇい!!!!」
「解せぬ」
いや、解してるけどさ。
うーん、とりあえず、このままでは放逐からの野垂れ死コースだな。
かと言って有能アピールしても、あの調子じゃ戦争の使い捨ての駒にされるだろう。
よし、とりあえず……。
「ガチャだな」
俺は自衛隊員、家にはあまり帰れないから、空いた時間にポチポチできるスマホゲーはたくさんやっていた。
俺の読みが確かなら……。
「ボーナスガチャ!」
《初回ボーナス無料10連ガチャ:スーパーレア最低一個保証》
《はい/いいえ》
来たっ!
「はい」に決まってる!
《結果一覧》
《ノーマル:焼肉弁当(メガ盛り)ダンボール一箱》
《ノーマル:おいおいお茶(2L)ダンボール一箱》
《ノーマル:どろり濃厚牛乳プリン(大)ダンボール一箱》
《レア:マジックスクロール『ファイアーボール』》
《レア:マジックスクロール『ヒール』》
《レア:魔法ランタン》
《スーパーレア:スキル『鑑定』》
《スーパーレア:スキル『収納』》
《スーパーレア:PSY『テレポート』》
《スーパーレア:アイテム『魔法銃フォーマルハウト』》
「おっほ」
良いね良いねえ!
これ、ナイスな結果なんじゃないの?!
作者のJ知識はガババーバ・ガーババなので、修正点とかあったら教えてね!