山に到着した。
脱落者はいないが、全員疲労している。
「清聴!……山に辿り着いた!まずは、第一目標達成だ、良くやった。次に、山の山頂を目指す。二日間かけてな……。そこのお前、まず何をするべきだと思うか、言ってみろ!」
突然指名されたエルフの女は、目を白黒させた。
「えっ?!えーっと……、水を探す?」
「そうだな、それも重要だ。その他にも、水辺には色々な獣や、魚もいる。水辺はサバイバルにおいて重要だ。どうやって探す?そこのお前」
獣人の男を指名する。
「えっと……、水の匂いを辿る」
「そうだな、俺は人間だからそういうことはできないんだが、お前らにはできるんだろうな。じゃあ、やってみろ!」
水場を見つけた。
そこで、水を飲みに来た鹿や猪を捕らえて解体して、魚を捕まえて、焼いて食うことに。
獣人、エルフ、ダークエルフ、虫人、蜥蜴人辺りは、サバイバリティが高く、その辺の虫や小動物なんかも食えるし、食べられる野草なんかへの造詣も深い。
この辺は硬水だが、全員問題なく飲めてる。
休憩の最中も、血走った目で周囲を警戒しているのが見える。
よしよし、常在戦場だゾ!
オッ、鹿だ。
俺は、鹿の首を斬り落として解体、川にぶち込む。
「何やってんだ?!!!」
「肉は血抜きして冷やした方が美味いんだよ」
そして、冷やした肉を弱火でゆっくり焼いて、塩を軽く振ってから周りの奴に食わせると……。
「「「「う、美味え!」」」」
と大人気だった。
「獣は、内臓を取り出したら、肉はすぐに川や雪に放り込んでよく冷やせ。そして、弱火で軽く焼けば、それなりに美味いぞ」
などと、色々と教えてやる。
虫や小動物なんかもまあ、食えばそこまで不味い訳じゃないからな。
蛇とか芋虫とかそこそこに美味いぞ。
夜中。
「トロルの群れだあああっ!!!」
夜襲があるので、その度に飛び起きる傭兵達。
もちろん、交代制にして睡眠をとっている。
「応援はいるか?!」
「大丈夫だ!お前らは寝ておけ!」
おっ、良いねえ、チームワーク育ってるねえ。
山籠り三日目。
頂上に到達した。
「ワ、ワイバーンの群れだあああっ!!!もう終わりだぁーっ!!!!」
「レクノア」
「『ファイブスペル』『マジックミサイル』」
『『『『ガアアアアアアアッ?!!!』』』』
ワイバーンが落ちてきた。
「オラッ!落ちたのにとどめをさせ!!!」
俺は、空から猛禽の様に滑空して襲いかかってくるワイバーンを、真正面から両断する。
かなり硬いな。
魔剣リジェネレイターもいくらか刃こぼれした。
だが、リジェネレイターは、ゆっくりと再生する。
俺とレクノアの戦う姿を見て、冷静さを取り戻した傭兵達に指示を出す。
「弓兵!撃てーーーっ!!!!」
混乱している最中の傭兵達に、俺の大声はよく通った。
真っ白になった頭の中には、とりあえず、簡単な指示を書き込んでやればいい。
俺の号令の下、弓兵達が矢の雨を降らせる。
魔具の弓から放たれた矢は、火の矢、紫電の矢、氷の矢となって、ワイバーンに殺到した。
『グエーッ!!!』
「落ちたぞ!やれーっ!!!」
落ちてきたワイバーンは、戦士達に囲んで殴られる。
「死ね!死にやがれ!」「殺せ!」「やっちまえ!」
興奮状態の傭兵達は、我武者羅に剣を振り回す。
ワイバーンの鱗は丈夫だが、翼膜に風穴が空いたワイバーンを、魔具を使って十数人で囲んで斬りつければ、流石のワイバーンと言えども、無事ではいられない。
俺とレクノアは、攻撃をしてくるワイバーンを引き付けながら、全体の半分のワイバーンを倒した。
そして二時間に渡る死闘の末、六十を超えるワイバーンを抹殺し……。
「我々の勝利だ!!!!」
「「「「うおおおおおおっ!!!!」」」」
その後、山頂を探索していたら、ワイバーンの巣を見つけて、数百個の卵を手に入れた。
「レクノア」
「えーっとね、ワイバーンは鳥とかと一緒で、一度にたくさん生まれるの。でも、共食いとか、小さいうちに他のモンスターに食べられたりとかで数を減らすんだよね。だから、この規模の巣でも、大人になれるのは十匹くらいかな」
なるほど……、では……。
「そうだね、喧嘩させないようにして育てれば、数百匹のワイバーンが手に入るね!モンスターも卵から育てればテイムできるし!」
よし、拾って帰ろう。
その後も、現れたモンスターを皆殺しにしながら山を降りて、街に戻る……。
んあんあんあー。
たまにはチート以外も書くべきなのか?