ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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何にもやってないのに何故か足首を痛めた。

何故?


34話 奴隷の躾

俺は、買い取った元商人の奴隷夫婦とその子供と契約魔法で契約した。

 

「ああっ……」

 

そんな時に、長女のプリムが倒れた。

 

「プ、プリムっ?!!」

 

家族はプリムを抱き上げる。

 

そういう絆っぽいの見せつけられるとウザいな……。

 

いやまあ、別に家庭環境がアレだったとかそういうんじゃないけど、絆とかなんかこう……、ウザい。

 

俺は、病気治療メガポーションを取り出して、プリムに無理矢理飲ませた。

 

「な、何を?!!」

 

そして、続けて体力回復メガポーションを飲ませる。

 

「ごぼぼぼぼ……、ごはっ、かはっ?!!」

 

お、飛び起きた。

 

「プリム!」

 

「……胸が痛くない」

 

「ほ、本当か?!」

 

「身体も動くし、咳も出ないよ!」

 

「ま、まさか、さっきの薬は……、病気治療メガポーションか?!!」

 

そう言って、俺がポイ捨てしたメガポーション瓶を拾い上げるラリー。

 

「ま、間違いない!末端価格で金貨五万枚とされている、万病に効くポーション、病気治療メガポーションだ!!!」

 

万病には効かないけどな。

 

レクノアが言うには、人間がかかるくらいの病気なら全て治るが、人間がかかったら即死の……、「恐怖!殺人ウイルス!」レベルの病気は治せないそうだ。

 

つまり、病気治療メガポーションでは、人間界に存在する病気までは治せる。

 

科学力をもって作られた強化ウイルスや、特殊な能力を持つ超強力なモンスターが発生させるウイルスなどは、病気治療エクスポーションが必要だ。

 

それ以上となると、エリクサーしかない。

 

この世界は、人間はそこまで強くも賢くもない。

 

ハイポーションまではギリギリ作れるそうだが、メガポーションから上は古代文明の遺跡から発掘するしかないらしい。

 

普段使われるレッサーポーションですら、末端価格は銀貨数枚。

 

マイナーポーションなら金貨数枚、ハイポーションなら数百枚。

 

現状、遺跡から発掘するしかないメガポーションの値段は、金貨数万枚。

 

エクスポーションは金貨数百万枚で、エリクサーともなると値段が付けられないくらい高いそうだ。

 

実際、この国の皇帝にエリクサーを献上した商人は、金貨一千万枚分の黄金の山と、伯爵の爵位と領地をもらったそうだ。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「ありがとうございます!」

 

ラリーとベルが泣きながら土下座する。

 

「いいから」

 

「しかし」

 

「そういうのめんどくさいから早くしてくれる?仕事をさせるために買った、余計な話はどうでもいい」

 

そう言って立たせる。

 

「ついてこい」

 

「は、はい」

 

歩かせる。

 

 

 

そして、川に来た。

 

「自己紹介」

 

「は、はい?」

 

「自己紹介だ」

 

「はい、ええと、『盗まれた過去』という商会を営んでいた、元オフィサー級商人のラリーと申します。歳は三十二で、鑑定のスキルを持っています」

 

茶髪に口髭、165cmくらいの身長、目が隠れるおかっぱの髪、細身。

 

「次」

 

「私は、ラリーの妻のベルと申します。ラリーとはもう十五年連れ添った仲です。種族は狼の半獣人で、歳は三十です」

 

ニホンオオカミのようなくすんだ灰色の髪、琥珀色の瞳。落ち着いた雰囲気のストレートなロングヘアの美女。狼の耳と尻尾がある。

 

半獣人ってのは、まあ、獣人と人間のハーフだ。

 

人間はあらゆる種族と子をなせる。

 

トライのような純血の獣人は、全身に毛が生えていて、肉球、尻尾、耳、マズルなどがあるが、半獣人は尻尾と耳がある以外はほぼ人間だ。

 

「次」

 

「長男のラビドです。歳は十五歳で、父の後継者として色々な教育を受けていました」

 

茶色の短髪、空色の瞳。利発そうなガキ。狼の耳と尻尾がある。

 

「長女のプリムです。十五歳で、父の後継者としての教育を受けつつも、母に嫁入りのための修行をしてもらっていました!」

 

灰色の髪をセミロングに伸ばした美女。琥珀色の瞳。狼の耳と尻尾がある。

 

「次」

 

「次女のブルーです。十四歳です」

 

「三女のサッカです。十四歳です」

 

そっくりな茶髪の少女。ブルーは右眼を、サッカは左目を出しているが、髪で目を隠している。

 

「次」

 

「次男のシャドです。十三歳です」

 

灰色の髪に茶色のメッシュが入った髪をした少年。人懐こそうだ。

 

「次」

 

「三男のオーデルです。十二歳です」

 

「四男のエルドです。十二歳です」

 

灰色の髪をした少年で、セミロングほどの髪をポニーテールにしている。オーデルが青い瞳、エルドが琥珀色の瞳。大人しそうな少年だ。

 

俺は、人数分の仮設シャワーを出す。

 

「身体を洗え」

 

「これは……?」

 

「ここをひねると湯が出る。これが石鹸」

 

「し、しかし、奴隷にこんなこと」

 

「うるせえな、奴隷が逆らうなよ」

 

「ひっ……!わ、分かりました……!」

 

全員、洗わせる。

 

その後に……。

 

「これで身体を拭いて、この服を着ろ」

 

「は、はい……」

 

服は、フォーマルな場でもある程度通用するが、気取りすぎていないスマートフォーマル風なジャケットだ。

 

女にはブレザーと、なんかこう……、高校の女英語教師が着てそうなズボン。

 

「これは……!なんて質のいい服なんだ!こんないい生地は滅多に見れるものじゃないぞ?!そして、木綿とは一体どんな素材なんだ……?この手触り、庶民が使う麻でも、貴族が使う絹でもない。だが売れば確実に、市場に新たな風が吹く……!!」

 

ラリーがなんかぶつぶつ言っててこえーわ。

 




みんな大好き、クラスまるごと異世界転移に巻き込まれたおじさんの話を書いてます。

なお、おじさんは、死体処理業者でアルバイトをしながらスタントマンとして仕事をして、五年前に覆面ライダーシリーズのラスボス役に抜擢されたハンサム俳優とする。

これで、オタク系美少女ヒロインとその友達に「あのおじさん、五年前のライダー俳優だ!」とバレて監視され、ネットスーパーという便利なスキルを使っているところを見られてしまうんやな。

そして主人公は、俳優として培った演技力を活かして、全力で情けないスキルなしの無能おじさんを演じて、やがて使い物にならないからって二束三文の金を持たされて追放されるんや。

それを見たヒロインが、城から脱走しておじさん主人公を追っかけてくるんやで。

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