決着は『人間』の手でつけます。
どうか手を……、お貸しにならないで……。
四人娘を拾った。
宿で四人部屋と一人部屋を取ろうとしたら、五人部屋一つでいいと言ってきたので、その通りにする。
そして、ネットスーパーに四人を案内する。
「「「「………………」」」」
「おい、どうした?」
「なに、ここ……?」
「ネットスーパー空間だよ。ここで買い物やら何やらができる」
「すごい……」
四人娘は、まさに絶句といった様子だった。
俺も最初は驚いたが、今はもう慣れた。
「まず、髪を切った方がいいな」
美容院に送る。
髪を切って整えてもらったあとに、備え付けの大浴場に行く。
スーパー銭湯こと大浴場と、トイレは使い放題で、テナントではなくスーパーの機能の一つとして存在している。
そして、風呂上がりの四人を連れて、レストランに行かせる。
「好きなもん頼んでいいよ」
「ラーメン!」
「カツ丼!」
「お寿司!」
「ハンバーガー!」
「んじゃ、俺はキング盛りネギ玉牛丼とキング盛り豚丼、それと豚汁大盛り、サラダ大盛りで。あとビール、大ジョッキで」
そして。
「「「「もぐもぐもぐもぐ!!………………うえ、ええええええん!!!!」」」」
うわ、泣き出した。
「美味しいよう、美味しいよう……」
「最高……」
「こんなに美味しいものを、日本では食べていたんですね……」
「もう二度と、お城には戻りたくないデス……」
大変だったんだなあ。
「あ、デザートお願いしまーす。俺はイチゴのショートケーキ、ホールで」
「デザート!私も頼んでいいですかっ?!」
「借金が増えるよ?」
「大丈夫ですっ!チョコレートパフェで!」
「パンケーキ!」
「どら焼き!」
「ドーナツ!」
「「「「もぐもぐもぐもぐ!」」」」
さて、食い終わった後は、歯を磨いて、宿で寝るか。
ベッドは大きいのが三つあるんで、俺が一つ使うから二つは二人ずつ使いなと言って、ベッドに入る。
そしたら、陽ちゃんが俺のベッドに潜り込んできた。
「何だよ……?」
「お礼に、現役JKとの添い寝の権利をあげちゃいます!」
ふーん。
借金は減額しねーけどな。
「あはぁ……、憧れの景虎さんに抱きしめてもらっちゃってるよぅ……!ドキドキする……!」
「よしよし、今までよく頑張ったな。良い子だ」
「ぬお、甘やかしサービスまで?!借金が嵩んでしまうぅ……!!」
「金なんて取らねえよ、俺と陽の仲だろ?ほら、もっと近くに来い」
「あへぁ〜……!!!」
まあ、ファンサービスは当然なのだ。
朝、ネットスーパー空間で顔を洗ってから、レストランで軽く朝食。
その前に、朝のトレーニングを軽くこなす。
今は、ステータスが高いから、朝のランニングの距離を五倍に増やした。フルマラソンほどの距離を、一時間もしない時間で走り切る。
そして、軽くシャワーを浴びてから、朝食。
俺はトースト十枚にバナナ四本、リンゴを二つにヨーグルト二カップと茹で卵四個、苺とブルーベリーがたっぷり入った山盛りのグラノーラを平らげる。元から、食べても太らないくらいの筋肉はあったのだが、ステータスの向上に伴い、ただでさえ多い食事量が更に増えた。
「「「「………………」」」」
「ん?どうした?」
「いや……、その……、すっごい体力と食欲ですね」
「いやいや、ステータスの力だ。食欲は元から。あっちの世界では、フルマラソンなら最高で二時間十二分だったかな」
「うえっ……、バケモノですか?!日本記録並じゃないですか!」
と、明良ちゃんが言った。
「その、私、一応陸上部なんですけど……、フルマラソンで二時間台って、プロ目指せますよね?なんで俳優やってたんですか?」
「稼げるし……」
「アッハイ」
俺は運動もできたが、それ以上にルックスが良かった。
体力よりルックスの方が売り物としては希少で、高価だ。
なら、ホストとかやれば?とか思われるかもしれないが、人と話すのはそこまで得意じゃないんだ。
ルックスと運動能力を売る仕事といえばやはり、アクション俳優だな。
覆面ライダーの仕事はそこそこに楽しかったが、クソみたいなストーリーのお涙頂戴な三流ドラマの仕事は退屈だった。
刑事ドラマなんかは、中々面白い役を貰えて楽しめた。ボサボサ髪の不良刑事役は、普段は仕事中に酒を飲むようなクズだが、自分の流儀に反する犯罪者は全力で取り締まる色男、というおいしい役柄で、俺の知名度をぐんと上げてくれたっけ。
まあとにかく、俳優は、マラソンランナーより稼げる仕事だって話だ。
金メッキのメダルひとつもらうより、札束貰った方が嬉しいってことだな。
さて、歯を磨いてから、冒険者ギルドに行こう。
と、思ったが、その前に、四人娘の装備を整えようか。
ネットスーパー空間へゴー。
ネットスーパー空間のテナントの一つである、武具屋に行く。
俺は、軽装の商人風で良いとして、四人にも適当な装備を買い与える。
もちろん、借金に加算する。
そうしたところ、風香ちゃんの言葉により、質が低過ぎず高過ぎずな装備を揃えることになった。
質が低いと命に関わり、質が高いと要らぬ詮索をされるからだそうだ。
陽ちゃんは、鋼のファルシオンと、鋼の胸当て、革の籠手、革のロングブーツを装備した。服はシャツと短いズボンだ。それと、魔法の発動を補助する棍棒のような杖も持った。
ファルシオンなのは、小柄な陽ちゃんの攻撃の威力を上げるため、先端に重心が乗りやすい剣が良かったからだ。
明良ちゃんは、革のズボンとロングブーツに麻の服だが、その上に革のベストと、口元から二の腕までを隠すケープを付けた。そして、魔法の杖を持つ。
ケープは防刃のためと、口元を隠すことで呪文の詠唱を悟られないようにするためだ。
風香ちゃんも同じように、革のズボンとロングブーツとシャツ。しかし、その上に、探偵のような革のロングコートを着る。防刃のためだ。
ロングコートなのは、風香ちゃんの趣味だそうだ。
そして、アンジェラちゃんは、額当てに黒装束、籠手と具足に日本の刀という、色々間違った忍者スタイルであった。
しかし、機能性は保証されており、軽装ながらも防御力もそこそこに高い。
さあ、これで行こう。
んー、どうすっかな。
割と人気があるかもしれんなこれ。
となると、もうちょっと書き溜めを増やそうかな?
でも今、ロボット物がいい具合に書けてるんだよな。
ロボット物はパロディ塗れにするつもりです。具体的に言うと、戦争屋と化したロボオタ主人公が「ところがぎっちょっん!」したり「ここたま!」したり「クリスマスプレゼントだろ!!!」したりする予定。
ロボオタ主人公がノリノリで「駄目じゃないか、死んだ奴が出てきちゃあ!!!」とか叫びながら、重武装!重装甲!高機動!しかしピーキー過ぎて誰にも扱えない超玄人向けロボットで、傭兵活動やる話。
ゼンマイに骸骨のパーソナルマークで、死神(ゼンゼンマン)を名乗る。戦場に現れる時は、公共回線で古臭いロック・ミュージックを垂れ流しながら現れる。数百億$$を依頼料金としてふんだくるが、その代わり勝率は100%!
って感じで。
ナイトアンドマジックみたいな話にしてぇわ。読んだことないから分からんけど。