ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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最近、ノクターン漁りを始めました。

エロ目的ではなく、面白いストーリー目当てです。

某エロ漫画家作画のロボットものとか面白いですね〜。抜けはしないけど。




13話 テディの街までの道のり

風香ちゃんは、冒険者達から色々と役に立ちそうな話を聞いている。

 

賢そうな顔した子だな、とは思っていたが、行動力も意外とあることに驚かされた。

 

聞いている内容も、この辺りにどんなモンスターが出るか?とか、野営のコツとか、実務的な内容ばかりだった。

 

高卒で、高校の頃習った勉強の内容もほとんど忘れている俺なんかより、この子はずっと賢いんだろうな。

 

何が凄いって、この世界の人間に、頭を下げてものを訊ねられるってところだね。人間、賢ければ賢いほど変なプライドが高くなるもんだけど、この子にはそんな嫌らしいプライドがないんだよ。

 

この世界に召喚された高校生の諸君は、この世界の文明の低さを見ると、露骨に見下していた。

 

けど、この風香ちゃんには、そんな見下しがない。進んだ文明である現代日本から来たというのに、学ぶことはいくらでもある、という態度をしているのだ。

 

知らないことを知らないって言えるのは、賢いことだ。それくらい、俺でも知っている。

 

 

 

さて、そろそろ、ククラ王国の王都が見えなくなってきたあたりかな?

 

道は、草がないってだけで全く整備されてないので、歩くのが大変だ。幅も、5mもない。道路で言えば二車線分あるかないか、くらいだ。

 

俺は元から体力馬鹿だし、レベル上げもしたから疲れはしないんだけど、四人娘が心配だな。

 

「君達、疲れてないか?」

 

「えっ、心配してくれるんですか?」

 

陽ちゃんが意外そうにする。

 

「そりゃそうだろ、こんな荒い道は歩くのが大変だ。へばったなら二人までなら負ぶってやるぞ」

 

「わー、チャールズさんに負ぶってもらえるとかそれなんてご褒美?でも、大丈夫ですよ。私達だってレベル上げはしましたから、足手まといにはなりません!」

 

「ほー、偉いじゃないの。まあ、疲れたら言ってくれ」

 

「はい、ありがとうございます!」

 

そんなこんなでどんどん移動。

 

朝の七時くらいから、昼の十一時くらいまでずっと歩いた。

 

「そろそろ休憩にしましょう」

 

と、紅蓮の矢のリーダーのジャンが言った。

 

俺は、ええ、分かりましたと返して、食事の準備を始めた。

 

「手伝いますよ、チャールズさん!」

 

明良ちゃんが近づいてきた。

 

助かるな。

 

明良ちゃんの実家は喫茶店と聞いている。料理もそれなりにできるらしい。

 

十一人分の食事を一人で作るのはあまりにも大変だからな。

 

「今回は、ジャガイモ多めの塩豚汁を作るよ」

 

「オッケーです!ジャガイモ多めならお腹いっぱいになりますね!」

 

俺は、机とボウル、包丁とまな板を出す。

 

そして、明良ちゃんと二人で、ニンニクと生姜をみじん切りにして、大根をいちょう切り、ジャガイモとニンジンを乱切り、ネギを適当に切る。白菜も入れちゃお。

 

そして、鍋にごま油を垂らして、ニンニク、生姜、豚肉を炒めて、火が通ったら野菜を投入して炒める。

 

今回は炭火だが、炭火は火力が強いから注意する必要があるぞ!

 

俺の趣味がソロキャンプで助かったな……!!!

 

そして、水を入れて、塩胡椒、中華だし、和風だしなどのだしの素の類を投入。

 

ぶっちゃけ、出汁から料理を作ることもやったことはあるけど、素人の出汁は科学的に最適に調合された製品であるだしの素には敵わないんだよなあ。

 

だしの素と戦うにはプロの料理人でもない限り無理!

 

そもそも、現代の最新技術で作られた「だしの素」が本物の出汁に劣るとは誰が言ったんだ?

 

充分に勝負できるラインだよ。

 

「贋作」が本物に勝つ展開とか好きでしょみんな?

 

さて、そんなこんなで完成ね。

 

更に、スーパーから買ってきたチーズパンを付ける。

 

キャンプ飯だ。

 

キャンプ故にあんまり凝ったものじゃないが、この世界はブリテン以下のメシマズ国家だからな。

 

これでもマシな方だろう。

 

「飯だ、ぞ……?!」

 

振り向くと、紅蓮の矢パーティが、よだれを垂らしながらこちらを凝視していた。

 

なんだあれ。

 

怖……。

 

スープを分けてから、地面にブルーシートを敷いて、ちょっとしたミニテーブルを使って飯を食う。

 

「どう?」

 

「うん、美味しい!チャールズさんって料理できたんですね!アウトドアが趣味って言ってませんでした?」

 

陽ちゃん達は喜んでくれたみたいだ。

 

「アウトドアで料理するじゃん。それに、深夜番組だけど、料理番組もやってたぞ」

 

「あー!そう言えばそうでしたね!ママゾンプライムで見てました!」

 

そんな無駄話をしながら飯を食う。

 

うむ、まあまあ美味いんじゃない?

 

ふと、紅蓮の矢パーティを見ると……。

 

「「「「ハムッ!ハフハフ!ハフッ!!!」」」」

 

なんだこいつら……。

 

怖……。

 

「う、美味すぎる!」

 

「今まで食べたどんな食べ物より美味い!」

 

「美味え!美味えよお!」

 

「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ」

 

「美味しいわ……!」

 

「はむっ!もぐもぐっ!はむっ!」

 

えぇ……。

 

マジでなんなんだこの人ら……。

 

「チャールズさん、あのですね……」

 

風香ちゃんが言うには、この世界の飯は、俺の思っている以上に不味いらしい。

 

城では、貴族の食べる白パンをもらっていたそうだが、最高級品である白麦を使った白パンですら、日本で百円の食パンより硬くて酸っぱくてゴワゴワで、旨味がなかったそうだ。

 

それと、親の仇みたいにドロドロに煮た野菜のスープ(旨味ZERO)や、焼き過ぎてパッサパサの七面鳥の肉、その他、「豪華な時に」、鷹や孔雀の肉なんかが出たらしい。

 

「豪華な時に」そんなゲテモノ肉が出されるのは、土の中で育つ根菜や家畜の肉は下等なものと考えられており、貴族は「スパイス」や「モンスター肉を除く珍しい生き物の肉」を尊ぶものとのこと。但し、「ドラゴンの肉」は貴族でも手に入らない最高級品だとか。

 

招かれた晩餐会では、胡椒をキロ単位皿に乗っけたものに魚を煮た物を乗せて、ヘラで胡椒の海に波を描いて「泳ぐ魚!」と言い張るような……、所謂、仕掛け料理とかばかりで味は最悪だったそうだ。

 

かと言って、庶民はうまいものを食っているのか?と言えば、そんなことはなく。

 

下手すりゃ病気で死ぬような、衛生環境やら品質管理やらが怪しいもの……、ガチガチの黒パンや、旨味抹殺シチューなどばかりのようだ。

 

そんな世界で、叡智の結晶、必殺の「だしの素」が入った、味の濃い目のスープは、もう本当に洒落にならんレベルで美味い、最高のものらしい。

 

そんな訳で、冒険者達は、泣きながら飯を食っていた……。

 




俺も、なろうに転載するかなー、って時になったら、最凶傭兵は多分、エロシーンマシマシに書き直してノクターンで連載を始めますね。

なろう転載、もうちょい書き溜めを作ってからにしたい。

でもなー、書き溜めを作ってから!って言いつつ、どんどん新作書いちゃってるの良くないよなー。本当に誰か止めてくれー。

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