ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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エルデンーーー!!!

そんなわかりづらいところにNPC配置すんなや!

道も攻略サイト見ないと分からん有様!

やっぱジャンプすんのは良くないな。


36話 神明裁判

マトリヨの街にて、商売をする俺。

 

「おうおうおう!テメェら、誰に断ってここで商売していやがる?!」

 

と、与太者がたまに来るが。

 

鋼の鎧でフル装備の奴隷戦士達三十人に囲まれると……。

 

「ヒッ……?!い、いや、なんでもないです……」

 

と帰っていく。

 

鋼の鎧でフル装備した兵士三十人を抱えるとか、普通に考えて、都市ひとつ分くらいの戦力があるんだよな。

 

この街では、専業の戦士は三百人いるそうだが、その中でも、鋼の鎧を着ているやつなんて、指揮官の数人くらいしかいない。街の兵士の殆どは、申し訳程度に揃えられた制服に、革の鎧のような物を少し着て、金属をケチった粗末な槍で武装している程度。

 

その上、うちのハーフリング隊には全員、クロスボウを持たせてるからな。

 

クロスボウはこの世界における、最強の兵器だ。

 

何せ、このクロスボウ。当たればフル装備の騎士を鎧を貫通してぶち殺すんでね。

 

大勢並べて弾幕にするならロングボウの方が有利なんだろうが、そんなデカい戦場は滅多にないし、そもそもそんなところに行くつもりはないし……。

 

まあつまり、俺達を兵士団と見れば、ちょっとした街なら滅ぼせるくらいの軍団なんだよね。

 

それが分かっているから、与太者もすぐに退いた訳だ。

 

結局、最後にものを言うのは『力』なんだな、悲しいね。

 

そんな訳で、力に劣る商人ギルドは、直接的にこちらに手出しはできなくなっていた。

 

もちろん、ギルド側は、俺達のことを邪魔に思っているらしい。

 

俺達は、商人ギルドで用意できないような品物を売っているので、商人ギルドは収益は落ちるが今まで通り生活できてはいるはずなのに。

 

商人ギルドの定めたルールは百パーセント守っているのに。

 

それなのに、こうして、与太者の派遣だとかと妨害工作をしてくる。

 

たまったもんじゃないな。

 

責任の所在は、ちょっと外部から珍しい商品が入ってきた程度で揺れる、脆弱な市場の方にある。

 

俺に罪はない。

 

この世界の人間は、基本的に半分兵士みたいなもんで、職人達も都市の防衛戦とかになると、武器を担いで戦うもんなんだが……。

 

でも、どう考えても、鋼鉄のフル装備の、プロの傭兵が指揮する三十人とか、商人ギルドの戦力を結集しても勝てないんだよな。

 

だから、嫌がらせ程度に変な噂を流したり、金で雇った与太者を派遣したりくらいしかできないってのもある。

 

もし俺が数人だけの小勢力だったら、ギルドは、なりふり構わず武器を振り回して追い出すとかやると思うよ。

 

うーん、奴隷、増やそうかな……。

 

示威行為、かなり有効みたいだしな。

 

 

 

そうして、しばらく物を売っていたら……。

 

「ティガー・コルレオーネだな?」

 

「ええ、そうですが?」

 

「現在、貴様には、商人ギルドでの窃盗の容疑がかかっている!」

 

と、兵士に捕まった……。

 

なるほど、ギルドは直接的に俺を潰しに来たようだ。

 

外国人だから、弁護人もつけられないしね。

 

だが、俺がこの事態を予測してなかった訳がない。

 

「では、兵士殿。『神明裁判』の用意をお願いしたい」

 

と、俺は言い放つ。

 

「なっ……?!い、良いだろう!おい、お前!」

 

「はっ!裁判所に伝えてきます!」

 

さてさて、面白くなってきたな。

 

俺はネットスーパーで準備をしてから、勢力を引き連れて裁判所へ向かった……。

 

 

 

裁判所。

 

と言っても、裁判官はこの街の領主の家令だし、裁判員も街の役員だが。裁判専用の人員を用意できるほど、この世界にリソースはない。

 

「えー、では、被害者の商人ギルドよ、何があったか申してみよ」

 

白い髭を蓄えた裁判官……、貴族の家令は、一段高く造られている台の上からそう言った。

 

すると、俺と向かい合う商人ギルドのギルド長と名乗る中年が語り出す。

 

「はい!そちらの薄汚い外国人が……」

 

が、そんな面倒ごとはどうでもいい。

 

「話は結構だ。とっとと白教の神の裁きを受けよう」

 

俺はそう言って、ギルド長の訴えを遮った。

 

「被告人、神明裁判を希望していると言ったな?」

 

家令は、俺の瞳を覗くようにしてそう言った。

 

「はい、私は確実に潔白ですからね。こんな茶番は必要ありません」

 

「よろしい……、官史よ!」

 

奥から、真っ赤になる程熱された鉄球が持って来られる。

 

神明裁判ってのは、この鉄球を持って火傷しなかったら無罪!ってやつだ。

 

頭がおかしいが、現代倫理なんてないこの世界じゃ普通なんだよな。

 

本当に無罪な人なら神のご加護があるし、火傷なんてしねぇよなぁ!!!ってことだな。

 

「くくく……、馬鹿め」

 

商人ギルドの長がほくそ笑む。

 

「何が馬鹿なんだ?」

 

「神明裁判だと?お前のような異教徒の外国人に、白教のご加護などある訳がない!それに……」

 

「それに?」

 

「不思議な話だが、神明裁判で無罪判決を得られた人間は、この街の歴史で一度もないそうだぞ?ぐはははは!」

 

要するに、コイツも神様なんて大して信じちゃいなくて、俺が苦しむ様を見て楽しもうって魂胆だろう。

 

では、ここで俺のステータスを久し振りに見てみよう。

 

『NAME:カゲトラ

RACE:ヒューマン

AGE:30

SEX:男

JOB:ディレッタント

LEVEL:50

 

HP:8500

MP:8500

 

STR:3200

DEX:4330

VIT:3100

AGI:3500

INT:3000

MND:10000

LUK:1000

CHA:1000

 

SKILL

異界知識 Lv5

知識 Lv7

演技 Lv8

体術 Lv8

格闘 Lv8

剣術 Lv8

隠蔽 Lv10

鑑定 Lv10

収納 Lv10

銃術 Lv10

察知 Lv10

変身 Lv10

運転 Lv10

状態異常無効 Lv10

熱耐性 Lv10

 

EXTRA SKILL

ネットスーパー Lv6』

 

お分かりいただけただろうか……?

 

俺は、真っ赤に赤熱する鉄球を、渡される前に、大きな火鉢から自分で取る。

 

白煙と共に水分が蒸発する。その音は、裁判所に染み渡るように広がった。

 

俺は、鉄球をバスケットボールのように指を上で回転させ、キスまでしてやる。

 

そして、赤熱した鉄球を頭に乗せてバランスをとりながら、手のひらを裁判官から見物人までに見せびらかしてやる。

 

「どうだ?どうだ?!俺は白教なんざ微塵も信じちゃいないが、白教の女神とやらは俺を愛しているようだぞ?!ははははは!!!」

 

俺はそう言って、鉄球でリフティングする。

 

「ば、馬鹿なっ!イカサマだっ!イカサマに決まっているっ!!!」

 

ギルド長はそう言うが……。

 

「う、ううむ……、ですが事実、被告人に神の祝福があるのは確かですし……」

 

と、家令は頭を悩ませていた。

 

「ではギルド長、ご自身の正しさを証明されたらいかがですか?……私と同じように」

 

俺はそう言って、まだ赤い鉄球を、ギルド長に投げ渡した。

 

「なんっ……?!ぁああああああああああ!!!!!!」

 

もちろん、ギルド長は熱で大火傷してぶっ倒れた。

 

「こ、これは……。ギルド長には、神の祝福がない、ということに……?」

 

「ど、どう言うことだ……?!」

 

「何が起きているんだ?!」

 

混乱する裁判所……。

 

そこに……。

 

「た、大変です!街で火事が起きました!商人ギルドの建物が全部……!」

 

と、大事件が!

 

な、なんだってー!

 

一体誰が?!

 

誰がやったんだー!

 

大変だー!

 




進行不能になったイベントが既に一つ……。

まあ、ラニしゃまにしか興味はないのだが、アイテム回収的な意味で困るんだよなあ。



あ、ところで、これで書き溜めはもうありません。

助けてください。

ネウロの作者さんは、いつ打ち切りにされても良いように、物語が終われるポイントを複数用意していたと言ってました。それを見習って、俺もなるべく、あまり回収されにくい遠いフラグは用意せずに章区切りで書いているつもりです。

ですが。

新作は今のところいくつかあるんだけど、どれもキリが悪いところまでしか書けていない有様!

マジで作者の名折れです……。

色々書きたい!という欲求に逆らえず、色々書いたら、どれも中途半端に……。

本当に申し訳ない。

まあ、現状一番書けているやつは第一章完!してるけど。

それよか既存作の書き溜めがなあ……。

書けるはずなのに全然筆が進まない。

でもまあ、なろうとかで書いてなくてかえって良かったかもしれません。なろうみたいなところでボコボコに叩かれたらやる気無くなりますもん。

なろうに投稿するなら、ここで完結したものをと決めてるんで……。

そんな訳で、次回からは新作「武装JKとゲーム化した地球で生存戦略」を投稿します。

程々に期待してくださいよ。

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