ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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はい、新作。


異世界から追放された大賢者、ポストアポカリプスと化した未来地球で生きる
1話 地球へ送還


「うおおおお!俺は帰らねェぞおおおおっ!」

 

「うるせえっ!この寄生虫がっ!!!」

 

「いやっ、やめてぇん!エッチ!スケベ!ド変態……、離せホモ!変態ホモ!やめろおおおおっ!!!」

 

「ぶっ殺すぞ貴様っ!!!」

 

「いーーーやーーーだーーーっ!!!!」

 

 

 

俺は魔法陣の上に転がされた。そこに、複数人の力自慢達が思い切り俺を押さえつける。

 

こうも完全に捕まってしまっては、俺の自慢の使い魔も手出しできない。

 

「大賢者、『グレン・カグラザカ・エル・クリエイティア』の、異世界送還の儀を始める!」

 

「ま、待てっ!俺はこの世界で生きていたいんだ!日本には送り返さないでくれっ!!!」

 

「うるさいわこのボケ!!!お前が何やったか分かってんのか?!!!」

 

「なんも悪いことしてないぞ俺は!!!」

 

「第一皇女から第三皇女、そして公爵家の令嬢四人、辺境伯家の令嬢三人を孕ませておいて、何もしてないだと?」

 

「いやぁ、愛はあるから。ちゃんと口説き落としたし。レイプじゃないんだからいいでしょ?」

 

「「「「良い訳あるかこのクソボケェッ!!!!!」」」」

 

「全員婚約者がいらっしゃったんだぞ!!!」

 

「そんな家庭の事情で決められた、ろくに顔も合わせやしない婚約者より、ハンサムな俺になびくのは当然だろ?別に人妻を寝取った訳じゃないじゃん!大体にして、みんな婚約者を愛してないって言ってたよ?!」

 

「「「「常識的に考えて駄目だろうが!!!!!」」」」

 

「いやいや、生まれた子はちゃんと育てるし、籍も入れるよ?責任取るよ?」

 

「………………もう良い、お前は消えちまえ。今までの莫大な功績から、死刑だけは勘弁してやる」

 

「待ってくれよ!俺が皇女を嫁にしても良いだろ?!俺のおかげでこの国は世界一の大きさを持つ大陸統一国家になったんだぞ?!あの、アレクシオン大帝にもできなかった偉業をだ!」

 

「確かにそうだが、だからと言って、主要貴族の娘を全て手籠にして孕ませては最早、誰も庇いきれねえ!それは、お前の国の乗っ取りに等しい!」

 

「かーっ!いやだね!お家関係なんてくだらねー話!良いよ別に!俺は嫁と子供と隠居すっから!政治ごっこなんててめーらがやってりゃ良いだろ!」

 

「その政治の駒を潰されちゃ、こっちもこうするしかねえんだよ!さあ、『ニホン』へ帰れ!戻ってきたら処刑するからな!!!」

 

「くそーっ!せめて子供の顔くらい見たかったぞおおおおおっ!!!!」

 

「「「「『送還』!!!!!」」」」

 

「う、うおわああああああっ!!!!!」

 

 

 

 

 

う、うーん……。

 

はっ?!

 

「こ、ここは……?」

 

ぐぬ、に、日本か……。

 

クソ、あいつら〜っ!

 

貴族の娘十人と、平民三十人と、メイド二十人と、奴隷四十人を孕ませたくらいで何故そんなに怒るんだ?!

 

スキルは遺伝するんだから、たくさん子供を残した方がそっちも得だろ!!!

 

大体にして、第五皇子までいるんだから、王位はそっちで、皇女達は俺にくれたっていいだろうが!

 

大陸統一は、三千年の歴史の中で一度たりとも為されていない偉業だったんだぞ?!それをやった俺は、普通なら、世界の王になってもおかしくなかったんだ!

 

だが俺は、謙虚にも世界の王の座を他人に渡し、女達で我慢してやると言っただけなのに、何が悪いんだ?

 

ひょっとして、美しい女は世界の全てと同じぐらい価値があるのか?「俺の国では世界の王になることと世界一の女を手に入れることは同じくらいの価値がある」ってやつか?それなら申し訳ないとしか言えないんだが。でも、そんなイスパニア的思考はなかったように思えるが……。

 

まあ、確かに、女食いまくったのも悪かったんだろうけど、用済みになったから追い出した感あるわね。

 

この騒動を機に、世界征服を終えて邪魔になった俺を始末したかったという話だろうな。

 

しゃーない、追い出されたもんはどうしようもない。

 

妻達には、充分過ぎるほどの金と貴重なマジックアイテムの類を山ほど持たせておいてやったからな。

 

俺の子供を産んで育てるんだか、新しい男を見つけるんだか、その辺は好きにしていいが、できることならば幸せになってほしいなあ。

 

さて、俺。

 

神楽坂紅蓮と申す。

 

年齢は二十八歳、召喚されたのは二十四歳の頃で、四年間を異世界で過ごした。

 

実家は整体院で、俺本人の職業は美容師。理容師資格も持ってる。

 

新宿の超有名美容院に勤務していて、芸能人や有名キャバ嬢の髪を切ったりしてました。

 

趣味は料理と楽器の演奏。

 

手先が器用なので、裁縫なんかもそこそこできるぞ。楽器はサックスとピアノをちょっと弾ける。あと、実家が整体院だったんで、免許とかはないが整体もそこそこできる。

 

音楽の方はアマチュアだったが、ネットで知り合ったバンドメンバーと動画を配信したところ、数百万再生を叩き出して公式にスカウトされ、ちょっとしたCDを出したりもしていた。なお、俺はギターボーカル。

 

CDは十万枚くらい売れたらしいよ。でもそれは俺の実力だけじゃなくて、人気アニメの主題歌になったのがデカかったんだろうけどね。

 

にしても……、四年か。

 

四年間も異世界にいたんじゃ、日本では忘れ去られてるだろうな。

 

理容院はクビ、バンドは解散、ひょっとしたら戸籍もないかもしれない。

 

だが……。

 

「『万物創造』ッ!!!」

 

プロテインバーを出した。

 

よし!スキルは使えるな!

 

そう、異世界転移によって手に入れたスキル……、万物創造である。

 

平たく言えば、『望むものを創り出す』というスキルなのだが、これが凄いのは『あるはずのないものすら曖昧なイメージで創り出せる』というところだ。

 

俺はこのスキルで、とっくの昔に続編が絶えた過去の名作ゲームの続編を出して相当に楽しんだ。

 

アーミーズコア6をプレイできたときには、感動のあまり涙が溢れたね。

 

パンピートロッコ2とか、バタボン4とか、鬼武士4とか……。

 

もう本当に最高だった。

 

どうやら、並行世界の、そのゲームの新作が出た世界線のものを参考にして創造してるらしいが、詳しいことは謎。でも便利だし良いじゃん。

 

さて、それで……。

 

「ここは、どこだ?」

 

何かこう、乱暴狼藉跡ってか、暴力人権デモが通り過ぎた地のスーパーってか……。

 

「あ、これは……、すげー古くなってるけど、散髪用の椅子だな。っと!触ったら崩れた!あぶねー」

 

うーん?

 

ここはどこなんだ?とりあえず外に出てみる。

 

「うわー、廃墟だなー」

 

看板を見る。

 

「………………は?美容院『ジャックオーランタン』だと?」

 

俺の勤務先だ。

 

ってことは、ここは新宿?

 

……何で新宿が廃墟になってんだ?!

 




んまあ、これの評判が良ければ続きを書きます。

それはそれとしてクズ社長の続き書こうと思うんだけどどう?書いたとして読む?

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