ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ピザウメェーっ!!!


2話 プルチネッラ

異世界から帰還した大賢者である俺、神楽坂紅蓮。

 

俺が帰還した日本は、崩壊していた!

 

廃墟となった新宿を漁る。

 

すると、無事な新聞があったので、それを読む。

 

日付は……、2100年?!!!

 

八十年も経っていたのか!

 

ってか、それまでよく潰れなかったな、うちの美容院。看板のデザインは変わっていたけれど、よくもまあ……。

 

さて、新聞の記事を読むと……、えーと、何々?

 

『共産連合軍、敗退!資本主義同盟大勝利!』とあるな。

 

えーと、つまりは、戦争とかがあったってことか?

 

戦争の結果、ミサイルとか落とされて、新宿が廃墟になった……、とかか?

 

でも、勝ったって書いてあるけどな。

 

うーん、よく分からん。

 

そもそも、人はいるのか?

 

人類滅んでたらどうしよう?

 

そうなれば、異世界にこっそり帰るが……?

 

無理か。嫁は全員見張られているだろうな。嫁に会いに行ったらその瞬間お縄だ。

 

俺は身体能力は一般兵並みだからな。

 

いや、だって、力が強くなるポーションとか使ったとして、嫁を抱き潰しちゃったら駄目だろ。

 

女の子に触れない代わりに強くなるとか、そうまでして強くなりたくねーし……。

 

ていうか、俺が強くなる必要はないよね。

 

俺は何でも作れるんだから、強い護衛を作ればいい。

 

そして生まれたのがこいつだ。

 

「出てこい、パンチ」

 

『お呼びで、旦那?』

 

爆ぜる紫電と共に黒い獣が一匹。

 

こいつの名は『プルチネッラ』、略してパンチである。ジュディはいない。

 

いつもは猫科の大型動物のような姿だが、あらゆる物質に姿を変えられて、食事や排泄、睡眠をせずとも永遠に動く、ナノマシンの集合体である。

 

俺の護衛をする使い魔だ。

 

その名の通り、ワニや警官を殴り飛ばし、死刑執行人を縛り首にして、悪魔をも殴り殺すくらいに強い。

 

パンチがいる限り、俺に危害は加えられないと思ってもらって結構だ。

 

じゃあ何故異世界の連中に捕まって送り返されたのかって?嫁が人質にされててだな。

 

抵抗したら奴隷の立場の嫁を殺害するみたいなことを匂わせられてなー。もちろん、嫁達にも護衛の使い魔は付けておいたんだが、万一のこともあると思い、自ら逮捕されたのだ。

 

まあ、それはいいとしよう。いや、よくはないが、嫁達はちゃんと全員逃したからな。思い残すことはない。

 

「よし、心機一転!とりあえず、生存者探すか!」

 

 

 

「『時をー、刻めー、闇の世界にー!影にー、舞うはー、天魔の翼ー!』」

 

パンチと歌いながら、その辺を歩って移動。因みに、歌っているのは俺のバンド時代の曲だ。アニメ『淵天のディアボロス』の主題歌でもある。

 

んー?

 

あ、人影だ!

 

「おーい!おーい!人かー?!」

 

俺は人影に手を振った。

 

『ごあ、ごああああっ!!!』

 

んんー?

 

「ぎゃあああああっ!!!」

 

ひ、人じゃない!ゾンビ的な何かだ!!!

 

「パァーンチ!殺せ!すぐにだ!」

 

『りょーかい、っと』

 

パンチは口からレーザーを発射して、ゾンビの首を切断した。

 

「な、何だこれ……?!」

 

『成分的には、放射能で変異した人間ってところだな』

 

死体を貪るパンチが言った。パンチは、食べたものを解析、複製できるのだ。

 

「放射能ゾンビってことか?そんなのがありえるのか?」

 

『それだけじゃなく、未知の変異したウイルスなどで、肉体や脳がおかしくなっているみたいだ』

 

「何それぇ……、怖いんだけど……」

 

人類、滅んでるんじゃねえのこれ?

 

『いや、ここを見ろ。弾痕だ』

 

パンチの背中から生えた触手が指差した方向を見ると、弾痕の残った道路標識があった。

 

「おー、放射能ゾンビは銃を使うような知能はなさそうだもんな。じゃあ、どこかしらに生きた人間がいるってことか」

 

『まあ……、その生きた人間がまともって証拠はないんだがな』

 

「悲しいこと言うなよ、もしかしたらボインの美女かもしれねーだろ」

 

そんなこんなで、人を探すことにした。

 

 

 

とりあえず、家に帰ってみよう。

 

俺の家は、ここ、新宿から七、八キロメートル北の北区にある。

 

北区のマンションだ。

 

移動にはバイクを使うことにした。

 

パンチは俺の腕にブレスレットになってくっついてる。

 

パンチは、一秒あれば100gから10tくらいになら即座に質量を変化させられるからな。原理は知らん。そうやって、ブレスレットとなりつつも、一部を流体金属として俺にまとわりつかせている。

 

この流体金属状態だと、対物ライフルによる狙撃くらいなら簡単に弾くぞ。

 

さあ、行こうか。

 

 

 

道中、なんかよく分からんグロいモンスター的なのに襲われたが、パンチが破壊してくれた。

 

鑑定結果によると、放射能汚染と、共産連合軍によるウイルス兵器で変異した動物らしい。

 

本当にマジで何があったんだ日本。

 

「北区に帰宅、と」

 

そして、マンションがあるところに帰ってきたのだが……。

 

「うーん、マンションがパチ屋になってるな」

 

もう、建物が残っていなかった。

 

俺の愛車のフォーティーエイトも、高級な楽器も闇に葬られてしまった……。

 

まあ、万物創造で出せるから問題はないのだが。

 

俺は、パチ屋の中ですぎの屋のキング盛りネギ卵牛丼とサラダ、豚汁を創造して食ってから、ベッドを作り出し睡眠をとった。

 




なんか毎回、主人公がチート過ぎないかと思われそうですが、これくらいのチートがないと現代人は異世界やらポストアポカリプスやらで生きていけないんだよね、というのが俺の結論です。

電気ガス水道そして食事と娯楽がないと、人間は生きていけんです。

ネットもゲームも漫画も、それどころか娯楽本すらろくにないナーロッパに転生したとして、生きていけると思いますか?俺は無理です。



クズ社長書くべきとのことなので、プロット考えるか……。いや、プロット考えるか……、って呟きはどうなんだよ作者として。考えとけよ。

さて、クズ社長。

運送会社、冒険者用品店、出版社を作り、ネットワークを復活させたところからですね。

まず、自分の中にあるのは、世界崩壊から一年である程度立て直した人類が、再建活動を続けながら、人類の生存圏を広げていく!って話が書きたいんですよ。その後、ある程度安定したところで、異次元からの侵略者がやってくる!みたいな話にしたい。

まず、合衆国大統領の依頼で、ヒューストンにある石油採掘場をモンスターから奪還するんですね。

それを皮切りに色んな国が冒険者に依頼して、領域を奪還していく訳ですよ。

チームクズは、それを外部から眺めて、冒険者が集まる最前線で出店をします。ほら……、RPGのボス前にいる謎の商人みたいな……。いるでしょ、最近のRPGには。何故かダンジョンの中に商人がいて、回復アイテムとか、そのダンジョンのボスに効くアイテムとか売ってくれるやつ。それをします。

この、生存圏奪還編では、今までチラッと登場してきた各国の冒険者視点を挟むことが多くなりそうですね。

それから次は、「地球拡張編」です。

地球拡張編では、亜人達がいた異世界「コカティウス」から、異世界の人間の国々が転移してきます。

その際、地球の物理法則を無視して、海が広がり、新たな大陸が現れるんですね。

国によって地球世界への対応は様々ですが、中には、侵略のために斥候やら尖兵やらを送り込んでくる国もあるんですわ。

チームクズは、自分達の利益を損なう可能性のある敵対国家も、最初は静観します。だって、いの一番に動いて事件解決したら、世界の便利屋扱いされそうじゃん?

そんな訳で最初は静観して、冒険者や国に任せるんですね。

で、冒険者達は割と勝つ感じなんだけど、国はグダグダな感じで、地球の国家は異世界国家にどんどん領域を削られます。

そして、冒険者達も追い詰められてもう駄目だー!ってところで、チームクズが悪態をつきながら現れて、全てをぶっ壊します。

最後に、異世界からの侵略者編。

異世界を滅ぼした原因である魔王が、地球世界を侵略してくる……!みたいな?

全然考えてません。

それから未来編とかやりたいかなー?

分からんわー。

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