ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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12話 大商い

「はぁい、いらっしゃい。今日の給料、前払いしとくね」

 

三人に北条銭で金を払う。新日本円は貴重なので俺が持っておく。と言うより、新日本円は給料として払えるほど持っていない。

 

「前払いは良くないぞ、持ち逃げされたらどうするんだ?」

 

イロハが言った。

 

「するの?」

 

「いや、しないが……」

 

「じゃあ良いじゃん」

 

「……何故、そこまで私達を買ってくれている?」

 

「うーん、そりゃ俺も完全に信用してる訳じゃないよ?渡す額も、一日商売すればすぐに稼げる程度の額しか渡してないし」

 

「この程度、端金だと?」

 

「そこまでは言わないけどさ。だがまあ、持ち逃げしたらその時点で信用を失うってのは分かってるでしょ?」

 

「それは、まあ」

 

「それに……、俺、裏切られるのは慣れてるんだよ。裏切りそうなやつはなんとなく分かる」

 

賢者時代にちょっとね。

 

「さ、早速商売をしようか。とりあえず今日は、フミナが終われと言うまでは商売をしよう」

 

「えっ、何でや?!」

 

「ん?昨日、良いものを売り過ぎると周りの商人が困るとか言ってたでしょ」

 

「あ、ああ、せやけど、聞いてくれるんか?」

 

「そりゃね?別に世界の全てを敵に回そうとか、『俺は』思ってないよ。『自発的に』敵を作りたいとは思わないね」

 

でも、スキルがバレたら敵がぽこじゃか湧くだろうけどねー!

 

「なんや、金持ちやから人の話なんて聞かんかと思っとったんやけど、案外ええ人なんやな!」

 

「それほどでもない」

 

じゃあ、商売していこうか。

 

イロハは護衛、フミナとミヨコは店員。

 

俺は来た人を整体することに。

 

あ、クイナは今日はカタカナの勉強だ。

 

そして、午前の七時から二、三時間が過ぎた頃……。

 

「おい、すげー商人がいるって聞いたんだが、お前か?」

 

何かおっさんが来た。

 

敬語という文化が廃れたのかな?そういや、俺より若い女の子達も平気でタメ口きいてくるし。

 

「まず、あんたは誰だ?」

 

「俺はこのジュージョーダイを『ホウジョウ ケイマ』様から預かっている代官の『ナリタ マサト』だ。よろしく頼む」

 

「ああ、よろしく。俺はグレンだ」

 

「早速だが、街の防衛に役立つ何かを売って欲しい」

 

「何かとは?」

 

「このジュージョーダイは、食料が豊富で、その分賊徒にも狙われやすい。街の周りのバリケードは頑丈なんだが、街が広い分、どこかを破られたら押し切られるかもしれねー」

 

「兵を増やせば良いんじゃないの?」

 

「そうもいかん。既に用心棒を雇う金でいっぱいいっぱいだ」

 

「正規兵は?」

 

「だから金がねーんだよ」

 

「となると……、休みなく働く兵士が欲しいと」

 

「そうだ。例えば、ロボットとかな。あるか?」

 

「あるぞ」

 

俺は、何体かのロボットを創造する。

 

「ふ、ふおお……!軍用重装型の『紫苑』に、民生用警備犬型の『千草』、そして民生用アンドロイドの『緑』……!げ、激レア!」

 

「おおっ!いくらだ?!」

 

「フミナ、いくらくらいだと思う?」

 

「えっ?ええと、軍用の動くロボットなら三千万円、民生用ロボットなら八百万円、アンドロイドは五千万円くらいやろか」

 

「ミヨコはどう思う?」

 

「ん……、まあ、それくらいで良いと思う」

 

さて、どうだ代官さんよ。

 

「んー、犬のロボット、複数買うとしたら値引きされねえか?」

 

「良いだろう、何台買う?」

 

「十台買うから半額にしてくれ」

 

「半額はちょっとなあ、六千万円なら良いぞ」

 

「高い、五千万円!」

 

お、値段交渉か。

 

「五千万円でも良いが、可能な限り新日本円で払え」

 

「よし、良いだろう!金を運ぶから、ロボットの用意をしておいてくれや!」

 

「おう」

 

俺は、ミヨコと一緒にマニュアルを読んで、千草を起動した。

 

『システム起動』

 

「おほー!」

 

ミヨコは、非常に喜んでいるようだ。

 

その隣にいるフミナも……。

 

「すっごいわぁ!街相手に大商い!商人の大きな夢、叶えてるやん!」

 

喜んでいるみたいだ。

 

イロハは……。

 

「ご、五千万円……。下手したら、二、三十年は暮らしていける額の金を、一瞬で……」

 

慄いている。

 

その後、金を持ってきた代官にロボットを引き渡し、金を数えて、今日は撤収。

 

 

 

夕方頃、俺は三人とクイナを連れて、町外れに来た。

 

「今日はみんなのお陰で儲かったよ」

 

「そんな……、ウチ、何もやっとらんよ!」

 

「私も、何もしてない」

 

「私もただ突っ立っていただけだが……」

 

「そうか?イロハはちゃんと警備してくれたし、フミナとミヨコは、クソめんどくさい札束数えを手伝ってくれた上に、販売額のアドバイスもしてくれただろ」

 

「それは……、そうだけど」

 

「今日は儲かったから、軽く贅沢しよう。バーベキューするぞ」

 

俺は、バーベキューセットをアイテムボックスから取り出す。

 

三人には、日本製のビールを持たせて、乾杯だ!

 

「私も飲んでみたい!」

 

「お、クイナも飲むか?たくさんは駄目だぞ、一つだけな」

 

「わーい!……にがい、けどしゅわしゅわで不思議ー」

 

「ひ、冷えた戦前のビール!す、すごい贅沢品だ!」

 

そして肉と野菜を焼く!

 

「変異してない肉と野菜?!」

 

あ、今知ったんだけど、昼間に食った作物って全部、放射能の影響でおかしくなってるらしいね。この世界の野菜や魚、家畜は、味を大幅に犠牲にして、育ちやすくなっているらしい。

 

「「「う、美味い……っ!!!」」」

 

みんな、喜んでくれてよかったよ。

 




いい加減にどれか完結させろって感じ。

だが、どんどん新作は増えていく……。

そもそも、定期連載して完結まで突っ走るなら、思いつき集じゃなくて独立した一本の作品にしてます。独立しないってことは中々終わらないってことだね。
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