ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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スカイリム、期待してたより面白くない。

古過ぎたんだ。


21話 警戒心

おかしい、こんなことは許されない。

 

「近寄るな!」

 

赤毛の少女がこちらに指先を向ける。

 

助けてやったと言うのに、とてつもなく警戒しているようだ。

 

「貴様……!グレン殿がわざわざ助けてくれたと言うのに、何だその態度は!」

 

イロハが食ってかかる。

 

一触即発な雰囲気だ。

 

と、そこに、息切れしている白衣の女が、大きく咳をしながら割り込んでくる。

 

「や、やめ、ごほっ、ぜひゅー、ぜひゅー、やめ、やめたまえ、ごほっ」

 

可哀想なので、少し待ってやる。

 

「ぜひゅー、ぜひゅー、ごほごほ………………、はあ、はあ、ごほ、ごほ」

 

もう少し待ってやる。

 

「はあ、はあ……、よし。待ってくれないか?」

 

「待ってたんだけど……?」

 

「あ、うん、それはありがとう、私は体力がないからね。って、そうじゃなくてだね、争うのをやめてもらえないかな?」

 

「俺は最初から争うつもりなんてないさ」

 

そう言って俺は大袈裟に肩を竦めた。

 

「そんなの嘘よっ!」

 

「嘘じゃない」

 

「どの道、私が能力者であると知られたからには、生かしてはおけないわ!!!」

 

強い瞳でこちらを睨む赤毛の少女。

 

だが、殺すと口では言うが、殺意は感じられない。

 

もし俺がここで、「あ"あ"?!やってみろよ!!!」とマジギレしたら、多分この子は泣いちゃうと思う。

 

女の子を泣かせるのは良くないし、穏やかに行こう。

 

「この期に及んで誤魔化すつもりはないが、彼女はPSY能力者だ。それを触れ回られるとこちらは非常に困る。それは分かるね?」

 

「安心してくれ、こっちにもPSY能力者が二人いるから」

 

そう言って、傍のクイナを撫でる。

 

「……なるほど。では、証拠を見せてもらえるかな?」

 

俺は、掌の上に水の入ったペットボトルを創造する。

 

「うん……、分かった。何かしら能力があるみたいだ。さて、お互いの秘密を知った上で、今後どうするかを交渉したいんだけど、良いかな?」

 

「交渉?その必要はない」

 

白衣の女が身構える。

 

「我々、神楽坂御一門衆は優秀な美女を歓迎する。認めよう、今この瞬間から、君達は俺の仲間だ」

 

うん、まあ、お互いに秘密を握り合った美女なんて、俺が逃す訳ないよね。

 

「神楽坂御一門衆……?聞いたことのないチーム名だけど……」

 

「まあ、最近出来たばかりだからねえ。ただ、俺の能力は冗談抜きで世界の覇権を握れる力だから、これを知った以上、はいさよならってのは無理だよ」

 

「そちらから教えてきたのにかい?」

 

「ああ、悪いけどね」

 

「だ、だけど……」

 

「まあ、能力の強さは違えども、見られた以上生かして帰すことはできないよね。お互いに」

 

「確かに、そうだね……」

 

「でも、俺は殺すつもりはないし、そっちだってそうでしょ?なら、仲間になるしかないはずだ」

 

「うーん……、それは、分かった。でも、私は荒事なんてまるきりできないよ?こっちのハクレイだって、戦闘型の能力者じゃない」

 

「じゃあ、何ができる?」

 

「ハクレイは、光を操って、幻を見せたり姿を隠したりできるんだ。この私、ナジムは医者だよ」

 

「何だ、使えるじゃないか」

 

「……けど、言っておくけれど、私は他人を養うほどの力はないよ」

 

医者はこの時代でも高級取りなのだろうか?寄生されると思って警戒しているようだ。

 

「いやいや、むしろ俺が君達を養うよ」

 

「それだと、話がうますぎるね」

 

「教えよう。俺の能力は、『欲しいものを創り出す』というものだ。その気になれば、食料や汚染されていない水、武器弾薬に車両、そう言ったものはいくらでも手に入る」

 

俺がそう言ったら、白衣の女……、ナジムだけでなく、その隣の赤毛の少女ハクレイも目を剥いて驚いた。

 

「そ、そんな馬鹿な!」「あり得ないわ、そんなの!」

 

「じゃあ、単なる浪人集団が、重機関銃の付いた十人乗りの装甲車に乗っているという事実はどう見る?」

 

「いや、それは……、だけど、そんな……」

 

悩んでいるナジム。

 

しかし、ハクレイは納得いかないらしく……。

 

「そんなとんでもない能力者、私の実家の隠れ里にもいなかったわ!デタラメ言ってるんじゃないわよ!」

 

「まあ、信じるかどうかはそっちの勝手だけどね。どの道……、こんな言い方は脅しみたいで悪いが、ここで殺し合うか、仲間になるかの二択だよ。さあ、どうする?」

 

「う、うう……!だ、だって、里の外の人間は、能力者に酷いことをするって!」

 

ふむ。

 

「クイナ、言ってやれ」

 

クイナが前に出る。

 

「うん。私、クイナ。能力者だよ。私はね、ニホングンの研究所で酷いことをされて、逃げ出したの。逃げたあと、グレンに拾ってもらったんだ」

 

「あなた、酷いことされてたの?」

 

「うん、毎日痛いことされてた」

 

「やっぱり、外の世界の人間は信用できない!」

 

「待って、グレンは違うよ!優しくしてくれたし、食べ物もくれたし、お洋服もお水もくれたよ!今は、お勉強を教えてもらってるの」

 

「ほ、ほんと?」

 

「うん、グレンはいい人だよ!」

 

「うーん……、私、虐められたりしない?」

 

「もちろん!グレンはとっても優しいよ!」

 

と、クイナの説得。

 

「………………分かった。信用する」

 

「おお、ありがとう」

 

「でも、裏切ったら許さないからね!」

 

よし。

 

で……。

 

「ナジムはどうだ?」

 

「う、うーん、まあ、一応は信用することにしようと思う。選択肢も他にない訳だし」

 

「うん、最低限、裏切らない仲間であると認識してもらえればそれで良いよ。信用はこれから積み上げて行こう」

 

そういうことになった。

 




あのもっさり動作がなあ……。

ストーリーは面白そうだけど。

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