ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

858 / 1724
炊き立てご飯に国産餃子と実家手作りのチャーシュー!

ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!!!


22話 イマガワは良くない

医者のナジムと能力者のハクレイが仲間になった。

 

ナジムは静岡の『イマガワ』領から、ハクレイはイマガワ領の山奥にある隠れ里から来たそうだ。

 

「西に向かうのかな?」

 

ナジムが訊ねてきた。

 

「そうだね」

 

俺が答えた。

 

「イマガワ領はやめておいた方が良い」

 

「何で?」

 

ナジムの話をまとめると、こうだ。

 

イマガワ領では、市民を一級から五級まで分けて、身分が上のものは下のものに何をやっても良い、下のものは上のものに絶対服従という、苛烈な身分階級をしいているらしい。

 

寄親寄子制度を基にしたディストピアで、例えば最下層の五級市民は全く人権がなく、遊び半分で殺されることもあるらしい。

 

そんな中、ナジムは、三級市民として穏やかに暮らしていたのだが、二級市民である病院の院長に医療ミスの責任を押し付けられ、殺されそうなところを逃げてきたそうだ。

 

逃亡先で、実家から家出してきたハクレイと出会い、その誠実な人柄でハクレイに気に入られ、行動を共にするようになったと言う。

 

何にせよ、イマガワ領はディストピアであり、自由がない都市とのこと。

 

「確かに、それは困ったな。じゃあ、オダの領地はどうだ?」

 

「オダは……、確かに、私もオダの領地に行こうと一時期は考えていたよ。けれど、イマガワ領にとってはオダは敵でね。だから、オダについては情報統制されていて、よく分からなかったんだ。故に、イマガワとそこそこに仲が良く、商業もそこそこに発展しているというホウジョウの領地を目指していたんだ」

 

「ホウジョウ?あいつらは駄目だよ」

 

「何故なんだい?」

 

「俺が車両やエクステンダーを持っていることを知ると、それをただで寄越せと脅してきたんだ」

 

「なるほどね。それが本当なら、オダの方が良いかもしれない。タケダも良い評判は聞かないし、北は寒いしね」

 

そう言う訳なので、イマガワ領を避けて……、と言いたいところだが、タケダ領はイマガワ領よりももっと酷いらしいので、イマガワ領に留まらないように、真っ直ぐ移動することにした。

 

途中、富士山が見えたので、クイナに見せてやる。

 

「クイナ、見てごらん。あれが日本で一番大きい山、富士山だよ」

 

「すごい!」

 

すると、クイナは、富士山を近くで見たいと言い始めた。

 

「ははは、クイナ、いいか?富士山はな、とってもとってもとーっても大きいんだ。近づいたら、ただの大きな坂にしか見えないよ。遠くから見るのが一番綺麗なんだよ」

 

「そうなんだ……、残念……」

 

「それに、富士山はとっても高い山だから、登るのも大変なんだ。まあ、そのうち、低めの山に登りに行こうな」

 

「うん!」

 

筑波山とかどうかな?茨城だっけ?

 

 

 

そうして、今は陽が落ちる前、夕方だ。

 

基本的にこの時代は、大昔と同じく、陽が昇れば起きて陽が沈めば寝る。

 

何せ、電灯のような上等なものはないのだから。

 

故に、早めに晩飯を作る必要がある。

 

午後五時にはブッシュマスターを停車し、神東名高速道路のど真ん中に野営する。

 

まずは、パンチを『ドッグ』形態で数匹、周辺警戒に当たらせる。

 

そして俺は、アイテムボックスからキッチンを取り出して、と。

 

今日は、親子丼、大根の味噌汁、きゅうりの浅漬け、冷奴となりまーす。

 

「「「「いただきまーす!」」」」

 

はい。

 

「「「「……美味しい!」」」」

 

うん、良かったね。

 

そりゃまあ、和食は結構自信あるし。

 

「これはすごいな……、変異していない食べ物なんて、口にするのは何年ぶりだろうか」

 

「アレ?君ら、歳は?」

 

俺は二十八。

 

訊ねたところ。

 

イロハは二十一。

 

フミナは十九。

 

ミヨコは十七。

 

クイナが肉体年齢は十八。

 

ムサシが二十三。

 

オオシオが二十二。

 

ナジムが二十七。

 

ハクレイが十五。

 

全員俺より歳下じゃん。

 

怖いわー、俺ももうおっさんなのかねえ。

 

まあ、問題があれば、若返りの薬でも創造すりゃいいだけだし、適当にやらせてもらうよ。

 

 

 

夜、見張りがどうこうとか言って、ムサシとイロハ、オオシオとナジムが夜の番をしようとしていた。

 

断っても必要だと言い張るので、やらせておいた。

 

次の日。

 

関所を超えて移動する。

 

いかにディストピアのイマガワ領とは言え、行商人から無闇に略奪などをすれば、行商人が来なくなって干上がると分かっているらしい。

 

しかし、末端の兵士はそれが分かっていないようで、多大な袖の下を要求されたが、その度に、もういらなくなった北条銭で金を払っておいた。

 

とは言え、クズに袖の下を渡すのは業腹ではある。

 

オダを焚きつけてぶっ殺してもらおう。

 

そんなことを考えながら、俺達は、愛知県西側の『オダ』領に到着した……。

 




偏屈提督

舞台:2032年。深海棲艦が2021年に出現。

最初の提督である楼園晴人氏ほか二人が暴れ回る。

2032年には、大規模作戦を二回、近海の掃討作戦を数回行い、提督が何人か死んだりなんだりして人手が足りぬ!よって、刑務所からも提督を集めることに。

訓練生生活スタート。

主人公が未知の最強戦艦大和を召喚。

大和は主人公になじられてメンタルボロボロ。しかし、軍の教官から主人公の経歴書を貰い、それを見てガチ泣きする。

主人公の経歴:ガチ虐待、売春を強制され、最後は夜逃げのスケープゴートに捨てられる。その後、闇金から逃げながらホームレスしながら追い剥ぎして生活。そしてヤクザの鉄砲玉にされて、最後は蜥蜴の尻尾切りにあい、逮捕。

以降、主人公の艦娘は、主人公を決して憐れんではならず、見下してはならずという難しい舵取りを要求されるようになる。バランスゲームの始まりや。

艦娘は、戦闘経験、近代化改修、提督との絆でパワーアップ。そして、生まれた時から提督が大好き。

「お前らが好きなのは提督であって俺じゃない」

艦娘さん、心ポキーよ。

艦娘さん、こんな風になったのは環境が悪かったからだと断定。主人公を癒すという名目でどんな言うことも聞いてくれる犬になる。

主人公さん、才能バリバリ最強ナンバーワン。過去に類を見ない大和型の召喚だけでなく、海外艦までも召喚し、一度に六体以上の艦娘を指揮できることが判明。

強さの秘訣は、妖精との親和性と浮世離れした精神性。

妖精との親和性については、普通の提督では妖精を光の玉くらいにしか見えないんだが、主人公は妖精さんを例のあの猫を抱えた海兵服のデフォルメキャラだとはっきり見える。しかも、触れるし意思疎通もできちゃう。

浮世離れした精神は、人であることをやめた歪んだ精神が、艦娘に近い精神構造になっていて、艦娘との精神同調度がバツ牛ん。

海軍学校卒業時点で、二十人以上の艦娘を召喚し、同時に指揮できる。現在最強と言われている楼園晴人提督ですら、十人の艦娘に同時指揮可能数六人だと言うのにだ。

近代化改修スタート。この世界は旅人提督世界と違ってアルペジオ方式。主人公さん、資源使い放題なので図に乗る。

戦艦:電磁投射砲、対空散弾機関砲、180連分裂垂直ミサイルに圧縮粒子砲、斥力フィールドなど
空母:VTOLステルス戦闘機、なんかこう戦闘妖精的なのとかエスコンのボスキャラみたいなの
駆逐艦:レーザー兵器、多薬室砲(劣化ウラン弾)
雷巡:光子魚雷

卒業試験代わりに遠洋航海。一人大艦隊で力を見せつける。

その後は、まあほら……、お艦が主人公さんの食育で悩んだり、おフェミポリさん団体が暴れまわったりして、最終的に軍を裏切ってPMCになったりするんじゃないですかね。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。