さぁて、ジータはアウギュステ大瀑布に。
星晶獣リヴァイアサンを倒しに行った。
俺は、久々に魔法をぶっ放して気持ちよくなったのでご満悦。
「何をやっているんだ君は」
しかしアルルに怒られた。
「殺してないんだけれども……?」
「必要以上に苦痛を与えるのも良くないだろう」
成る程、深いな。
「次からは気をつけるよ。もしも暴走しそうだったら、アルルが止めてくれるかい?」
「……分かった、もしもの時は、私の身を捧げてでも止める。約束だ」
アルルが身を捧げてくれる?
アルルとは現在、友人以上恋人未満な関係だが……、今度、酒の勢いで誘ってみるか。
よーし、ジータがリヴァイアサン倒してきたらお祝いと称して飲もう。そしてアルルとの関係を一歩進めよう。
プルスウルトラ感。
一歩進めるんだからこれもヒーロー活動みたいなもん。善行。よし、言い訳完了。アルルは酒の勢いでコマす。
ぶっちゃけて言うと、マギサとメルゥとネモネは既に抱いた。サラはまだ。アルルもまだ。ボレミアは……、無理なんじゃねえかな。
サラとアルルは、物理的に抱けるのか?と言う問題があるが、そこは俺、大魔導師マリン。子供やハーヴィンとの性行為を容易にする魔法も開発済みだ。
処女喪失の痛みの軽減、肉体への負担の軽減など、様々な魔法がある。
他にも、避妊、精力向上、勃起不全の回復など、性行為に関する魔法を多数開発。
因みに、それらの魔法を発表した本はかなり売れた。年の差カップルや異種族カップルは大喜びだそうだ。
ここはお空の世界。則ちファンタジー。ロリータとロリ婚、ハーヴィンとエッチ、全部合法。
道徳的には、まあ、アウトだけど。
うるせーな、良いんだよどーでも!
因みに、男性陣はその辺を察している。
優しい目をして、「大切にするのだぞ」とそっと伝えてきた翼の王。なんなんだてめーは、何のポジションだよ、お父さんかてめーは。
雷迅卿ことアルベール・ビリビリおじさんは、「いや……、普通に、最低だな」と冷たい目。お前ひょっとして俺のこと嫌いだろ?
アギエルバは、「俺も若い頃は大分やんちゃしたな……。だが、アルドラたんに手出ししたら殺す」だとよ。こいつ、二言目には娘に手ェ出したら殺すだからな。
ジジイ共は、「きーっちっち!全くお主は色香に惑わされおって!」「まあ、家族は大切にな。大切なものは、気がついた頃には手のひらから零れ落ちているものじゃ」と。つまりヨダルラーハには普通に怒られて、アレーティアには家族を大切にしろと。
適当に聞き流しておいた。
野郎共の言葉なんていらない。
そんなことよりジータの活躍だ。
魔法の液晶モニターで見物。
音声オン。
『オイゲン、手を貸して!』
『おおよ!ディー・アルテ・カノーネ!!!』
『ギャアアアオ!!!』
ふむ、戦ってる戦ってる。
良い調子だ。
カタリナが敵の攻撃を引きつけて、魔法で氷の盾を出して攻撃を受ける。タンク役か。
惜しむべきはその精度かな。俺なら、超合金Zより硬い、永久に溶けない氷を出せる。展開速度もまだまだだ。
『ライトウォール!!』
そして防御力強化か。
んんー、まあ、剣術をあのレベルで使えるくらいに鍛えた上でこの補助魔法の腕ならまあ、納得できないこともない、か?
俺からすれば甘過ぎるが……。
補助魔法なら、せめて身体能力倍加、防御力なら十数倍化くらいはやらなきゃなあ。
まあ、カタリナはまだ若いし、今後の成長に期待ってところか。
『くっ、火属性は効きづらいか!』
ラカムは比較的遠くから援護射撃。
火属性故に効きは悪い。
『それなら魔法で!アイス!!』
イオが魔法で後衛。
うむ、魔導師として正しい姿だ。
一般的な魔導師なら、後衛としてメイン火力となるべし。
俺?俺は超ハイパーウルトラ大魔導師だから、一人でパーティと変わらない働きができるよ。
あー、あと、因みに、パーティと言ったが、別に人数制限はない。
ゲームでは四人、サブメンバー含めて六人が基本だったが。
現実はサブメンバーなんてものはなく、六人くらいでパーティを組む。指揮官であるリーダーが優秀であれば、もっと多くのメンバーをまとめる。
俺が今まで見た中で凄かったのは、二十人を超えるメンバーのパーティだ。
主にドラゴンなどの大物を狩っていた。
まあ、狭い洞窟などの中、騎空艇の中なんかでは、パーティメンバーの数が制限されることもある。
しかし、平均的に大体六人くらいだろう。
つまり、何が言いたいかって言うと、騎空士のパーティの戦力はリーダー次第ってことだ。
『カタリナ防御お願い!オイゲンは今回のメイン火力だから、力を溜めてまた奥義を!ラカムとイオはそのまま!』
『ジータ!そろそろ防御がもたないぞ!』
『OK、カタリナ退がって!』
指揮を執りつつ前に躍り出るジータ。
やっぱり、天才だわあの子は。
リーダーとしての天性の才能と、剣も魔法も習得する器用さ。
『ジータ!デカイのが来るぜ!!』
『カタリナっ!全力で防御!私は時間を稼ぐっ!はああ、ディレイ!!!』
『ギャオオオ?!!!』
今回のジータはアルカナソードの姿。
へぇ、やるじゃん。
剣技はまあ、及第点。魔法は一般的なレベルから見て、そこそこ。
魔法剣士として、一流、とまでは言えないが、一定のレベルには達していると思う。
特に魔法剣はしっかり教えただけあって、ものにしているな。
基礎は十分だから、あとは応用。この調子で経験を積めばOKだろう。
おっと、そうこうしているうちに、リヴァイアサンがブレスを放ってきた。
大丈夫か?
大丈夫だな。
『凌っ……、いだぁ!クイック!!一気に攻めるよ!!!』
『『『『おう!!!』』』』
全員が奥義を放つ。
そして、周囲の魔力反応の暴走による連立術式、チェインバースト(俺開発)が発動。
『『『『ディアストロフィズム!!!!』』』』
『グォアアア!!!』
リヴァイアサンは、倒れた。
おおー。
いい勝負だったぞ。
傷だらけになりながらも帰還したジータ達を出迎える俺。
「師匠っ!」
「お帰り、ジータ。見ていたよ、頑張ったね」
ティアマトの時も、コロッサスの時も見ていた。
「師匠、私、どうだった?」
「まだまだ、と言いたいところだけど、現時点では良い方かな。リヴァイアサンも余裕を持って倒せていたね」
「えへへー!」
「この結果に満足せず、剣と魔法を練習して、良い騎空士を目指すんだよ」
「うん!」
「さあ、リヴァイアサンは封印され、アウギュステからは帝国が撤退して、平和が訪れた。これは君の功績だよ、ジータ」
「そんなことないよ、リヴァイアサンを倒したのは私達だけど、帝国を倒したのは師匠でしょ?師匠が帝国の本隊を全部やっつけてくれたおかげで、私達もリヴァイアサンに専念できたんだから」
「ふふふ、褒め言葉は素直に受け取るものだよ。さあ、お腹が空いただろう、食事にしよう」
酒場を、場所だけ貸切にしておいた。
酒場は、戦争で物資が不足しているので、大したものは出せないと言ってきたので、食事は俺が作る。いや、創る。
テーブルいっぱいの食べ物を、酒を。
「む、お主がマリンの弟子か。星晶獣を倒すとは、中々の腕前。将来有望であるな」
着いてきた俺の騎空団。
顔合わせを済ませると、宴会に。
「創造魔法ってだけで神業なのに、更にこの味を魔法で創り出すだなんて……」
イオの驚愕を他所に、宴会は進んでいく。
さて、本題。
酒に酔わせてアルルをコマす。
「アルル、カクテルをあげよう」
「ああ、ありがとう。しかし、弟子は構わなくって良いのかい?」
「ああ、今回のターゲットは君……、げふんげふん、兎に角大丈夫だよ、安心して飲んでくれ」
………………
…………
……
「まりん〜、おさけがおいしいぞ〜」
よし……。
「おやおや、酔ってしまったのかな?寝室に行こうか」
「ふにゅ、うん……」
「アルル、着替えようね」
「おー……」
「手伝ってあげるよ」
「んー……」
「アルル……」
押し倒してキスをする。
「えへぇ、なんだよぉ〜」
「アルル、愛しているよ。抱かせてくれないか?」
「……もう、しょうがないな」
しゃあ!
………………
…………
……
「う、うん?」
「おはよう、アルル」
「マ、マリン?何で私の部屋に?!……シーツに血のシミ……、ま、まさか!!」
「昨日は可愛かったよ、アルル」
「うーーーわーーー!!!!」
アルル攻略、成功!
念のため擁護しておくと、別に強姦じみたアレではなく、アルルも普通にその気はありました。
しかし、恥ずかしがって本番までは至らなかったのが現状です。