ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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久しぶりに筋トレしたら全身の筋肉が破滅した。


31話 料理を売る

今度は、オダダンジョーに料理を所望されたので、料理を作ることにした。

 

百万円で、この城の家臣全員に料理を振る舞うことになった。

 

なるほど、なるほど。

 

ダンジョーが言うには、この城にいる家臣は全員で五十人くらいだそうだ。

 

つまり、一人二万円。

 

そんなに高級な料理を出すつもりはないが、この世界基準だと、本物の変異していない肉や野菜で料理を作れば、一人前で数十万円飛ぶ計算らしい。

 

なので、安物料理にしようと思った。

 

 

 

俺は、ご飯おかわり無料系の定食屋に置いてあるような、クソでかい炊飯器を複数、給食用の寸胴鍋、野菜の皮剥きと賽の目切りをする業務用機械、それと高火力なコンロを出した。

 

まず、米を炊く。米だけで五十キロ以上炊いてる。家臣の人達は身体がでかい。一人一キロくらいの米は食うだろう。

 

そして、野菜の皮を剥く。

 

ごうん、ごうんと音を立てて動く機械に、にんじんじゃがいも玉ねぎを放り込む。

 

ごろごろ、がたがた。

 

とても煩く駆動する機械。

 

これ大丈夫なの?こう言う仕様なの?

 

あ、いや、剥けてるみたいだ。よしよし。

 

そして、野菜を切断する機械に放り込む。

 

がたがた、また、がたがた言ってる。

 

これ大丈夫なの?

 

これも仕様なの?

 

大丈夫らしい。

 

そして、千切りのキャベツはプチトマトとハム、コーン缶のコーンを添えて、コールスローに。

 

にんじんじゃがいも玉ねぎは、豚肉と炒めて、大鍋で煮込む。

 

そこに、固形と粉の種類の違うカレールー、牛乳、チョコレート、ソースにケチャップ、果物のすりおろしなどを投入。

 

辛さ的には中辛と甘口の中間くらいと控えめ。

 

特製カレーとシーザーサラダだ。

 

これを大量に用意して、昼頃に並べる。

 

おかわり自由のカレーライスと大量のサラダ。

 

そして、デザートにザラメ入りベルギーワッフルをつける。

 

こんなもんでいいだろう。

 

 

 

さあ、食事の時間だ。

 

カンカンカン!ご飯よー!カンカンカン!

 

全員集まったので食事を始める。

 

「うまい!うまい!うまい!」「これはうまいな!」「野菜とは、こんな味なのか!」

 

俺もカレーをガツガツと食う。

 

うまい!

 

カレーはうまいなあ。

 

煮込み料理は一度に作る量が多いほどうまいのだから、こうして大量に煮込めばうまいに決まってるよなあ。

 

スパイスから作るオシャンティなシティカレーも作れると言えば作れるのだが、それはちょっと違うでしょ。

 

いや、好きだよ?好きだよ、シティカレー。

 

でもさ、ここは、ウェルカムトゥディスクレイジータイム!って感じの世界じゃん。

 

だから俺も気を遣ってさ、田舎のご家庭で食べられるような、普通の炊き出し風カレーにしたのよ。

 

因みに、シティカレーにするんなら、玉ねぎをみじん切りにして飴色になるまで炒めて、トマトピューレをベースにして煮込んでいくとそれっぽくなるぞ!バターとかコーヒーとか入れてもヨシ!

 

という訳で、田舎風炊き出しカレーに、サラダ。

 

サラダ……、これも喜ばれている。

 

ミュータント野菜に比べて、普通の野菜は滋味が違う。

 

確かに、普通の野菜にも苦味や青臭さは、野菜である以上確かに存在するものだが、ミュータント野菜と比べると、それらは無に等しい。

 

この時代の人からすると、普通の野菜は、デザートのように甘く感じるようだ。

 

普段どれだけまずいものを食っているのか?って話だな。

 

「「「「お代わり!」」」」

 

オダ家の人達は遠慮というものを知らんようだな。

 

まあ良いや、どんどん食べろ。

 

そしてデザートに、ザラメ砂糖入りのベルギーワッフルを振る舞った。

 

「な、何だと……?」「これが、本当の甘さというものか!」「う、美味過ぎる……!」

 

評判は上々、いや、上々を超えている。

 

オダ家家臣団の中には、美味さのあまりに涙を流す人もいた。

 

まあ、この時代の食事は本当にまずいからなあ。

 

基本的にいつもミュータントの肉ばかりで、たまにミュータント野菜を食べる感だそうだ。つまり、慢性的にビタミンが不足してる。

 

もちろん、ミュータントには、放射性物質などの有害な物質がたくさん含まれているので、身体に悪い。

 

味も最悪だ。

 

そんな時代の人達に、二十一世紀の美味しいものを叩きつけるのは、ある種の暴行かもしれない。

 

 

 

「実に天晴である!」

 

オダダンジョーに褒められた。

 

「美味かったぞ!」

 

アオイちゃんにも褒められた。

 

「感謝の極み」

 

適当に応答する俺。

 

では……。

 

「じゃあ、もう買うものがないようなら、我は西へ向かうが?」

 

◯◯なんだが?と言うのは、なろう主人公の流行らしい。言っとけ言っとけ。

 

「む……、それは……」

 

「いかんのか?」

 

「御用商人が国を出てどうする?そんなもの、番頭に任せて……」

 

「番頭なんてもんはいないんだよなあ」

 

「むむむ」

 

何がむむむだ。

 

「何をしに行くのだ?仕入れか?」

 

「いや、西の『サイカ衆』に会いに行く約束をしてあるんだよ」

 

「サイカ衆だと?あの、ワカヤマの鉄砲傭兵団か?」

 

「ああ、ホウジョウ領で出会って、ワカヤマに武器を売りに行く約束をしたんだよ」

 

「なるほど……。うむ、では……」

 

オダダンジョーは口を開く。

 

そこから出た言葉は、意外な言葉であった……。

 




次回の更新はクズ社長になります。

その次はまた新作書こうかなあ……。

新作が七本くらいあるのよねー。クズ社長でポストアポカリプス熱と現代ファンタジー熱を冷ませたのだが、今度はゾンビものとか異世界ファンタジーとかの欲が……。

いや、色々あるんですよ。

バイオハザードみたいな世界で悪の組織の幹部をやっているマッドサイエンティストが、組織の内ゲバで世界巻き込んで盛大にぶっ飛んだ時、自らの作り出した生物兵器(スライム)に取り込まれて一体化した。

組織は、傭兵部とテロ実行部が手を握り合い、主人公の前任者の生物兵器開発者が作ったゾンビウイルスをばら撒いて世界破滅!一方で、主人公は、ショゴスみてーなのに叩き込まれて死亡!

しかし、ショゴスみたーなのは、自己進化のために自分に足りない要素である「頭脳」を求めて、主人公と一体化!結果、主人公の記憶と知能を持つ残滓のような存在が生まれる。

そいつが、ゾンビ騒ぎで散り散りになった女性型生物兵器嫁を探して、横須賀を右往左往します。

その過程で、色々な生存者に出会ってなんだかんだ。

最終的には、生物兵器嫁に荷馬車を牽かせながら各地を転々として、物資の物々交換をする商人的なことをやりながら、襲いかかってくる組織のメンバー達をなぎ倒して、なんかこう……、流れで組織を壊滅させたりするんじゃないですかね?

テーマとしては生物兵器は機械兵器より強くてカワイイんだ!ってこと。バイオハザードのトンデモクリーチャーよりやべー激強クリーチャー娘が、最新の機械兵器をバッコンバッコンぶっ壊しながらスローライフする話になったりするんじゃないのかな。

それとアレだ、非チートもの。

いや厳密にはチートはあるんだけど、戦闘能力は凡人かちょい強いくらいの主人公のファンタジーもの。

言語学部博士号持ち語学教室おじさんが事故死からの転生。

世界観は中世ナーロッパ、五歳の時に洗礼を受けてスキルを一つだけ授かる感じ。

主人公のスキルは『回答者』と言い、あらゆる疑問に対して短い答えを返すというもの。

主人公の母は大魔導師、父は大剣豪の大貴族。上に優秀な兄弟がいて、主人公は剣も魔法も人並みしかできないし、スキルも回答者という聞いたことがない意味不明なスキル。それでも両親は優しく接してくれます。

それはさておき、現代人としてこんな生活耐えられないゾ、ってことで、回答者で知識チートして色々発明。

そして、ついでに、武力に自信がないので、強そうな女奴隷を買うことにする。ここから回答者使っての鑑定チートなろうテンプレ。

なお、女奴隷は全員ヤンデレとする。

とか、色々あるのよ。

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