ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

869 / 1724
トマトシチューウマー。


33話 貞操ゆるゆる世界に乾杯

俺がアオイにセクハラしていると、家臣達はそれを、若干羨ましそうな目で見ていた。

 

「おや、どうしたのかな?」

 

「グレン殿、私はいつでも、グレン殿を受け入れるぞ……?」

 

とイロハ。

 

「おっ、良いねえ」

 

そりゃあ良いな。

 

ポリコレなんざ糞食らえだ。

 

上司である俺が部下に手を出しちゃいかんなどという法はない。

 

パワハラ上等。

 

「男だからな、劣情を催すことはおかしくないだろう……」

 

そうなのよ、劣情は仕方ないのよー。

 

「私で良ければ、グレン殿の欲を発散する手伝いをするが……?」

 

おほー。

 

二十代で、そしてこの見た目で処女の女とか現代日本にはいないレアキャラですわな。

 

この世界では、※但しイケメンに限る、とかそんな文化は廃れて久しい。

 

実際に、俺はイケメンなのだが、イケメンアピールしてもみんなあんまり靡かないのね?

 

おかしいなーと思ってなんでか聞いてみたが、こう返されたんだよ。

 

『但しイケメンに限る?……顔が良くても腹は膨れんのだぞ?』

 

『あのなぁ、この時代のイケメンっちゅうのは、安定した仕事に就いて、嫁と子供を食わせて、そんで夜にはちゃんと無事に帰ってくる男のことをイケメンっちゅうんやで!』

 

『ん……、女は、不細工だと避けられるかもしれないけど、男のカッコ良さは甲斐性。グレンはバッチリ』

 

まあ、つまりそういうことらしい。

 

イケメンであるに越したことはないが、大前提として、家族を養えることこそが男の価値ってことだそうだ。

 

これを、豊かな男がモテるなんておかしい!と言うか、この世界の荒廃っぷりを見てそれもやむなしと思うかは人それぞれだろう。

 

だが、有史以来、経済力は男の価値として一番見られるものというのは変わっていない。

 

なんだかんだ言って、二十一世紀の日本でも、稼げない男はモテなかったのは確かなことだ。

 

愛があればと嘯くのも結構だが、家族を養えない男に価値はないのもまた確かなことである。薄汚い話かもしれないが、完全に自給自足の生活をして社会から切り離されて生きる訳でもない限り……、社会というものの中で生きる限りは、甲斐性が一番大切というか、大前提になる。

 

「う……、ウチもええで?」

 

「私も……」

 

フミナとミヨコもか。

 

「あんちゃんは凄いんや。そりゃ、PSY能力も極上やけど、働く為の技能を山ほど持っとる。理髪に整体、按摩に料理、運転もできるし、機械弄りもできる。計算もできて、字も読めて、簿記もできて……。あんちゃんなら、例えPSY能力がなくっても食いっぱぐれんわ」

 

「ん、私もそう思う。加えて、子供にも優しいから、産んでもちゃんと養ってくれそう」

 

甲斐性、つまりは働く能力を評価してのことらしい。

 

「うーん、私はまあ、責任とってくれるなら良いよ」

 

「私も同じく、ですぅ」

 

ムサシとオオシオも行けそう。

 

ムサシとオオシオは、そんなに考えてないというか、いざとなれば種だけもらって子供は自分で育てるくらいの気概があるな。

 

強い女だ。

 

「私は嫌だからね!……まあ、どうしてもって言うなら考えてあげないこともないけど?」

 

ハクレイは調子乗ってんな。そのうちお仕置きしてやらねば。

 

「わ、私?いやいや、私のような年増を抱いてどうするんだい?」

 

ナジムも押せばいける。

 

「いや、それはまあ、私の元婚約者のような下衆と比べれば……、いや、比べられないほどに良い人だよ、グレンは。でも、何も私のような年増を貰わなくったっていいだろう?」

 

二十代後半で年増カウントはおかしいんだよなあ。

 

「ぼ、僕は、その、優しくしてくれるなら……」

 

コヨミも押せばいけるな。

 

「私はもう既に抱かれているから……。いつだって構わないわよ?ふふふ……」

 

シオリは既に抱いた。

 

シオリは、膜はなかったけど、本人が言うには処女だったらしい。

 

なんでも、男娼を買っても、シオリの激烈な強者のオーラに萎縮して、男娼のアレが勃たないらしいんだよ。

 

それなのに、シオリは性欲が強いから困ってたそうだ。

 

「はい!私、グレンの赤ちゃん産みたい!」

 

クイナは授業と称してエロいことを色々と吹き込んでおいたので、これだ。

 

まあ、こんな時代じゃ、貞操も緩いんだろうな。

 

いつ死ぬか分からないし、いい男はすぐに捕まえよう!って感じなのかも。

 

精々、見捨てられないようにしなきゃな。

 

 

 

さーて、ワカヤマ。

 

ワカヤマに移動するのだが、ここで問題発生。

 

車が足りないのだ。

 

俺、家臣十人、ロリハーレム四人、姫一人。

 

合計十六人となると、ちょっとばかし移動が大変だ。

 

今までは、クーガーで移動していたんだが、クーガーの定員を超えてしまった今、もう一台車を出すしかない。

 

いや、クーガーは乗り心地が悪いし、エノクを三、四台出して、それに別々に乗って移動する感じにしよう。

 

その為に、運転の練習をすることになった。

 

運転手は、ミヨコとナジムとコヨミとする。

 

何故か?

 

戦闘タイプのイロハとムサシとオオシオとシオリ。この四人は、銃座で射撃をやって欲しいのだ。

 

なので、戦闘タイプの家臣以外に運転を教える必要があったんですね。

 

俺は抜け目ないんで、メガトンコインはちゃんと売るし、仲間の配置もちゃんと考えてるんだ。

 

……っつっても、運転の練習なんて、ちょっとやればすぐに覚えられるからな。

 

学科抜きの実技のみなら、十日もあれば充分だろ?

 

で、みんな運転を覚えたんだけど……。

 

どうせなら、もっと乗り心地が良い車の方がみんな嬉しいよなあ。

 

と言うことで、端末を使ってネットサーフィン。

 

出てきたのは……、おお!装甲型高級キャンピングカーだ!

 

バスくらい大きくて、五、六人乗りの、ベッドやらユニットバスやらキッチンやらがゴテゴテとついたクソでかいキャンピングカー!

 

外装はライフル弾をも弾く装甲があり、窓は強化ガラス。

 

俺はこれを、各所に自動攻撃型タレットを取り付けた状態で創造した。

 

よし、じゃあ早速、西へ移動だ!

 

 

 

俺の武装装甲キャンピングカーには、シオリとアオイとクイナが乗っている。

 

道は、三重県を通って、滋賀、京都、大阪を突っ切り、和歌山県に入ってから南部に行く感じ。ここは愛知県だ。

 

「のう、グレンよ」

 

お?

 

助手席のアオイが話しかけてきたぞ?

 

「先ほどから代わり映えのしない景色ばかりでつまらんぞ!何か面白い話をせい!」

 

オッ!

 

偉い人特有の無茶振り〜!

 

「じゃあ、俺の昔の女の話とかどう?」

 

「まっっったく興味ないな!」

 

「辛辣ゥ〜!んじゃ、歴史の話でもしましょうか」

 

そんな感じで、アオイ姫と駄弁りながら移動をする。

 

 

 

はい!昼!

 

飯の時間だあ。

 

今回はピザを焼きます。

 

窯を創造して、生地を練って広げて。

 

マルゲリータのピザ。トマトとモッツァレラチーズとバジルのみのシンプルなもの。

 

ナポリ風な。ナポリ風だと、生地が分厚くて美味いんだ。

 

そして、スープはコンソメスープ。

 

手はガンガン抜くぞ?十五人の腹がペコちゃんな若い女の子達を腹いっぱいにするには、長時間かけた繊細な料理とかは難しいからな。

 

ピザは、窯で焼けばすぐに焼けるぞ。

 

コンソメスープは、最初から切れている状態の野菜ミックスを、顆粒コンソメで味付けしただけの手抜きスープだ。

 

それと、適当にサラダ。

 

サラダも、最初から切れてるサラダパックね。ドレッシングはシーザードレッシングで。

 

ついでに、フライドチキンもつけちゃう!冷凍のだけど……。

 

本場イタリアでは、ナイフとフォークで食べるんだが、残念ながらここはジャップの巣窟たる日本だ。

 

なので、宅配ピザのごとくカットして食わせる。

 

「「「「うまい!」」」」

 

ヨシ!

 

まあ、うん。

 

大分手抜きしたが、味は美味いよ。

 

だって、失敗する要素がないからね。

 

シンプルな料理だから。

 

ほんっとに、顆粒コンソメは神アイテムだな。

 

コンソメを鍋で野菜煮て作るの、マジで大変だからな????

 

確かに、本物のコンソメと比べると、若干劣るかもしれないが、それでも本当に若干だ。

 

何時間もの手間を削減して、その代償は味がちょっと落ちたかも?くらいのもん。

 

科学技術こそパワー!

 

食い終わったら移動じゃ。

 

 

 

また、車の中でアオイ姫と駄弁る。

 

アオイ姫は、歴史に興味があるらしく、色々なことを聞いてくる。

 

俺は、歴史ものが好きなんで、まあ人よりは詳しい。なので、質問に答える。

 

特に聞かれるのは戦国時代だな。まあ、やっぱり?って感じ。

 

「ふむ……、何故、秀吉は朝鮮に攻め入ったのだ?慣れない船旅で疲弊し、日本より広い大陸に進出するなど、無謀ではないか?」

 

「あー、そりゃまあ、色々と説があるんだが……。まず、日本を統一したから、諸国の大名に渡せる土地がなくなったってことと、キリスト教国家の脅威を知って、それに対抗する為とかもあるらしい」

 

「キリスト教……。確か、異国の宗教だったな」

 

「当時のキリスト教国家と言えばイスパニア……、スペインだね。あの時代のスペインはもう本当にめちゃくちゃ強くてねえ。しかも、キリスト教徒にあらずんば人にあらず!みたいなノリだったから、日本……ってかアジアに入り込まれたら、征服される恐れがあった」

 

「なるほど、強い外国に対抗するためか。確かに施政者として、大陸の僕になり、外敵の危険性を訴える……、などと言うことはできぬからな。となれば、不利であろうとも、大陸を制し、大陸の力を使ってスペインに対抗すると訴える他あるまいて」

 

うーん、アオイ姫、本当に賢いな。

 

やっぱり、俺も美容師。

 

つまりは客商売。

 

会話をすると、その人が賢いかどうかくらいは分かるもんだ。

 

アオイ姫は、話せば話すほど、機知に満ちた女性であることが窺えるんだよな。知識が足りないのはしょうがないけど、それを考慮しても素晴らしい知性を持っている。

 

それに、こう……、風格ってのかな。

 

上に立つ人間らしい威風がある。

 

更に言えば、俺のような得体の知れない人間からすらも何かを学び取ろうとするその姿勢。それが一番凄い。

 

確かに、この時代は貧しいのだろうけど、それでも一国の主の娘だぞ?

 

しかも、王位継承権暫定一位。

 

そんな地位にあるのに、全くもって油断慢心がないってところ。

 

チートキャラですねこれは……。

 




……てぇ〜ッ。

書きてえ〜ッ……!

今書いているTRPGもの、世界の解像度を上げるために、ファンタジー地図作成サイトで世界地図を作りました。

基本的に、エンシェント・ドラゴン並の肉体スペックを持つ主人公が、その世界には存在しない追加ルールで殴って殺すみたいな話。

で、主人公は無敵だから、全編に渡って舐めプして、オレツエーよりも俺カッケーをしまくる。

例えば、薄汚れたガキが「お母さんを助けて!」と銅貨数枚を握りしめて頼み込んで来た時に、ノリノリで助けたりとか。強くなりたい!とがむしゃらなガキに稽古をつけたりとか。姫様のキスを報酬に、ドラゴンを退治したりとか。

つまりは、『冒険者』をロールプレイする最強無敵の半神英雄の話。

出してえんだよ俺はよぉ〜。

北方の高地から来た高地戦士(ハイランダー)の槍使いとか、光輝神の神殿直属の対アンデッド戦に特化した葬送騎士団の一員である聖騎士(パラディン)とか、かつて魔神を討伐した伝説の勇者パーティの一員たる老いた賢者(セージ)とか!!!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。