ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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思うように文が書けねぇ。


19話 あーあー、暴れちゃって……

再び異世界へGO。

 

おっと、装備を整えておこうか。

 

腰に、革製のポーチやら袋やらをぶら下げる。

 

既に股間に袋がぶら下がってるのに、更に袋をぶら下げるとは……。男って大変だな!

 

にしても、懐かしいなあ。

 

PMCおじさん達とTRPGやったのを思い出す。

 

あのおっさん達、腐っても元特殊部隊だから、頭の体操と交渉術の訓練を兼ねてTRPGやってんだけどさ。

 

その時に、鉱山のダンジョンの時にカナリアを持っていくだとか、火責めの知識だとか、どこで使えるか分からん謎知識をいっぱい教えてくれたんだよね。

 

挙げ句の果てには、「何?!200ポンドの荷物を持って走れる訳がない?!できらぁ!」とか言いつつ、200ポンドの荷物を持って10km走り抜いて、自分のキャラクターがそれくらい走ってもおかしくないことを証明するなど、もはや意味不明なことすらしていた。

 

その他にも、親父と一緒に中南米でサバイバルしたりなんだりした経験が俺にはある。

 

そのお陰で、俺は、サバイバル旅で必要なものやら何やらの知識を無駄に持っているのだ。

 

余談だが、うちの親父はモノホンの野人だ。あの人は単独でアマゾン川を踏破したりする。南極北極砂漠海中でもない限り、着の身着のまま地球上の何処に放り出しても帰ってくるであろう変態だ。

 

俺は流石に、装備が揃ってないとそんなことはできない。地味に火起こしやら獣の解体やらはできるが。

 

さて、ポーチにサバイバルグッズを詰め込んで……。

 

あ、このポーチ、ランクアップポーションをぶっかけてあるから、マジックポーチとなっておりまーす。

 

マジックポーチってのは、アイテムボックスのスキルと似た機能があるマジックアイテムだ。

 

要はzipファイル。

 

物質を圧縮して軽量化できる。

 

一方で、アイテムボックスのスキルは、『最大MPに比例する大きさの時間の止まった異空間とアクセスできる』というもの。

 

アイテムポーチやアイテムバッグは、圧縮するという性質から、重さと大きさは減らせるが、時間は止められないし、圧縮率にも限界がある。

 

また、アイテムボックスのスキルは、本人以外はアクセスできないのだが、収納系マジックアイテムは、誰でも開けば使えてしまう。

 

と、まあ、収納系マジックアイテムは、アイテムボックススキルの下位互換である。

 

とは言え、それでも、常人からすれば便利なものであることには変わりなく、圧縮率にもよるが、最低でも三百万フリンから取引されるそうだ。

 

あー、つまり、アイテムボックスはレアなスキルだそうからな、隠さないとならないってことだ。

 

「因みにアイテムボックスってどれくらいレアなんだ?」

 

「どれくらい……、と言われると困るが、まあ、二万人に一人くらい、などと言われている」

 

とセシル。

 

なるほど、確率的にはアルビノくらいのもんか。

 

まあ、そんな調子でマジックポーチやらマジックバッグやらにサバイバルグッズ及び保存食なんかを詰めておく。

 

「さあ、再び異世界だ!伊勢海老食べて伊勢神宮に……、ってそれは伊勢界転移でんがなーーーっ!!!」

 

「ど、どうした急に?」

 

「何でもない。行くぞ」

 

ウルカストルへ戻った。

 

 

 

ウルカストルは、表向きには特に変わりはなかった。

 

前来た時と同じく、ぎゅうぎゅうに狭い路地に人が詰まった城郭都市のまんまだ。

 

しかし、人々の顔色は違った。

 

俺達が来ると、顔色を変えて噂する。

 

「お、おい、あいつって……!」

 

「鰐の顎団に的にかけられたっていう……!」

 

「しっ!目を合わせるな!」

 

なるほど。

 

噂話を聞いた限りでは、鰐の顎団に指名手配されているみたいだな。

 

まあ、指名手配っつっても、それは非公式のもの。

 

兵士に追われている訳じゃあない。

 

何も怖くないな。

 

とは言え……、指名手配は解除してもらわないと、おちおち買い物もできない。今の状態では、何処の店に入っても迷惑になるだろうな。

 

俺としては、カタギの人にまで迷惑をかけたくはない。いや、俺もカタギだが。

 

「よし!俺はとりあえず、鰐の顎団に指名手配を解いてもらってくるわ」

 

「どうやってだ?」

 

「力で」

 

「そうか。私は冒険者として活動してくる」

 

「んじゃ、また夜に。前泊まった宿屋で待ち合わせな」

 

「うむ」

 

 

 

さて、当然ながら俺は、鰐の顎団の本拠地なんてものは知らない。

 

だが、知らないなら調べればいいのだ。

 

どうやって調べるか?

 

「まずは裏路地に入ります」

 

すると……。

 

「テ、テメェは!」

 

「捕まえろ!アイツだ!」

 

「殺せ!」

 

チンピラが湧きます。

 

これをこうします。

 

 

 

「「「ぐ、あ……」」」

 

半殺しね、半殺し。

 

この時、喋れる程度に痛めつけるのがポイントです。

 

で。

 

「お前に指示した奴のところに連れて行け」

 

と、脅します。

 

人脈は繋がってるので、いずれボスの元にたどり着くって寸法よ。

 

これぞ、裏社会連結システム!

 

 

 

今日一日いっぱい、チンピラ狩りをした。

 

後半とかめんどくせーからその辺に置いてあった台車で裏路地の連中を適当に撥ねてたわ。

 

人をいっぱい轢いちゃった。

 

そして、最終的に行き着いたのは、街の城壁の外側にあるスラム街の奥地。そこの、スラムにしてはしっかりした煉瓦の建物だ。

 

「すいませーん、鰐の顎団のアジトってここであってますかー?」

 

俺がドアをノック……、しようとした瞬間。

 

「おおおらあああ!!!!」

 

ドアが勢いよく開いて、槍を持った男が正面から突撃してきた。

 

が、今のステータスの俺からすれば、あくびが出るほどスローだ。

 

「ははは、ほら」

 

槍の穂先の根本をぱっと掴む。

 

そして槍を折る。

 

「ああ?」

 

「ほら、返すぞ」

 

穂先を、槍マンの太ももにぶっ刺して差し上げた。

 

「ぎ、ぎぃやあああ!!!脚いっ!俺の脚ぃいい!!!!」

 

「メソメソすんな、男だろ!病院に行け!」

 

刺したのは俺だが、慰めの言葉をかけて激励してやった。

 

「お邪魔しまーす!」

 

はいっ、突入!

 

「「「「うおおおおおおっ!!!」」」」

 

中では、ナイフやら何やらで武装した男達でいっぱいだった。

 

「ひゃー、俺ってばモテモテェ!だが、男にモテても嬉しかねぇや」

 

そう言って、全員の腕をへし折る。

 

「「「「ぐわあああ!!!!」」」」

 

「ほらほら、手加減してキレーに折ってやったんだ。とっとと病院に引っ込め」

 

そして、ボスのいる部屋に乗り込み……。

 

「来たか……」

 

なんか大物っぽい風格を出している中年オヤジと、そのボディーガードらしいデカブツが待ち構えていた。

 

「ふはははは……、よくここまで来たな。褒めてやろう。だが、それもここで終わりだ」

 

中年が言った。

 

「こいつを見ろ!こいつは、元白金級の冒険者だった男だ!」

 

「へー。でもその男、両手両脚がへし折れてるのに戦えるのか?」

 

「………………は?」

 

中年はデカブツの方を見る。

 

「ぐ、ぐわあああ!!!!」

 

デカブツは全身ボコボコにされて倒れていた。

 

え?そんなん、中年が見えないスピードでデカブツに近付いて、瞬きする間に半殺しにしたに決まってるでしょ?

 

さあさあ、俺は鏡のように磨かれたデスクに片足を乗せて……。

 

「示談にしよう」

 

と、そう言ったのであった。

 




書き溜めがもうねぇ……。

次の次くらいから新作載せます。

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