さて、フォールオブドラゴン編。
強制解決していきたいと思います。
まず、このフォールオブドラゴンというサブストーリーの解説から。
闇にかーくれて生きるー、俺たちゃよーかーいにんげんなのさ!みたいなノリで、とある島に隠れ住む吸血鬼という種族がおりまして。
彼らは、迫害を恐れて、霧の深い島の中で隠れ住んでるんですよ。
そんな彼らの中で、ヴァンピィって言う少女が、諸事情があって街に出てきてジータちゃんと出会うんだよね。
そして、まあ、いつものように星晶獣が出てきて……、みたいなそんなん。
基本的に、このグラブルでのイベントストーリーでは、ほぼ確実に星晶獣がなんかやらかしてる。
もしくは、星晶獣の力を利用しようとする人間が、「俺はついにこいつと一体となった。もう、誰も俺を止めることはできない」ってなるかの二択だな。
さて、まずは、ヴァンピィちゃんを探そうか。
ヴァンピィちゃんは、メドヴェキアに住む吸血鬼の女の子で、ベスという名前のドラゴンの子を飼っている。
まあこのベスとか言うデブドラゴンが、後々ストーリーの大事なところにかかってくるんだけど、それは置いておこう。
問題なのは、ヴァンピィちゃんのCVがくぎゅーだってことだ。
俺の目的はただ一つ……、ヴァンパイアの運命も星晶獣も何もかも知らん。
ただ……、『ヴァンピィちゃんといっぱいお喋りがしたい!』これだけだ。
そして、あわよくば、『ヴァンピィちゃんとエッチなことがしたい!!!』ってこと。
いやだってさ、CVくぎゅうだよ?
CVくぎゅうのロリキャラだよ?
一般的なオタクなら、一発やりてえなあ!って思うだろ?
さて、まずはヴァンピィちゃんを探そうか。
いや……、待てよ?
まず、ヴァンピィちゃんが霧の深い吸血鬼の島であるメドヴェキアから出てきたのは、ベスというドラゴンの、食事である野菜や果物を調達するためだ。
時期によっては、まだヴァンピィちゃんがメドヴェキアから出ていないか、もしくは……。
……「おい、聞いたか?」
……「ああ、例のヴァンパイア、これから公開処刑されるそうだな」
もしくは、既に手遅れか、ってことだ。
ヴァンパイアってのは、このお空の世界では、モンスターと同様の化け物扱い。
人間界にノコノコ出てきちゃったヴァンピィちゃんは、あっさり人間の軍隊に捕まった……、ってことらしい。
「い、いやっ!やめてよっ!私、何にも悪いことしてないのに!」
「黙れ、ヴァンパイア!」
ヴァンピィちゃんだ。間違いない。
俺の耳はCVくぎゅうを聞き逃さない。
「助けて!誰か助けてよ!ヴァンピィちゃんがいないと、ベスちゃんが……!」
うーん……。
アルルメイヤがなんて言うかだな……。
いや、まあ、やっちゃおうか。
俺の外付け良心回路であるアルルなら、助けろと言うはずだ。
一応、顔を隠して、と。
「『ガンド』」
「ぎゃあ!」
指差し呪いの術で処刑人が吹っ飛ぶ。俺くらいになってくると、ごく簡単な指差し呪いくらいの術でも人を殺すことは容易い。
まあ、威力は控えて吹っ飛ぶくらいにしているんだが。
その隙に俺はふわりと浮遊し、縛られているヴァンピィちゃんをお姫様抱っこして逃げた。うひょー!やわらけえ!
「な、なんだ?!」
「ヴァンパイアの仲間か?!」
「クソ!捕まえろ!」
まんまと逃げ果せて、森の中でヴァンピィちゃんを解放した。
「あ……、助けて、くれたの?」
「そうだよ、美しいお嬢さん。私はマリン、大魔導師だ」
「あ、ありがと!お礼にけんぞくぅにしてあげる!」
おっ、良いね!
本場の『けんぞくぅ』だ!
しかし……。
「それは無理だよ。君よりも、私の方が遥かに強いからね」
「そうなの?」
「試してみるかい?」
「うん!かぷっ!ちゅー……、どう?」
うん、一度、魔力に干渉されたが、俺のクソ膨大な魔力の渦に干渉波が巻き込まれて消え去った。
「ほら、眷属にはならないだろう?」
「むーっ!けんぞくぅになってよ!」
「うん、そうだね、眷属にはなれないけれど、君に力を貸すことはできるよ。噂によると、果物屋の前で捕まったそうだね?と言うことは、果物が欲しいのかな?ほら……」
俺が、創造の魔法で果物を創り出す。
「わあっ!フルーツだぁ!」
「君が欲しいものは何でも創ってあげるよ」
「ほんと?!じゃあじゃあ、たーくさんのお野菜とフルーツを創って!ベスちゃんにお腹いっぱい食べさせてあげるのー!」
「ベスちゃん?」
聞いておく。
「うん!ヴァンピィちゃんのおともだち!」
「そうか、お友達か!君は、とても友達想いな優しい子なんだね!」
ま、話半分でいいだろ。
正体はエリザベスって言うドラゴンだって知ってるし。
とりあえず褒めとこ。
「ふっふーん!ヴァンピィちゃんはとっても優しいのです!」
かわE……。
「それで……、ヴァンピィちゃんは、どこから来たのかな?」
「メドヴェキアだよ!」
「そっか、じゃあ、メドヴェキアに帰らなきゃならないんじゃないかな?」
「うん!あ、でも……、人間の騎空艇にこっそり乗ってきたから、人間の街に、戻ら、なきゃ……」
そう言うと、ガクガクと震え始めるヴァンピィ。
人間にいじめられて怖い思いしたんだもんねえ、トラウマだよねえ。
そこにつけ込むのがモテる男の流儀ですね!
俺は、ヴァンピィちゃんをぎゅっと抱きしめる。
「怖かったね……、もう大丈夫だよ」
「ヴァンピィちゃんね、怖かったの……。にんげんはね、嫌だって、何もやってないって言っても、ぶつの……。誰も、ひっく、お話、ひっく、聞いてくれなくてぇ……、うええええん!」
あーあー、一張羅が汚れるんだが……。
まあ、CVくぎゅうの涙ならプレミアだな。
と、そんな感じで軽くあやしてやる。
そして、一息ついたところで……。
「ヴァンピィちゃん、良ければ、私の騎空艇で送ってあげようか?」
「い、良いのっ?!」
「ああ、君のためならどんなことでもしてあげるよ」
「……お兄さんは、ヴァンピィちゃんをいじめない?」
「いじめないよ、お兄さんは優しいんだ」
「ありがとっ、ほんとにありがとうっ!ヴァンピィちゃんはこのご恩を忘れないよ!」
ヨシ!
では次回から新作ですかねえ。
その隙に帰還勇者の書き溜めを作っておきます。
何にも考えないでスイスイ書いた新作もおもしれぇんですが、頭捻って続きを絞り出した旧作もおもしれぇんですね。書くのも、読み返すのも。
でもやっぱり、労力的には、何にも考えずにスイスイ書ける新作の方が楽ではある。
思い付き集の中でどれか一作でも完結できたら、それをなろうに転載してみたいと思ってます。
現状、完結まで捻り出せそうなのが帰還勇者とクズ社長ですかねえ。いや、ぶっちゃけ、思い付き集はプロットとかまるでないんですよね。完全に思いつきだけで書いてる。