ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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はい。


34話 あー、あそこの国の文化だと髪を解くってエロいことなんだよねー

やってきたのはオムライスで有名な店。

 

オムライス発祥の店なんだとか。

 

カウンター席しか空いてなかったので、カウンター席に四人並んで座って、色々と注文する。

 

その際に、調理場のおじさんが器用にオムライスを作っているところが見える。

 

『賢者様!賢者様!凄いです!あれ、何ですか?!』

 

興奮するリリーベル様。普段、調理場とか見ないんだろうか?見ないんだろうな。普通はそうだろう、姫様だし。

 

「はいお待ち!」

 

じゃあ、食うか。

 

「あー、やっぱウメェなー」

 

いややっぱりね、本場の味ってえのかな?

 

オムライスが美味い店ってのは星の数ほどあるんだけど、ベーシックな、基本に忠実なこの味は、この店のものなんだろうな。

 

半熟のとろけるような卵に、チキンライス。

 

うーん、美味いわ。

 

「ふむ……、卵とライスか……。なるほど、こう言った形の料理もあるのか」

 

セシルは、思索し始めた。しかし、手と口は止まらない。

 

『ふわあ……!何ですかこれは?!ふわふわで、ほんのり甘い黄色いものに、粒が立った赤いライス……。見たことがない食べ物なのに、とっても、とっても美味しいです!』

 

『こんなにも美味しいものが、この世界にはあるのですね……』

 

 

 

はいじゃあデザート食っていきます。

 

あ、ここアイス売ってるわ。

 

アイス食おう。

 

歳食うとカップアイスを一日で全部食えなくなるなんて話を聞いたが、そんな日が本当に来るのか疑問だなあ……。

 

『これは……?』

 

『食べられる雪みたいなもんだね』

 

クッソ適当な説明をしておく。

 

『ん……!ほわぁ……、すっごく甘くて、冷たくて……、舌の上で溶けて消えてしまいました……!』

 

良かったね。

 

じゃあ、後は……、おっ。

 

「飴細工か」

 

買って行こうか。

 

「ん……?何だこれは?」

 

「飴細工だよ。飴で食べられる模型を作るんだ」

 

「ほう……!素晴らしいな、食品を使っての芸術という訳か。南方諸国に見られるものに近いかもしれない」

 

ふーん。

 

『まあ!可愛らしい模型ですね!賢者様、これは……、何でできているのですか?』

 

『飴、砂糖の塊だ』

 

『……お砂糖ですか?では、これは、食べ物なのですか?!』

 

「おじちゃん、四本くれ」

 

「あいよ!」

 

飴細工の職人であるじいさんが、飴の塊をハサミでカットして、バラの花を作った。

 

『ほら、食べてみな』

 

『あむ……、本当にお砂糖ですー!甘くて美味しいですー!』

 

良かったね。

 

「で?後はどうする?風呂でも入るか?」

 

「いや……、水族館とやらに行きたい」

 

なるほど。

 

セシルの言葉を聞いた俺は、近くにある大きな水族館へ行く。

 

『ここは……?』

 

『水族館だ』

 

『すい、ぞく、かん?』

 

『水の中に棲む生き物の展示場だ』

 

『えっと……?』

 

『良いから、とりあえず入れ』

 

 

 

『わー!わーわーわー!すっごい!すごいですーっ!!!ドミニク、ご覧になって!お魚が!お魚が!』

 

『これは……、なんとも……!』

 

はしゃぐリリーベル様の腰を掴んで動きを止める。

 

『興奮しないの、危ないからね』

 

『あっ、ごめんなさい!』

 

我に返って謝ってくるリリーベル様。

 

ウロチョロされるとめんどくさいんで、このまま腰を掴んでおく。

 

『………………』

 

フリーズしているドミニクも、腰を掴んで連れ歩く。

 

『あ、イルカショーやるってよ。見て行こうか』

 

『見世物ですか?』

 

『ああ、イルカっていう魚は賢くて、芸を覚えるんだ』

 

『まあ!是非見てみたいですわ!』

 

そしてイルカショー。

 

イルカがなんか色々やる。

 

久々にダイビングに行きてえなー、なんて考えながらも、イルカの芸を楽しんだ。

 

『きゃー!きゃー!すごいわ!すごいわ!』

 

リリーベル様は相当に興奮なさっている。

 

帰りには、土産屋で、イルカの縫いぐるみや置物を買ってやった。

 

 

 

その後は、混浴温泉がある宿をとる。

 

その宿は、人里離れたところにある隠れた名店(物理)って感じの宿で、人は殆どいない。

 

宿自体もそう大きくなく、俺達以外には、おばちゃんの旅行サークルみたいなのが二組宿泊しているだけだった。

 

セシルは、許嫁がどうこうとか言って、一人で男風呂に入ったようだが、温泉のマナーを知らないリリーベル様とドミニクは、俺が風呂に入れなきゃならん。

 

今まで、流石に女の子にそんなことを直接言うのは良くないとは思っていたから言ってないんだが、この子達、若干臭いんだよね。

 

セシルが言うには、異世界のあの辺の地域は、水資源に乏しく、入浴をあまりしないんだとか。

 

なので、俺が風呂に入れることにした。

 

『あ、あのっ、その……』

 

『はいはい、早くおいで、洗ってあげるから』

 

そう言って俺は、リリーベル様の結ばれた髪を解く。

 

『あっ……!』

 

んー?

 

なんだ?

 

『おお、綺麗な髪してるじゃないの。はい、じゃあ流すよー』

 

で、その後は温泉に浸かる。

 

乳白色の湯に浸かるんだが、日本人向けなのか、底が浅いな。俺はハーフで身体がデカいので、肩まで浸かれない。悲しいね。

 

しかし、小柄なリリーベル様とドミニクは、肩まで浸かれたみたいだ。

 

『ふわぁ……、温かいです……』

 

『そうね』

 

で、その後は、リリーベル様とドミニクの髪をドライヤーで乾かしてから、櫛でといてやる。

 

何故か、二人は真っ赤になっていた。裸を見られるよりも、髪を触られる方が恥ずかしいのか?なんかそう言う文化があるのかもしれない。

 

で、その後は髪を編んでやる。

 

え?俺もロン毛だし。後、妹も髪が長いからなー。できるぞ。

 

『あ、あの、あのあの、賢者様……!』

 

『ホレ、早く服を着ろ』

 

俺は、リリーベル様のちっちゃなケツをパシンと叩く。

 

『ひゃん!』

 

あらま、可愛い声出しちゃってまあ。

 

『賢者様』

 

『どうした、ドミニク?』

 

『これからも、主従共々、よろしくお願いします……』

 

うーん?

 

俺、なんかやったのかね?

 

土地によってやっちゃならんことは違うしなあ。

 

 

 

ま、この後は普通に、旅館の料理に舌鼓を打ち、布団で寝たぞ。

 




えー……、書き溜めがもうありません。

新作を投稿させていただきます。

新作の書き溜めは10話くらいしかありません。

本当に申し訳ないです。

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