ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

911 / 1724
ワクチン二回目。

何ともねぇなあ?


37話 んー?模型買ったのかな?よく分かんないや

「はい、では早速、街づくりの方を始めていきたいと思います!」

 

俺とセシルは、日本最大のジオラマ作成スタジオである『株式会社ランバージャック』に来ていた。

 

「こんにちはー」

 

俺は笑顔で店員さんに声をかける。

 

「はい、こんにちは」

 

店員さんも笑顔で対応する。

 

「ジオラマが欲しいんですけど」

 

「はい、どれくらいのものですか?」

 

「できるだけ大きなものを。出来合いのものがあるならそれで良いです」

 

「大きなものとなりますとこちらになりますね」

 

案内されたのは、150cm×60cmほどの鉄道模型だ。

 

「良いですね。この十倍くらいデカいやつってありますか?」

 

「……は?」

 

「もっと大きいやつか……、それとも複数買うかでも良いですよ?」

 

「し、失礼ですがご予算の方は……?」

 

俺は鞄から五百万円を取り出す。

 

「とりあえず五百万円持ってきたんですけど、足りますかね?」

 

「ごひゃ……?!!!しょっ、少々お待ち下さい!!!」

 

店員さんが超スピードで引っ込む。

 

 

 

その後、眼鏡のおっさんが来た。

 

「こんにちは、店長の白井です。今回はジオラマのご購入依頼だとか?」

 

おお、偉い人だ。

 

「はい、とにかく大きいものが欲しいですね10m×10mくらいの」

 

「そうなりますと……、かなりの予算と時間がかかりますが」

 

「五百万円でできるだけ早くと言って、どれくらい早く出せます?」

 

「少なくとも半年は……」

 

「一千万円でできるだけ早くと言ったら?」

 

「社員を総動員して三ヶ月……、いえ、二ヶ月で仕上げて見せましょう!」

 

俺は契約書にサインして、前金に五百万円渡す。

 

「では早速、軽く注文をしたいのですが……」

 

俺がそう言うと、店長はメモを構えた。

 

そして俺は、セシルと話し合って決めた内容を話す。

 

「コンセプトは、『異世界転移チート能力者が異世界に作る街』です。サブテーマとして『魔法と科学の融合』ですね」

 

「なるほど……、そちらのエルフコスプレの方と、何かのイベントで使われるのですか?」

 

「まあそんな感じですね。えー、それと注文は、『魔法の列車を四本通すこと』と、『農場や放牧地など、このジオラマの街一つで自給自足生活が可能であること』『川と湖を作ること』『大きな図書館を作ること』ですかね」

 

「なるほど。列車模型の方ですが、こちらを電動で動かすギミックをつけますと、工期が伸びてしまうのですが……?」

 

「列車は動かなくても良いです。ただ、線路はちゃんと作ってください」

 

「はい!そして放牧地などですが、人や動物も配置した方がよろしいでしょうか?」

 

「動物やモンスターは好きなだけ配置なさってくださって結構ですが、人は不要です。もちろん、人型のオートマタやゴーレムなどを配置したい場合はそれでも構いませんが」

 

「具体的なデザイン画などを完成次第お送りしたいので、連絡先の方を……」

 

「ああ、デザイン画については用意しておいたので、これを参考にしてください」

 

そう、先週のうちに、ツブヤイターにて有名なイラストレーターにデザイン画を描いてもらっておいたのだ!

 

俺はやってないので知らないけど、有名なソシャゲのデザイナーだったらしい。

 

何だったか?『グランドゲイルファンタジー』だったっけか?

 

見た感じ、かなり綺麗な油絵風のイラストで、綺麗で気に入ったから依頼したんだけど、正解だったな。

 

五百万円で異世界のデザイン画を十四枚と設定画を二十五枚!

 

バッチリですわ……。

 

「これは素晴らしい!では、すぐに仕事に入ります!」

 

「はい、お願いします」

 

 

 

さて。

 

そんな訳でね、異世界での仕事は終わった。

 

とりあえず、二ヶ月待とう。

 

丁度その頃には、夏休み前ってところだろうな。

 

そういや、今年の家族旅行はどうなるんだろうか?

 

小学生の頃から毎年、夏と冬には2、3ヶ月の家族旅行をするんだが。

 

いやあ、懐かしいな。

 

財布に一週間分だけの旅費を持たされて、外国の街角で解散して、三ヶ月後にあらかじめ指定された場所に集合して帰国、っていう。

 

路銀がなくなった時どうするかを考えて、スリをしたり、酒場で演奏をしたり、バイトしたりして食いつなぐのは、シミュレーションゲームのような趣があるぞ!

 

一番ヤバかったのは中二の頃かな?あん時は中東の紛争地域のど真ん中に放置されてさあ。

 

まあ、それはどうでも良いか。

 

今日は大人しく学校に行こう。

 

登校、と。

 

「さて、友人キャラ」

 

「何だよ?」

 

俺に話しかけられた勘次は、若干素っ気ない態度をとる。

 

「なんか面白い話とかないか?」

 

「面白い話ぃ?あのさあ、俺は恋愛ゲームの友人キャラじゃないんだぜ?」

 

「ないのか?」

 

「いやあるけど」

 

あるんじゃねーか。

 

やっぱり友人キャラだな。

 

「とは言え、あまり愉快な話じゃねーけどな」

 

ふむ?

 

とりあえず聞いてみよう。

 

「剣崎亜里沙っているだろ?あのハーフの」

 

ああ、いたな。

 

ものすっげー美人の。

 

「なんか、ビッチらしいぜ。風俗店で働いてるとか」

 

ほー。

 

「で、それをネタにして、周りの女共がいじめを始めたっぽくてよ……」

 

なるほど。

 

「何が駄目なんだ?風俗業も立派な社会の一員だろうが」

 

「いやそりゃ、お前はそういう考え方かもしれねえけどよ。普通は、風俗やってる女とかおかしいんだよな」

 

おかしいのか?

 

よく分からんな。

 

キャバ嬢なんてむしろ尊敬に値するだろうに。

 

つまらねぇ話しかしねえハゲたおっさんの話を聞いてあげるとか、最早聖母だよな。

 

キャバ嬢は現代の聖母だ。

 

懺悔室のシスターだ、神聖だよ。

 

「それが男子にも噂が流れてるらしくて、剣崎は悪い奴らに『やらせてくれ』と迫られてるんだと」

 

ほーん……。

 




書きたくなったのでプログラマ転生書き始めちゃった❤︎

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。