ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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筋トレつれぇわ。


3話 一般通過田舎剣士系高校生

こんな田舎にどうしてこんなキャラが濃い面子が集まったのか?

 

俺は、ここが実家だからだが、青峯と黄場は趣味で、緑門と桃瀬は前の学校を退学させられて、とのことだ。

 

「はぁー……、お前らのような気狂いと一緒にいると、俺まで変態扱いされるだろ?ほら、離れろクソ共が」

 

俺がしっしっ!と手を振る。

 

キチレンジャー?不名誉なあだ名だ。

 

俺は確かに、そこら辺の不良少年よりかはなんぼか強いが、基本的には普通の高校生と変わりないんだ。

 

成績だって中の上、スポーツはできて、顔も良くて、彼女募集中。

 

ほら、どう見たって普通の高校生だろ?

 

「いや、それは無理があるよ、赤堀くん。世の中といふものはね、似たもの同士が集まるのだよ」

 

と青峯。

 

「似てねーって、俺はまともだ」

 

変態集団に巻き込まないでくださる?

 

「赤堀くん。まともな人はね、不良少年グループを、木刀一本でまとめて病院送りにしたりはしなひんだよ」

 

はあー?

 

「あれは俺が悪いんじゃねーって。あいつらが絡んできたから仕方なくだな」

 

それに、人数もたったの三十人だったしな。

 

「赤堀さん。普通の人は、複数人の不良に囲まれたら逃げるか謝るかするんですよ?」

 

と黄場。

 

「は?いやいや、なんで自分より弱い奴に謝らなきゃならねーんだよ?」

 

当たり前じゃん?

 

「はぁ〜、こりゃ処置なしでんがな」

 

「逆にマジモンの社会不適合者だよねー」

 

と、緑門と桃瀬。

 

えっ?マジ?これ、俺がおかしいのか?

 

普通に考えて、自分より弱い奴に頭を下げる必要とかあるか?

 

力こそが全てだろ?

 

権力だろうが腕力だろうが、強い奴が偉いんだよな?

 

うーん、よく分からんな。

 

 

 

さて、下校。

 

キチレンジャーはしょっちゅう集まって遊んではいるのだが、今日は断った。

 

しばらくはダンジョンに挑みたい。

 

え?

 

いやいや、あいつらはダンジョンに連れて行けねえよ。

 

今時の子が切った張ったの殺し合いなんざ無理だろ?いや、あいつらなら行けるか?でもな……、うーん。

 

大体にして、全員、進路は決まってるからな。

 

俺は寺を継ぐし、青峯は近所の古本屋を継ぐ。黄場は市役所に勤めるし、緑門は親のコネでパチンコ屋に就職するそうだ。桃瀬はフリーターだが、パパ活でしばらく稼いだら、その辺で居酒屋でも開くと言っていた。

 

進路が決まってるなら、命がけでダンジョンに潜る必要はないだろう。

 

俺?

 

俺はほら、好奇心が止まらないからね。

 

さ、今日もダンジョンダンジョンー。

 

っと、その前に、ウォームアップをするか。

 

柔軟で体をほぐして、軽く二十キロくらい走って身体を温めた。

 

そして。

 

「ハヤ!行くぞ!」

 

「ワン!」

 

出発だ。

 

 

 

ホブゴブリンを再び倒す。

 

雑魚だこいつ。

 

成人並みの身体能力があるかないかってところだ。動きは素人。

 

雑魚だ雑魚。こんなんにやられるやつは武道家じゃねーな。

 

さ、次行こうか。

 

「お、ホブゴブリン倒したら、新しい扉ができてるぜー」

 

「ワン」

 

扉を開けて進む。

 

次は……、おおおっ?!!

 

「草原だ……!」

 

「ワオン!」

 

すっげー……。

 

どうなってんだこれ?

 

太陽もある、太陽の傾きは地上のそれと同じ。

 

となると、ダンジョンにも夜は来るのか。

 

風もある。

 

んで、草原は広いし、そこそこ長い草がぼーぼーに生えている。

 

草の種類に詳しくはないが、ススキのような背の高い緑の草だな。伏せれば身を隠せるくらいの……。

 

「そこだ」

 

『ギギャッ!!!』

 

飛びかかってきたゴブリンを一刀両断。

 

「奇襲するんなら風下からやれや。お前らは体臭がキツいからよーく分かるぜ」

 

っと、太刀から血を払おう。

 

ん?

 

「ワン!ワンッ!」

 

「ハヤ、どうした……、おおっ?!」

 

『ガウウウウッ!!!』

 

犬か!

 

速いぞ!

 

「ハヤ!」

 

「ワン!」

 

『ガヴァ?!!』

 

早太郎が素早く、突っ込んでくる赤い犬の後ろ足に噛み付いた。

 

「良くやった!後で豚骨をくれてやる!」

 

そう言いながら、俺は。

 

『ギャッ!』

 

赤犬の首を刎ねた。

 

「ははあ、なるほどなー。犬が出るのか」

 

「ワフ」

 

「ゴブリンと犬がコンビで出てくるのね」

 

「ワン」

 

「ま、怖かねえな」

 

「ワン!」

 

 

 

適当に無双して、歩き回ったところ、また門があった。

 

その門の前には、犬に乗ったゴブリンが。

 

そのゴブリンは、胴当てと兜をつけ、粗末な槍を持っている。

 

「ゴブリンナイトってところか?」

 

「ワフ」

 

まあ、やってみるか。

 

うーん、とりあえず……。

 

「俺は右、ハヤは左から攻めろ。挟み撃ちだ」

 

「ワン!」

 

『ガギャッ!ガギャッ?!』

 

大混乱するゴブリン。

 

先に俺が牽制の意を込めて、ゴブリンの、槍を持つ腕に斬撃を加える。

 

『ギィッ?!』

 

簡単に槍を取りこぼしやがった。

 

すると、その一拍後に早太郎が、下の犬の腹に食らいついた。

 

『ガウウッ?!!』

 

犬は、体勢を崩して転ぶ。

 

その慣性移動に伴い、それを利用して、前に進んでいる犬の逆方向に、犬の皮を噛みちぎった早太郎。

 

犬は、臓物をぶち撒けながら転げ回る。

 

「介錯してやる」

 

『『ゲッ!』』

 

俺は、ダメージを受けて悶え苦しむ犬とゴブリンにとどめを刺してやった。

 

「よーし、じゃあ!」

 

「ワン!」

 

「今日のところは帰るぞ」

 

「ワフン……」

 

 

 

帰宅。

 

早太郎の血の匂いがヤバいので、風呂に入れてゴシゴシ洗う。

 

早太郎は賢いので、風呂を嫌がらない。

 

その後、俺も風呂に入って、身体を洗う。

 

で、夜はがっつり六合の飯を食って、寝る!

 




やる夫スレ、まとめられていないまだ見ぬ名作が埋もれてるんじゃないかと思ってスコップすることが多いな。

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