二十二階層。
大きな狼であるガイアウルフ、それと狼人間であるワーウルフが出現。
ガイアウルフの討伐ポイントは二千、素材は千。
ワーウルフの討伐ポイントは二千五百、素材は千。
ガイアウルフからは『魔力牙』、ワーウルフからは『斬撃波』が得られた。
『魔力牙』は早太郎に、『斬撃波』は俺に。
片手剣を持ったワーウルフが、ガイアウルフと連携して攻めてくると言う、俺達に酷似したスタイルだった。
ワーウルフは剣から斬撃波を飛ばして攻撃してくるのだが、それが空気の動きからめちゃくちゃ見えやすく、回避は簡単だった。
鍔迫り合いの最中に『火の息』を吐いて焼き殺すと言う不意打ち技を使うと面白いように食らって死んでくれた。
二十三階層。
蜥蜴人間ことリザードマン、火吹き蜥蜴ことサラマンダー。
リザードマン、討伐ポイントが二千七百、素材が千二百。
サラマンダー、討伐ポイントが二千二百、素材が二千のうま味。
リザードマンは、一瞬だけ超加速するスキル『瞬動』を、サラマンダーは攻撃に火属性を付与する『火属性付与』と『火属性耐性』を持っていた。
瞬動と火属性耐性は全員に、火属性付与は俺に。
リザードマンは瞬動でまあそこそこに上手く剣技を使ってくるのだが、スキルを使いこなせているとは言い難く、瞬動の移動先に斬撃を『置いて』やると、面白いくらいに死んでいく。
逆にサラマンダーが厄介だった。
吐く息も全身も全てに火が宿るので、近づくのも困難。
しかも、俺の火魔法も全然効かない。
仕方がないので、サラマンダーは、日和に風魔法で遠くから倒してもらった。
二十四階層。
火の玉幽霊のウィスプ、多腕スケルトンソルジャー、魔法使いスケルトンのリッチ。
ウィスプは討伐で千九百、素材で千。
スケルトンソルジャーは討伐で二千五百、素材で五百。
リッチは討伐で三千五百、素材で千五百。
ウィスプは『無魔法』、ソルジャーは『連撃』、リッチは『闇魔法』『連続魔法』を使ってきた。
無魔法を早太郎に、連撃と連続魔法を日和に。
闇魔法はキープ。
ウィスプは、なんと、物理攻撃無効。しかし、早太郎の魔力爪や魔法は効いた。
多腕スケルトンソルジャーは、六本の腕に六本の片手剣を持った骨。
連撃スキルは、攻撃を連続で当てるほど威力が高まるというスキルだったのだが、俺はそもそも、初撃から当たってやらんのだ。
リッチは、追尾する闇の槍などで攻撃してきたが、近づけば単なるカモだった。連続魔法スキルで一度の詠唱で二回魔法を使ってくるが、特に……。だから何?って感じで。
魔法使い系の宿命なのだろうか、近づけば脆い。
二十五階層。
フクロウの頭を持つ熊、オウルベア。
空飛ぶ目玉、ゲイザー。
そしてボスが3mもの身長を持つ土色の巨人、トロル。
オウルベアは『強化』と『魔力爪』を使ってきた。が、まあ、特に難敵ではない。しかし、ゲイザーと組み合わさると厄介だ。
ゲイザーは『熱線』と言うスキルで目からビームを放ってくるのだが、ゲイザーは、オウルベアの隙をカバーするかのように攻撃してくるのだ。
だがまあ、こちらも連携で返すってだけの話だよな。
日和と早太郎がゲイザーを妨害してくれるので、その隙にオウルベアを畳んで、ゲイザーにとどめ。
熱線スキルは俺がゴチになった。
そしてトロル。
こいつはクソめんどくさかった。
『再生』というスキルを持っていて、攻撃してもすぐに傷が塞がってしまうのだ。
なので、自然と持久戦になってしまい、時間がかかった。
とは言え、再生の回数は無限じゃないので、何度か致命傷を与えれば倒せた。
再生スキルは有用なので全員が使った。
軽く「全員が使った」とか俺は言ってるが、そのためにトロルを百体は狩ってるからね俺らは。
それだけで八月が丸々潰れたわ。まあ、レベルが上がったんで良いんだけどね。
オウルベアは討伐ポイントが三千、素材が千。
ゲイザーは討伐ポイントが二千二百、素材が五百。
トロルは討伐ポイントが四千、素材が二千。
はい、二十五階層突破、四ヶ月目のステータス。
×××××××××××××××
赤堀藤吾
人間
Lv48
HP:240
MP:185
STR:191
DEX:180
VIT:133
INT:117
MND:218
SKILL
《火炎の業》《縦横無尽》《咆哮》《金剛》《斬撃波》《虚空瞬動》《再生》《火属性耐性》
×××××××××××××××
×××××××××××××××
早太郎
大和犬
Lv39
HP:120
MP:85
STR:101
DEX:199
VIT:99
INT:70
MND:110
SKILL
《縦横無尽》《虚空瞬動》《魔力爪牙》《咆哮》《強化》《テレパシー》《再生》《火属性耐性》
×××××××××××××××
×××××××××××××××
日和
オウルハーピィメイジ
Lv35
HP:101
MP:112
STR:80
DEX:190
VIT:68
INT:111
MND:52
SKILL
《虚空瞬動》《魔力爪》《連撃》《強化》《テレパシー》《風魔法》《連続魔法》《再生》《火属性耐性》
×××××××××××××××
さて、さっき丁度、『武具進化』実装のお知らせがあった。
早速、この蜈蚣切丸と小太刀、それと避来矢という鎧を進化させていくわね。
現在、百万ポイントくらいあるのだが、そのうち、三十万ずつ注ぎ込んだ。
すると、こうなった。
蜈蚣切丸は『真打・蜈蚣切丸』になり、刀身が紅色に染まり、柄頭と鍔が金色になった。
小太刀は『鬼切丸』になり、蜈蚣切丸と同じような色合いになった。
避来矢は、『大和拵・避来矢』になり、フォルムが近代的になり、色は紅色で金色の縁取りになった。服の部分は白地に紅色の炎が描かれたものになった。
一家伝来の品を勝手に改造したが、まあ、別に良いだろう。
どうせ実家を継ぐのは俺だし。
この武具はワシのじゃ!
さあ、次は、今回実装された採取システムとレアモンスターを見ていこう。
サバイバルもの、主人公、『あらゆる物質を素粒子レベルに分解して、任意の物質に再構築する(なお、再構築できる物質は、本人が仕組みがよくわからない精密機器などにもできる)』って言う壊れ能力なのね。
でも主人公は、それが他人に知られると、他人の奴隷になるか、他人を奴隷にするかの二択しかないと理解してるから、普段は『物質を分解する能力』であると誤魔化してるのよ。
まあ、最終的にバレるんだけど。
で、『分解』の能力って何に使えるか考えて、やっぱり、『水から有害物質のみを分解して純水にする』とか『獣の解体』とか『石切り』とかくらいしか思い浮かばんかった。後は『海藻から寒天以外を分解して、寒天の粉だけを抽出』とか?『墜落した飛行機の羽を分解して、型抜きの要領で刃物を作る』とかもやりました。それと『人体の表面だけを分解して汚れを除去』とか。