ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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体調こわるる^〜


70話 威圧的な軍事演習

初夏のある日。

 

日本は、全世界に向けて大々的に、軍事演習の予定を発表した。

 

全世界から強い遺憾の意やら、少年兵がどうこうやら、散々批難を浴びながらも、今……。

 

多方面演習が開始された……。

 

 

 

北方領土。

 

俺は詳しくないが、なんか知らんけどロシアと領土問題が起きているらしい土地。

 

ダンジョン騒ぎが起きた際に、ロシアは北方領土から完全に手を引いたので、日本の土地となったはず。

 

しかし、ダンジョンショック以降。

 

ダンジョンが日本を破壊するものではない、寧ろフロンティアであるとの発表があってから、今度はまた手のひらを返して占拠しようとしてきているらしい。

 

竹島なども同じで、ダンジョン発生以降は、ダンジョンによる被害を恐れて領土を放棄してきたのだが、ダンジョンが富をもたらすと分かれば、その瞬間にまた再占拠しようとしてきた……。

 

まあ、国なんてどこもそんなもんなので、悔しいとか義憤とか、そう言うアレは一切ない。俺には。

 

しかし……、マスコミはなんか知らんがお怒りらしく、「戦争をやれ!冒険者が戦えば勝てる!」とか無責任に騒ぎ立てているらしい。

 

お前らがそんなんだから太平洋戦争が起きたんやぞ。

 

まあ、何でもかんでも海外に倣え!みたいなスタンスじゃないだけマシ……、マシなのかなあ……?

 

……その辺はどうでもいいか。

 

とにかく、軍事演習をすることとなった。

 

夏だし北の方が涼しそうだと俺が言ったら、俺とキチレンジャーは北方領土付近に飛ばされてきた。

 

さて、何をすれば良いのか……。

 

指示では、「近代兵器など一切無意味だと教えてやれ」とのことだったが。

 

とりあえず、標的艦として、老朽化した護衛艦を使えと言われて、複数隻が海の上に浮かんでいる。

 

どうせ海上輸送も全然やらないから、老朽化したタンカーなどもこの際に処分されるらしい。

 

ダンジョンが無かったらマジで日本は終わるらしいが、ダンジョン技術を活用しなければそれこそ終わりだもんなあ。

 

さて……。

 

目を凝らすと、遠くにロシアだかアメリカだか何だかの船が見える。

 

どうやら、今回の軍事演習を見にきたみたいだ。

 

時城のジジイが言うには、軍事衛星もこちらを見ているとのこと。

 

俺達は空を飛び、近くに浮かぶ護衛艦を見ている。

 

「時間やで、赤堀クン」

 

緑門はそう言って、迷宮端末を空間魔法で収納した。

 

「おう、じゃあやるか」

 

俺がそう言うや否や、近接信管ミサイルと対空砲の雨霰がこちらに向かって飛んでくる。

 

それを。

 

「『キラキラシールド』!」

 

桃瀬の巨大な盾が全て弾いた。

 

盾は、桃色の魔力でできた半透明な力場のそれで、船一隻ほどの大きさがある。

 

ミサイルも対空砲も、全て無効化。

 

「『阿修羅王顕現』」

 

緑門は、昔見せた、魔力で作った緑色の複碗をより進化させたらしく、手のひらだけで数百メートルはありそうな超巨大な魔力腕を創り出した。

 

これで、その辺のタンカーを掴んで持ち上げ、握り潰す。

 

巨大なタンカーが、パリパリのクラッカーを握り潰したかのように簡単に潰れる。

 

破壊音は洒落にならないくらい大きいので、CGのように見える馬鹿げたこの現象が現実であることは伝わるだろう。

 

「『さけるいなずま』」

 

黄場は、矢を空に向かって射掛けた。

 

そして、落下してきた矢は、百万本くらいに分裂して落ちてきて、全ての標的艦に突き刺さり、放電した。

 

「『金木犀(アシッドレイン)』」

 

そこに、青峯が雨雲を呼び出し、魔力の酸性雨を降らせた。

 

酸性雨の酸は、魔力によるものなので、一滴かかるだけで戦艦の装甲板に穴が空くほどだ。

 

「『凍える大地』」

 

杜和は、酸性雨ごと海を凍らせる。

 

最後に……。

 

「『金蛟剪』」

 

俺が、魔力で作った超巨大な炎の龍で、海を削り取るようにして標的艦の残骸を破壊する。

 

爆発的な熱量により水蒸気爆発が起き、気流が乱れて高波が逆巻き、雲が吹き飛び気象が変わる。

 

ふむ……、三割ほどの出力でここまでいけるか。

 

参考になった。

 

地上では力を使わないべきだな!

 

 

 

軍事演習が終わったので、北海道で打ち上げをすることにした。

 

札幌まで飛行してきたが、まだギリギリ昼だし、何か食おうか。

 

俺は、迷宮端末で真壁に電話をかける。

 

真壁は、冒険者学校の在校生で、札幌ダンジョンの百階層に至った男だ。

 

魔導具の技師でもある。

 

「もしもし?」

 

『……何だね、一位?』

 

「今札幌なんだけど、うまい飯屋とか知ってるか?」

 

『ええい!そんなくだらんことで天才であるこの私の時間を奪うんじゃない!……まあ、駅近くのマツザカキヨシのビル前にある、ウニいくら丼のトラトラ軒がおすすめだな。あとは北三条のジンギスカン屋の羊大将とか。北一条のラーメン遊走天は、味噌ラーメン大盛り無料で、百円プラスで大きめのザンギが三つもついてきてコストパフォーマンスが良いな』

 

「なるほどな、ありがとう」

 

いや答えんのかい。

 

まあ良いや、さっさと食いに行こう。

 

ウニいくら丼……!

 




あー体調。
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