ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ほんまに、自分で書かなきゃ自分の読みたいものが読めないの、世界のバグだろ……。


79話 ご家庭の事情

あっという間に二年が過ぎた。

 

子供はすくすく育ち、ついでに俺は二十歳になった。

 

二十歳で人の親とかヤバいな……。

 

それはさておき、我が子に一切愛情を持てないのだがこれは……?

 

やはり、サイコパスの血か……。

 

俺がおかしいんじゃなくてそう言う家系なんだろうな。

 

ガキ共は母親に愛されればいいんじゃないのかね?俺は金だけ出すからそれで……。

 

で、だ。

 

各地のダンジョン攻略も進み、今ではブランチダンジョンは四百を超えている。

 

大体、各県に十のダンジョンがある計算だ。

 

ダンジョンによる経済の活性化で、日本は現在、ぶっちぎりの富裕国らしい。

 

何でも、ついこの前に第三次世界大戦は終わったそうなのだが、まあ案の定、二年も戦争をしたせいで、世界各国の経済損失は凄まじいことになっているそうで。

 

よく、陰謀論者が「戦争をして稼いでいる悪がいる!」とは言うが、現代において、戦争というのは全員が損しかしない罰ゲームだ。

 

貴重な金属や電子部品を無駄に加工して、湯水のように使い、若い男性をすり潰す……。

 

そりゃあもう、罰ゲームそのもの。

 

つまりその、罰ゲームのやり過ぎで、世界各国どこも力を失っている訳だ。

 

馬鹿らしい話だな。

 

そんな泥沼の戦争から、たった一日で、碌に金もかけずに一抜けした日本。

 

しかも、地政学的に、最大の仮想敵国たるロシアと中国を無力化した今、日本を止められるものはいないのだ。

 

え?韓国?

 

うんまあ、そうね。

 

戦力的にも政治的にも、あってもなくても変わらないみたいな感じになってるよ。

 

あ、北の国はミサイル撃ってきたんで潰した。

 

で、まあ、そんな感じで。

 

GDPはぶっちぎりの世界一位、それどころか、かつて言われていた「一億総中流」の戯言が現実となった訳だな。

 

国民全員が、暇つぶし程度にちょろっとダンジョンに潜れば、それだけでまともに生活できてしまう社会……。

 

生活の為に金を稼ぐのではなく、自己実現の為に労働をする、夢のような国の完成だ。

 

世界の全てが、戦争の煽りを受けての不景気に喘ぐ中、働かなくても食っていける国のなんと幸せなことか。

 

この二年で、ダンジョンに依存せずにダンジョンの物資をある程度自弁する方法を確立し、それを一般化したのは、時城のジジイの手腕によるものだ。

 

もちろん、我がクソ親共も、全力で研究したし、それもあろうが。

 

とにかくそうして、ダンジョンとこの地球の作物や家畜を掛け合わせた、ダンジョンに依存せずとも持続可能な「迷宮種」という新種も流通した。

 

「迷宮種」の人類……、俺達のような超越種(エクストリア)や、エルフやドワーフなどの亜人との混血(ハーフ)も増えに増えた。

 

出生率は驚きの三倍、ダンジョンシティにより拡張された国土は、概算でアメリカの半分並ほど。

 

オリジンダンジョン八つの周辺は、それぞれが東京一つ分くらいの異空間であるダンジョンシティができた。

 

それには及ばない大きさだが、ブランチダンジョンにもダンジョンシティができ、その大きさは市町村一つ分ほど。

 

国土そのものが拡張された訳だな。

 

ありとあらゆる資源を自弁し、一方的に、現代社会では生み出せない超物質を輸出する超国家……。

 

それが、今の日本だ。

 

 

 

さて、ご家庭。

 

「父上ー!」

 

「何だ?」

 

息子……、名前なんだっけ?

 

確か、杜和の子が津雲(つくも)だったか。

 

紗夜の子が政矢(せいや)、茉莉の子が蘭馬(らんま)、朔乃の子が獅丸(ししまる)だな。

 

「剣技!教えてください!」

 

ほう、なるほど。

 

俺は空間収納(そういう魔法スキルを覚えた)から、数打ちの日本刀を出す。

 

で、渡す。

 

「わー!刀だ!」

 

俺も魔力木刀を作る。

 

で、ガキを殴る。

 

「がっ?!」

 

おお、ガキは軽いからよく転がるな。

 

「馬鹿か?敵から目を離すな」

 

「え?え?」

 

「次だ」

 

殴る。

 

「ぎいっ?!」

 

「刀は飾りじゃねえぞ、とっととかかってこい」

 

「わ、あああっ!!!」

 

ほう、流石は俺の子。

 

刀を抜いて斬りかかってきたか。

 

「だが甘いんだよな」

 

弾いて、殴る。

 

そうやってガキ共をボコ殴りにしていると……。

 

「ちょ、ちょっ、ちょっと!何やってんすかあああっ?!!!」

 

あ、嫁だ。

 

「いや、剣を教えろって」

 

「まだ二歳にもなってないんすよ?!!やり過ぎっす!!!」

 

まあそれはそう。

 

でも俺、これ以外できないから……。

 

手取り足取り優しく教えるとか無理。

 

むしろ、教えるならうちのジジイの方が上手いまである。

 

「剣術ならお爺さんにお願いするっすから、先輩はなんもやんないでくださいっす!!!」

 

「おう」

 

そうか。

 

 

 

ボコボコにされたガキ共は、ポーションで治療された。

 

一方で俺は杜和に文句を言われていたが……。

 

「だから、お願いっすから勘弁してほしいっす!先輩が子供達を可愛がってないのは分かってるんすけど、それでも……」

 

「分かった分かった、もうやめろ」

 

「う、はいっす……」

 

立場は圧倒的に俺のほうが上なので、黙らせることが可能だ。

 

とは言え……。

 

「確かに、子供を愛せないのはそうだが、だからと言ってどうでもいいとまでは思っていないぞ?大切には思ってる」

 

「それなら……」

 

「あの訓練は御影流なら必ずやるんだよ。大体にして、手を抜いていたに決まっているだろ?怪我も見た目だけで大したことはない」

 

「まあ、それはそっすね」

 

事実、ポーションも一階層域のものしか使っていないのに完治したしな。

 

「それにこいつらを見ろ。これが二歳児の身体か?」

 

息子らの身長は、二歳前後なのに、既に130cmほどにまで達している。

 

二歳児なんて、どう頑張っても100cmを超えないのが普通らしい。

 

確実に、人間じゃないことが分かるな。

 

それに、言葉もかなり明瞭に話すし、頭もよく回るみたいだ。

 

だから……。

 

「むしろ、普通の人間の二歳児として扱う方が失礼じゃないか?」

 

「んん……、それは……、そっすね……」

 

「愛しているかどうかは分からんが、子供のこともしっかり考えてはいる。お前も子供が可愛いのは分かるが、そこまで子供扱いしてやるなよ」

 

「うー……、やっぱり、男の子はお母さんに子供扱いされるのとか、嫌っすもんねえ」

 

まあ俺は親に面倒を見てもらった試しがないからよく分からんが……。

 

「そうなんじゃないか?限りなく早いんだが、お前ら親も子離れしろってことだ」

 

「はぁい……」

 

ま、ご家庭の事情はこんなもんだ。

 




異世界転生が如く、書きてえ……。

あと前にチラッと書いた、ドラクエ的ナーロッパにディスガイアみたいなクソバカインフレした末期のMMORPG世界の住人が転移する話とか書きてえ……。

マジで書きたいものが山ほどあってつらい。

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