ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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一時期ニートやってたけど、ニート生活は楽しかったなあ……。

世の中には人と会わないと寂しいとか、仕事やってないと暇とかいう人がいるらしいけど、心理を理解できる気がしない……。


80話 鎖国解除に向けて

2025年、4月1日に、日本は『鎖国法』を解禁する予定となった。

 

今までの日本は、外国勢力からの干渉を防ぐ為、江戸時代よろしく『鎖国』していたのだ。

 

それもそのはず、あの時の日本は本当に限界ギリギリで……。

 

もし、外国からの余計な干渉があれば、叩き落とされていた可能性が大きかった。

 

故に、官僚閣僚一堂が過労で濃い色の尿を出しながら、休日返上サビ残上等過労死ラインで過重労働をし、どうにか今のように国を安定させたのだ。

 

特に時城総理は、勲章のお代わりを貰えるくらいに働いた……。

 

その甲斐あってか、今の日本の安定感は凄まじい。

 

今までの既存利益をしゃぶっていた連中を、『快刀乱麻』とあだ名される時城総理が断ち切ったのは、その安定をもたらした大きな要素の一つだろう。

 

無論それは、悪名高い『事業仕分け』のような失策とは違い、むしろ、本当に削るべき部分を削って、ただ削るだけでなく出資すべきところに出資したのだ。

 

不正な天下りだの、財務省の利権だの、中抜き業者だの、ビジネスコンサルタントだの、詐欺同然の情報商材屋だの……、存在すべきでないものをどんどん斬り捨ててゆき、失業者はダンジョンに潜らせ……。

 

ダンジョン技術の解析、子供の保護、災害に備えた公共事業等、必要なところには過剰なまでに投資した。

 

ついでに、パソコンを使ったことのないインターネットセキュリティ大臣や、軍事のことなんかこれっぽっちも理解してない軍務大臣など、アホくさい連中を切り捨てているので、変な横槍も入ってこない。

 

そして、それの成果がある程度出ててきたのが、二年後の今なのである。

 

ダンジョン産の迷宮種と呼ばれる新たな家畜や植物を、日本の国土で持続的に生育する方法の確立。

 

ソーラーパネル発電などと言う、利権の為に行われていた非効率で馬鹿らしいものは全て廃止され、破壊された山林を元に戻し……。

 

その代わりに、ソーラーパネルどころか、火力発電よりもより高性能高効率で小型な、魔力発電所が乱立。

 

魔導具と呼ばれる道具の流通と、魔導具の動力源たる魔石電池の発明。

 

魔力を生産する施設も生まれ……。

 

遂には、迷宮種の加工品の輸出や、魔法を使った工業製品の輸出を始め、その高品質さを世界に示し……。

 

支出は極限まで低いのに、収入は日本始まって以来の高さになっていた。

 

悪名高いゼロ金利政策なども廃止され、円の価値は上がり、バブル期の再来のような熱狂に包まれている……。

 

そうして、日本の再起は成ったのだ。

 

第三次世界大戦のダメージで、全世界が貧しくなってきていると言う点も加味すると……。

 

現在、世界で最も裕福な国は、日本である。

 

 

 

さて、それで、鎖国法を解禁した日本だが。

 

それを見た海外は、大いに喜んだ。

 

また、金を溜め込んでいる日本の上前をはねたりして、それによって戦後の貧困をどうにかしようとしている訳だ。

 

無論、ボロクソに負けたロシアと中国は、日本に何かを要求できるような立場にないし……。

 

各国の軍部などは、蒸発する艦隊や、吹き飛ぶクレムリンと人民大会堂を見ていたので、舐めてかかったりはしないのだが。

 

だが、である。

 

所詮は人間、痛くなければ覚えないのだ。

 

ロシアと中国も、お得意の情報規制やら何やらで、プライドもあり、「日本に負けたのは指導者が悪かったからだ!」と国民は理解し、また同じような新しい独裁者が生まれた。

 

アメリカも、艦隊そのものが無力化されたのにも関わらず、国会にいる無能な議員達は「軍部の怠慢だ」などと嘯き、まだ日本のことをATMだと思い込んでいた。

 

これは欧州も同じで、「日本にはダンジョンによる新技術がある」と認めた上で……、「しかし優秀な我々なら、黄色い猿共を口先で転がして上前をはねて利益を得ることができる!」と確信していた。

 

アフリカなどのいわゆる「恵まれない国」の皆様方は、可哀想な人アピールをして金をもらうことしか考えていない。

 

戦争は起きた。

 

だが、直接的に日本の力を知り得ていない海外の人々は、「また日本が世界のATMに戻ってくれる!」と思い込んでいた……。

 

日本冒険者隊が、時城総理の指示に従い、無用な殺生を極力避け、敵国の中枢のみを電撃的に叩いことがかなり大きいだろう。

 

もしも、日本冒険者隊が全力で攻撃すれば、大陸ごと消し飛ばすなど容易なことだし……。

 

そうしなかったとしても、農地や家畜を焼き払い、テイムモンスターの群れを解き放てば、人類の何割かを抹殺できていたはずだ。

 

そうであれば、日本は各国から恐れられ、地球の支配者にもなれていただろう。

 

だが、時城総理はそれを嫌った。

 

あくまでも平和的解決を、人道的な戦争をしたのだ。

 

……人は、痛くなければ覚えない。

 

たったの一日で、国家元首を捕らえられた!それで負けた!などという負け方では、力の差が正しく伝わらなかったのだ。

 

日本と同じである。

 

国家がギリギリまで追い詰められて、核爆弾の一つ二つでも盛大に落とされたら、どんな国でも降伏して牙を抜かれるであろうことは想像に難くないし、事実そうなった。

 

だが、此度の第三次世界大戦は違うのだ。

 

訳の分からないうちに、日本が勝手に一人勝ちしている……。

 

しかも、奇襲によるラッキーパンチがたまたまヒットしただけだ、と。

 

正面から正々堂々戦えば負けるはずがない!と……。

 

無学な人民達は、そう捉えていた。

 

もちろん、軍部の実戦に携わる部門だとか、一部の知識人だとか、一握りの真っ当な政治家などはしっかりと気付いていた。

 

今や、日本が単なる世界のATMなどではないことを。

 

……が、大半は。

 

人類の殆どは、この期に及んで、まだ日本が弱いと思い込んでいる。

 

もしくは、まだ交渉の余地があると、まだ遠慮してもらえると、そう思い込んでいるのだ……。

 

今や日本は、日本だけで全てを生産でき、更に余剰品を輸出するまでに至った超大国である。

 

それを、まだ理解していない連中は、残念ながら多い。

 

それどころか、日本人すらそう思い込んでいる。

 

二年の時を国家再建のみに費やした現在の日本は、最早既に、外国の横槍程度で崩れることはない。

 

だがしかし、日本人はダンジョン騒ぎの始まり頃の海外の掌返しがすっかりトラウマになっているらしく……。

 

鎖国法解禁も大反対され、海外の干渉をアレルギー反応もかくやというレベルで嫌っているし、警戒しているのだ。

 

未だに、海外に隙を見せてはならないと、そう思い込んでいる……。

 

今では、在日の外国人……、それも、市民権を取得している者にまで、差別的な視線が向けられていた。

 

確かに、危機感を持つことはいいことだが、だからといって差別する側に、見下す側になって良いことなどない。

 

鎖国法の解除は、大反対を受けながらも段階的に行われることとなった……。

 

 

 

その鎖国法の解除だが。

 

段階的なものとなった、とはどういうことだろうか?

 

簡単に言えば、それの意味するところは、「まだ本土には足を踏み入れさせない」ということだ。

 

確かに、二年で立て直しを終わらせたのは素晴らしい。

 

が、しかし、まだ油断はできない状況でもあるのもまた確か。

 

しかし、しかしである。

 

だからと言って、永遠に完全に鎖国されたまま、国際社会から取り残されたままで良いのか?といえばそうではないはずだ。

 

例え、今の日本のように、資源も武力も独自の文化も、全て持っていたとしても……。

 

外国から新たな知見を得られることには変わりない。

 

それに、日本にだって、外国の歴史を研究する研究者がいるし、外国の文化が好きな愛好家もいる。

 

それら全てを切り捨てて良い訳はない。

 

第一、同じ人間を、劣っていると決めつけて差別するなど、あってはならないことなのだから。

 

故に、段階的な鎖国解除である。

 

具体的には?

 

鎖国と言えば?と日本人が問われればすぐに思い浮かぶ……。

 

『出島』の制度だ……。

 




異世界が如く、割とマジで書きたいと何回も言ってる。

ところで質問なんだけど、D&Dとかゴブリンスレイヤーみたいな世界観の冒険者の魔法使いって、魔法使い切ったら何ができんの?

3、4回魔法使えばガス欠する魔法使いって、わざわざパーティに入れる必要ある?そりゃ、無限に魔法撃てたらバランスブレイカーだけどもさ。

まあそれはそれとして、そろそろ新作を書きたいので、どれを書けば良いかアンケートよろしくお願いします。



追記

あーすいません、新作の概略だけ書かせてください。

ライダー×魔法少女もの(スターシステム)
→一般通過科学者が異世界転生する。神から言い渡されたのは、「お前の世界、そのうち怪人出るから」の一言。ライダーオタク科学者主人公は、怪人を恐れて、秘密結社とライダーシステムを作るも、怪人を退治しているのは『魔法少女』で……?

激重女子救済スパダリもの
→一般通過プレインズウォーカーイケメンスパダリ主人公さんが異世界から現代日本へ。但し現代日本は、メガテン的な対魔忍的ななんかそういう現代ファンタジー世界であった。ファンタジー的な、重い運命や過去を背負った可哀想な女の子を救済していけ。

マジで何もやらないスローライフ主人公
→「目立ちたくない!スローライフしたい!」と言いながらもガンガン目立つなろう主人公さんのような誘い受け感の全くない、ガチサイコパスが異世界転移して、マジで何もやらない。神から「必ず困難に巻き込まれる運命」を付与されるが、ガン逃げ。勝手に感心した美少女が「師匠!」と崇めてくるが、特に何もしない。

クソMOD転生
→近未来、VRFPSが流行ったのは今は昔。何十年も前に流行が終わったVRFPSゲームで、今もなおクソみたいなMODを入れて遊び続けている変わり者達が、ゲームの能力を持ったまま異世界転移!「おい誰だ!太陽がニコラスケイジになるMOD入れたバカは!」「しまった!俺の戦車はMODでモルカーになっていたんだった!」

クズ教師異世界ポストアポカリプス
→「酒?タバコ?教師にバレねぇようにやれよー」みたいな、クズだけど生徒からの人気は高い教師が、学校丸ごと異世界転移!クズ教師主人公を慕う問題児達と建国でもやっちゃうか!

元ヤンおじさんの末法現代ダンジョン
→かつて関東最強の不良グループの総隊長だったおじさんが、末法現代ダンジョンで細々生活。ダンジョンによる治安の悪化と不況により、今や、日本人は食い物にすら困る始末。ダンジョンに潜っても、最弱のモンスターは40Lポリ袋にぎゅうぎゅう詰めしても数百円くらいにしかならないクソみたいな世界。ダンジョンに潜っても、レベルなんて年一くらいしか上がらないし、魔法とかスキルも何万人に一人しか持てない地獄で、おじさんはヘラヘラマイペースに生きていく。

ソシャゲキャラとポストアポカリプス転生
→恐竜擬人化覇権ソシャゲ『ジュラ娘!ダイナミックダイナソー!』のプレイヤーであるおっさんが、ポストアポカリプス砂漠世界に異世界転移。死にかけるも、自分がソシャゲで育てたジュラ娘達と異世界で出会い……?リアリストのおじさんと、優しい心を持ったジュラ娘達のすれ違いとかある。

『近世』ナーロッパロボットもの
→ナーロッパでロボットもの。しかし、『近世』ナーロッパとする。主人公は、昭和ロボットアニメみたいなノリで悪の帝王を倒した地球連合軍エースパイロット。半壊した機体と宇宙船、そして相棒のAIと共に、異世界近世ナーロッパに転移する……。マフィアとなり、成り上がる。


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