IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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ISの最新巻買ったんですけど……おめでとう、シャルロットは進化したよ!あとセシリアとの絡みも多くて満足。
そして何より!のほほんさんの出番が少し多かった!これだけで買う価値ありですな!
因みに本作は11巻の内容にも入ります。もしかしたら12巻もかな?

では、クラス対抗戦です!


第12話 甲龍 〜League match〜

5月10日(水)AM10時50分

 

「思い返せば……ゴールデンウィーク全然遊んでないな」

 

「ほとんどお前は特訓ばっかりだもんな」

 

「そのおかげでかなり強くなった、気がする」

 

白式に乗り込んで待機する俺となにやら妙にソワソワしているキリヤん。どうしたのだろうか?トイレかな?

 

「さっきから何ソワソワしてるんだキリヤん?トイレか?」

 

「いや、トイレなら終わらせてきた。そんなことより自分の心配でもしてろ。対戦相手リンリンなんだろ?」

 

「それ鈴に言ったらキレられるぞ?」

 

なんでもパンダみたいだと言って嫌うのだ。

そんなことよりそう、クラス対抗戦の最初の対戦相手は2組のクラス代表に無理矢理なった鈴だったのだ。鈴の実力は多分セシリアと同等、いやそれ以上かもしれない。

 

「まあ、私なら鈴さんに遅れをとることはありませんが!」

 

とか言うのはセシリア。優雅に(自販機の)紅茶を飲んでいる。最初は抵抗があったらしいが飲んでみたら悪くないとのこと。

 

「相手はセシリアと同じ代表候補生だ。油断するなよ一夏」

 

と言うのは箒。鈴に関するレポートを読みながら俺に話しかけてくる。というかそのレポートは俺が見なくちゃいけないんじゃないか?

 

「まあ全力でぶつかってこい名人。負けるにしてもカッコいい負け方してこい」

「期待してますわよ一夏さん!」

「行ってこい一夏!」

 

「おう!」

 

 

5月10日(水)AM11時00分

 

「来たわね一夏」

 

アリーナには既に鈴がISを纏って待っていた。マゼンタカラーの機体が目立つ鈴の専用機。甲龍って書いてシェンロンって呼ぶらしい。俺的にはシェンロンって読んだら願いを叶えてもらう方のシェンロンを連想してしまう。これから『こうりゅう』と読もう。

 

「ねえ一夏。ただ勝負するだけじゃ面白くないでしょ。ここは負けた方が勝った方の言う事をなんでも聞くのはどうかしら?」

 

「いいぜ。そっちの方が面白い」

 

そして試合開始のブザーが鳴り響く。しかし俺も鈴も動かない。俺としては鈴の出方を見たかったのだが、どうやら鈴も俺の出方を、

 

「ほら先手必勝!!」

 

「っていきなり来るなよな!」

 

青龍刀みたいな剣で攻撃してくる。それを雪片弐型で受け止めるが、もう一本の青龍刀で殴られる。今のでシールドエネルギーがかなり削れてしまった。

 

「へえ、まだやるじゃない一夏。だいたいの奴は今ので出鼻くじかれてメンタルやられて降参するんだけど」

 

「諦めが悪いのはお前も知ってるだろ鈴」

 

まだ一回当たっただけだ。これから攻撃に当たらなければいい。そういうもんだ。

 

「じゃあ、これならどう!」

 

「っあ!?なんだよ今の!」

 

見えない衝撃で殴り飛ばされる。白式のハイパーセンサーには反応がなかったはず……いやちがう。ハイパーセンサーでも捉えるのに時間がかかるんだ。だからハイパーセンサーには反応している。まさしく直撃寸前に。

 

「くそっ!」

 

「あら、もう避けれるわけ?龍砲は砲身も砲弾も見えないからあんたには対処は無理だと思ったのにね」

 

「言ってろ!俺だって伊達にゴールデンウィーク無駄にしてないんだ!」

 

蘇るのはゴールデンウィークの地獄の特訓。箒との剣道、セシリアとのISの実技訓練、千冬姉による個人授業、キリヤんとのほほんさんとの夜中のゲーム大会。おかげで剣を扱うのも前よりも上達したし、白式の操作もマシになった。千冬姉のおかげで白式の単一仕様能力(ワンオフアビリティー)の仕様も理解できた。ゲームは知らん。

 

「うおおおっ!!」

 

「ッ!!やるじゃん一夏!」

 

龍砲を掻い潜りながら鈴に一刀を叩き込む。それでもすぐに青龍刀で反撃されるが…これならいける!

 

「フッ……あんた今、これならいける!とか考えてたでしょ」

 

「え!?」

 

「グーパーグーパーしてるの、見えてるわよ」

 

千冬姉にもよく言われた。どうも俺は調子に乗ってると手をグーパーする癖があるらしい。これも無意識にやってるから余計にタチが悪い。

 

「そうやって調子乗ってたら足元すくわれるわよ!」

 

「そんなことで俺が負けると思うか!!」

 

龍砲の攻撃を躱しながらチャンスを待つ。流石に鈴も龍砲だけで俺を倒せるとは思っていないはず。だからこそ鈴はあえて抜け道を作るはず。

 

(ほーら、引っ掛かれ!)

 

(ここだ!)

 

「ほーら引っ掛かっ「それはお見通しだぜ!」なっ!?」

 

急加速で下降する。そして地面ギリギリでターン。下から鈴に向けて加速する。

 

「くそっ!加速して真っ正面から突っ込んでくると思ったのに!」

 

「それの裏をかいたのさ。抜け道を作れば俺がそれをチャンスと思って加速して鈴に突っ込む。それを読んで返り討ちにしてやろうとか考えていたんだろうが、まだ考えが甘かったな!」

 

「そこまで読まれたらイラッてくるわね!」

 

流石代表候補生。下からくる俺に対してすぐさま体制を整え、迎え撃つ。でも俺の方が早い!

 

「もらった!!」

 

鈴の青龍刀が俺を捉えるより先に俺の雪片弐型が鈴を捉えた。そう思った瞬間だった。

 

天井のシールドをぶち破り、ソイツは現れた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

5月10日(水)AM11時20分

 

「な、なんだ?何が起きたんだ?」

 

状況が飲み込めない一夏。ぶっちゃけあたしもよく分かっていない。でもやることは1つしかない。

 

「一夏!試合は中止よ!すぐにピットに戻って!」

 

そう一夏に伝えた瞬間、ハイパーセンサーが緊急通知を行って来た。

曰く、ステージ中央に熱源あり。所属不明のISと断定。ロックされている、と。

 

「一夏、早く!!」

 

アリーナのシールドを貫通する威力のレーザー。シールドはISと同じもの。つまり食らえば即終了!つまりピンチ!!

 

レーザーをギリギリ躱す一夏。ギリギリだから次は当たるかもしれない。当たってしまえば一貫の終わりだ!

 

「あたしが時間稼ぐから、その間に逃げなさいよ!」

 

「なっ!?馬鹿言うなよ……女を置いてそんなことできるか!」

 

馬鹿、それはもっと強くなってから言いなさいよ一夏。

 

「別に、あたしも最後までやるつもりはないわ。こんな緊急事態、すぐに先生が「あぶねぇ!!」きゃっ!?」

 

間一髪、あたしの体をレーザーが掠めた。ていうか今ので分かった。セシリアのISよりも出力が上だ。

 

「てか、助けてくれたのはありがたいけど……どこ触ってんのよ!」

 

「え、ああ悪い」

 

「うわああっ!?急に離さないで……って、一夏?」

 

一夏の表情は真剣そのもの。いいや、殺意が込められている。一夏が本気で怒るなんて、今まで見たことなかったかも…

 

「お前、誰だ」

 

「………」

 

「反応なし、ね」

 

目の前の敵、全身装甲のISは姿からして異形だった。腕は太いし長い。頭部には剥き出しのセンサーが不規則に並び、ビーム砲口は計四つあった。

こんなIS、見たことない。

 

『織斑くん!凰さん!今すぐアリーナから脱出してください!すぐに先生たちが制圧に向かいます!』

 

割り込んで来たのは山田先生。心なしかいつもより声に威厳があるよな……。

 

「いいえ、アレは俺たちで食い止めます。いいな、鈴」

 

「誰に言ってんのよ……ほら向こうはやる気満々よ?」

 

「みたいだな」

 

それぞれの得物を構え、全身装甲のISと対峙する。作戦は話さなくても分かっている。近距離しか取り柄のない一夏。ならばあたしはそれのサポートをするのみ!

 

「じゃあ、行くか!」

 

「ええ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「もしもし!?2人とも聞いてますー!?」

 

「本人がやると言っているのだから、2人にやらせればいいだろ」

 

「お、織斑先生!?何を呑気なことを!?」

 

「まあ落ち着け。コーヒでも飲め。糖分が足りないからイライラするんだぞ」

 

「あの、それ塩なんですけど……」

 

「………なぜ、塩が」

 

などと、教師2人がどちらも落ち着いていないのが目に見える。その場に居合わせたセシリアに至っては代表候補生らしからぬ慌てっぷりだ。

 

何せアリーナの遮断シールドのレベルが4に設定されているからだ。さらに扉は全てロックされている。これでは避難も救助も不可能なのだ。

 

更に追い討ちをかけるようにアラームが鳴り響く。

 

「今度はなんだ!」

 

「またしても、アリーナのシールドが破られました!2体目の侵入者です!」

 

「次から次へと!!」

 

しかし、それが強力な助っ人であることは、未だ知らない。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

5月10日(水)AM11時30分

 

またしてもシールドが破られて侵入者が現れた。

 

でもそれは俺たちにとって最高の侵入者だった。

 

「何よ、アイツ」

 

「鈴は初めてか……あれは、仮面ライダーだ」

 

顔の形が違うが、あの体型、あのベルトは間違いなく仮面ライダーだ!あれがレーザーならもっと安心できたのだが。

 

「一撃でこの経験値。もうレベルアップもできるか」

 

シールドをぶち破って来たとき、あの仮面ライダーは自身の体を弾丸のように回転させながら突っ込んで来た。つまりあれはシューティング系の仮面ライダー!レベルアップしたら拳銃になるのかな!?

 

「第弐戦術」

『ガッチャーン!レベルアップ!!』

『ババンバン!バンババン!バンバンシューティング!!』

 

レベルアップしたその姿はレーザーのようにバイクにはならず、普通に大きくなった。特徴的なのはイエローのローブ、右目を隠す前髪みたいなパーツ。そして極め付けが、

 

『ガシャコンマグナム!』

「ミッション開始」

 

『STG』の文字。完全にシューティングゲームの仮面ライダー。

名付けるなら、『仮面ライダースナイプ』!!




テレビ本編ではレーザーターボなる仮面ライダーが出て来ましたね。勿論こっちにも出します!

そして仮面ライダースナイプ、遂に参戦です!変身者分かるかな?案外簡単で、単純です。深く考えるな!

次回でクラス対抗戦終わり!早い!そんでもって次はオリジナル編の中間テスト編に入ります。そこならクウガでるから!

ではsee you next game!

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