IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜 作:無限の槍製
8月7日(月)PM02時30分
チュートリアルを終わらし、少しだけみんなとクエストを行なった。まあほとんどはキリヤん…アンリミテッドの一撃で終わっていくのだが……てか強すぎだろ!
アンリミテッド「もう少し難易度上げるか?」
ラビットジョーカー「操作も慣れたからな。大丈夫だと思うぞ」
シャルル「そうだね。少しだけなら大丈夫だよ」
コウリュウ「あたしも大丈夫!」
オルトリア「アンリミテッドさんがいるなら安心ですわ」
サムライガール「それなりに張り合いのある奴でも大丈夫じゃないか?」
ヘラクレス「私もおっけ〜」
ワンサマー「俺も行けるぜ。新しいスキルも試してみたいし」
パーティーメンバー全員が了承したのを確認したアンリミテッドはクエストを受注してきた。因みに俺はレベル32、サムライガールは34、オルトリアは30、コウリュウは87、シャルルは49、ラビットジョーカーは38、アンリミテッドは143、ヘラクレスは60となっている。まあなんとかなるだろ。
ーアンリミテッド さんがクエストを受注しましたー
ー龍騎士グラファイト・最終決戦(ワールド編)ー
ー制限時間50分ー
ー推奨レベル・200ー
ー勝利条件・グラファイトを倒す、制限時間まで全員が生存ー
ー敗北条件・パーティー全体で3回力尽きるー
いやいやおかしいだろ!龍騎士グラファイトっていったらドラゴナイトハンターシリーズ全作を通じてのライバルキャラだろ!?しかもメチャクチャ強すぎて後々のアップデートで下方修正されたって聞いたぞ。
しかもワールド編って…お前全作通じて何回最終決戦してんだよ!しかも推奨レベル200って誰も到達してないんだけど!?このゲームレベル上限150じゃなかった?
コウリュウ「グラファイトとか無理ゲーじゃない?初級でも勝てなかったんだけど!?」
アンリミテッド「自分も最近『黒兎副官』さんと『Dr.スナイプ 無免許医くん』さんと協力してやっとクリア出来たからな」
シャルル「それ強すぎない?」
シャルル「てかそれタイガ先生のアカウントだよね?」
アンリミテッド「マジか笑」
ラビットジョーカー「その黒兎副官も聞いたことあるぞ」
ワンサマー「このゲーム知り合いばっかかよ笑」
しかしタイガ先生もかなりのゲーマーだ。きっとやり込んでるはずだ。そのタイガ先生とキリヤん、それと黒兎副官さん(多分凄腕ゲーマー)が協力してやっとのことで勝てた相手に勝てるのか?
サムライガール「強いならそれだけ燃えるというものだ」
アンリミテッド「そういうことだ。勝てないクエストなんて運営は作らねーよ。なんとかなる!」
根拠のない2人の自信。不安しかないぞ……。
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ーフィールドに移動していますー
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ー到着しましたー
ー龍騎士グラファイト・最終決戦(ワールド編)ー
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ー制限時間は50分ですー
フィールドに到着した。しかしこのクエスト、俗に言うG級と呼ばれる最高難易度のクエストだ。このクエストの特徴として、まずクエストの開始場所はいつも違う。今回は隣にヘラクレス、つまりのほほんさんがいる。他のみんなの姿は見えない。
ーサムライガールさんが力尽きましたー
ー残り挑戦回数は2回ですー
早っ!?まさか箒のいた場所にグラファイトがいるのか?しかし燃えるとか言ってたサムライガールがこの様とは。下手したらサムライガール(笑)とか呼ばれるぞ?
サムライガール「すまない。グラファイトはエリア8だ」
アンリミテッド「ドンマイ。ちなエリア3」
ラビットジョーカー「私はエリア4だ。コウリュウも一緒だ」
オルトリア「サムライガールさんがベースキャンプに猫に運ばれてきました笑」
サムライガール「喧嘩を売ってるのか?( *`ω´)」
ワンサマー「俺はエリア6だ。ヘラクレスも一緒」
アンリミテッド「一番近いのは名人だから、一旦エリア6に集合」
あれ?こうなったらシャルルがいないぞ?
ーシャルルさんが力尽きましたー
ー残り挑戦回数は1回ですー
シャルル「ごめん」
……勝てるの?
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ークエスト残り時間 10分ですー
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コウリュウ「回復アイテム尽きたー!」
シャルル「回復するよ!」
なんだかんだ残り10分になった。このクエストは制限時間まで全員が生存してたらクリアになる。アンリミテッドが最前線、俺とサムライガール、コウリュウが交代で切り替わりながら接近戦、オルトリア、シャルル、ラビットジョーカー、ヘラクレスが遠距離から援護でなんとか耐えてきた。
しかしグラファイトもおかしい強さだ。流石推奨レベル200。HPゲージが3本と本数は少ない。でもその量がおかしい。ゲージ一本六百万とか多すぎだろ!
しかもスキルで二百万回復すると同時に永続攻撃力特大アップを使ってくる。そのかわり防御力が下がるが……本当に下がってるのかこれ?
それにしても、制限時間まで全員が『生存』というのもおかしな話だ。このゲームは力尽きてベースキャンプに戻ることはあっても死ぬことはない。つまり俺がやられても俺はベースキャンプに戻るだけで、現場に戻ることは可能だ。なのに生存か……なんか裏がありそうだが。
グラファイト「ぐっ…やるな貴様ら。ならば俺の真の力を見せてやろう」
アンリミテッド「この攻撃は絶対当たるなよ!」
そうこうしてたらグラファイトの特殊イベントが発生した。絶対当たるなって…結構難しいぞ?グラファイトの斬撃を躱していく俺たち。しかし次第にその勢いは増していき、遂に俺、サムライガール、オルトリア、シャルル、ラビットジョーカー、ヘラクレスに当たってしまった。てかアンリミテッドとコウリュウ以外当たってた!
次の瞬間一気にHPゲージがゼロになり、その場に全員が倒れた。しかもベースキャンプに戻らない。もしかしてこれが死亡か?初めてなんだけど!なるほど、だから生存だったのか。こうなったらグラファイトを倒すしか手がないぞ?
アンリミテッド「ちょ、2人だけとかキツイんだけどw」
コウリュウ「やるしかないでしょ!」
しかし2人で倒せるはずもなく、最後はアンリミテッドが力尽きてクエストは失敗した。
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ークエストに失敗しましたー
ー町に戻りますー
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アンリミテッド「そろそろ落ちるわー」
ーアンリミテッドさんがログアウトしましたー
それからいくつかのクエストをこなしていき少しずつレベルを上げていった。時刻はもうすぐ18時。パーティーメンバーも俺以外がログアウトした。さて、俺はどうするかな……
?「あのすいません。今時間ありますか?」
声をかけてきたのは1人のプレイヤーだった。プレイヤー名は『M』。レベルは10とチュートリアルを終えたぐらいだな。
M「お時間があればキークエストに協力してほしいのですが」
ワンサマー「いいですよ。時間もありますから」
M「ありがとうございます(^_^)」
ということでMさんとクエストに行くことになった。
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ー制限時間は50分ですー
クエストはバケガニ一体の討伐だった。確かアンリミテッドが一撃で終わらしたから、相手の行動パターンとか分からない。
それでも俺のレベルは53。なんとかなる相手だな。
M「回復ありがとうございます!」
ワンサマー「いえいえ(^_^)」
Mさんもきっと色んなゲームをしているのだろう。動きに無駄がない。レベルが10しかないのに凄いな。
M「トドメお願いします!」
ワンサマー「了解!」
ーワンサマーさんのスキル『ゼロダウン・ホワイトナイト』が発動!ー
ーバケガニに六万ダメージー
ーバケガニの討伐に成功しましたー
ーあと1分で町に戻りますー
クエストも苦労することなく簡単に終わった。初級のクエストだし俺のスキル一回使えば一瞬で終わってたな。
M「今回はありがとうございます!」
ワンサマー「いえいえ。また一緒にクエストに行きましょう」
M「その時までレベル上げときますね!」
ワンサマー「俺も頑張ってレベル上げますね(^_^)」
M「お互い頑張りましょうね!未確認さん!」
!?なんで………。
M「あ、それともこう言った方がいいですか?」
◇
「仮面ライダークウガ」
後ろを振り返る。そこには誰もいない。しかし確かに後ろから声が聞こえた。
「誰か…いるのか…?」
返答はない。それに安心していいのか複雑な気分だ。俺がクウガであることを知っている?それはキリヤんだけだ。それ以外に誰かに見られたなんてことはないはずだ。変身の時は細心の注意を払っている。
「……一体、誰なんだあんたは」
俺は画面を見る。そこには『ーMさんかログアウトしましたー』と表示されていた。
グラファイト、討伐失敗!しかしこれで終わる彼らではない!次はリベンジだ!
あと前回『まさかの助っ人』などと書いたけど、グラファイト戦を一回で終わらせるのはあれなんで次回のゲーム編で助っ人を出します。
そして謎のプレイヤーM。イッタイダレナンダ……
次回は大人の1日を密着!千冬とタイガと木綿季の1日を密着です。
ではsee you next game!