IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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平ジェネfinal観てきました。レジェンドライダーの活躍もかっこよかったですし、観ていて思ったのは『万丈の成長記』みたいだな、と思いました。貴利矢さんもかっこよかった!あと映司とアンクの関係もよかった。泣きそうになったもん。

あとISのアプリ始めました。星4は鈴を、星5は本音をもらいました。名前が『キリヤん』で本音を使っていたら多分自分です。多分。同じ名前の人ももしかしたら………いないか?

今回は平ジェネ編第2話!


第40話 Mを付けた者たち/お互いの事情

8月10日(木)AM10時50分

 

「さあ………振り切るぜ!」

 

「狩り……開始!」

 

同時に駆け出すアクセルとアマゾンニューオメガ。2人は次々と未確認を圧倒していく。

的確に攻撃を当てて相手を怯ませるアクセル。弱った敵を一気に片付けるアマゾンオメガ。2人の動きには無駄がない。まるである程度の戦闘をこなしてきたように。

 

「あいつ…アクセルを使いこなしているのか?」

 

「それなりにやるみたいだな。ほんじゃまあ、自分もノッていきますか」

 

『ギリギリチャンバラ!』

 

「三速!」『ガッチャーン!レベルアップ!!』

 

ギリギリチャンバラを起動させてレベル3に変身する。ガシャコンスパローで未確認を次々と薙ぎ払う。

3人の仮面ライダーの前に未確認は順調に倒されていった。そう、今のところは……。

 

「ウアアアッ!!」

 

「っとわあ!?危ねぇだろ!」

 

「はあ…また暴走なのハル?」

 

突如として戦闘スタイルが変わるアマゾンオメガ。未確認の頭や腕を切断していく。飛び散る体液を避けるアクセルと桐也。アクセルはため息をつきながらもアマゾンオメガの元へ向かう。

 

「ほら落ち着けハル!」

 

「グウウウッ……」

 

「まったく……犬かそいつは」

 

「ちょっと!ハルを犬扱いしないで!」

 

「例えただけだ。でも、その様じゃ犬呼ばわりされても言い訳できないんじゃない?」

 

「グウウウッ………ッ!」

 

アマゾンオメガの目が赤く光った瞬間、彼は桐也に飛びかかっていた。右腕にブレードを装着し桐也に襲いかかった。

 

アマゾンオメガの攻撃は単純で避けるには問題ない。しかし暴走気味のアマゾンオメガの攻撃力は普通ではなかった。

ブレードをガシャコンスパローで受け止める桐也。だがアマゾンオメガの力はレーザーレベル3を上回っていた。簡単に吹っ飛ばされる桐也。これが桐也にスイッチを入れる結果になってしまった。

 

「犬呼ばわりで怒ったか?……そいつは悪かったな。でも」

 

『ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!』

 

吹っ飛ばされた場所から一気に駆け出す。アマゾンオメガに防御させる暇も与えずにガシャコンスパローを押し付ける。そしてゼロ距離から放たれる一撃。今度はアマゾンオメガが吹っ飛ばされた。

 

「一発は一発だ。まあ俺の一発は大きすぎたかもな」

 

「子供かお前は……」

 

「ハル!大丈夫!?」

 

「…………痛い…」

 

吹っ飛ばされたアマゾンオメガは変身が解除されてしまった。よく見れば怪我をしている。しかしこれが今度はアクセルにスイッチを入る結果に。

 

「よくもハルを!」

 

「来るなら来いよ。相手になるぜ?」

 

「警察舐めるな!!」

 

桐也に飛びかかるアクセル。それを迎え撃とうとする桐也。それを呆れながらも2人をAICで動きを止めるラウラ。桐也は片足を上げた状態で。アクセルは空中で動きを固定されている。

 

「私だって強くなってるんだ。お前ら3人ぐらいなら同時に息の根も動きも止められる。さあ、どうする?」

 

「ご、ごめんなさい…大人気なかったわ」

 

「ご、ごめんちゃい隊長様」

 

「え、えっと……なんかすみません」

 

「分かればいい。さっさと片付けるぞ」

 

AICを解除したラウラは残りの未確認に向かってリボルバーカノンで砲撃する。

 

「しゃーない。一緒に行くぞ!」『爆走!クリティカルストライク!!』

 

「分かったわ」『アクセル!マキシマムドライブ!!』

 

同時に飛び上がり、残りの未確認をライダーキックで全て倒す。

 

こうして、3人のライダーとラウラによる戦闘は終わりを迎えた。

 

 

「風都警察署の照井ハルナです」

 

「同じく、水澤ハルカです」

 

突きつけられたのは警察手帳。これを見て桐也は不思議に思う。

 

「風都って…何処?」

 

「そりゃあ……風都は久留間市の隣で」

 

「ハル。僕たちは別世界から来たんだよ?この世界には風都はないんじゃないかい?」

 

別世界という単語で理解するラウラ。一方桐也は理解出来ていないような顔をしている。それについてハルカが説明する。

 

「僕たちはこことは別の世界から来たんです。ちょっと犯人を追いかけてたらこの世界に迷い込んじゃって」

 

「その犯人はアリアマゾン。さっきのアマゾンと似たような怪物よ」

 

「そっちの世界にもアマゾンがいるのか……」

 

「こっちの世界にもアマゾンが存在するとは驚きよ。しかも仮面ライダーもいるなんて」

 

「仮面ライダーはクジョーだけではない。クウガにスナイプ、それとクジョーのレーザー。この世界には仮面ライダーが3人いる」

 

正確にはゲンムを含めて4人だけどな。桐也は心の中で思った。しかしゲンムの事はあまり知られていない。それを今話して状況を引っ掻き回すのは良くないと判断してのことだ。

 

「でも困ったわね。元の世界に帰る手段がないのよ」

 

「士さんか海東さんがいたら帰れるのにね」

 

「誰それ?」

 

「士さんは仮面ライダーディケイドで海東さんは仮面ライダーディエンド。平行世界を旅する仮面ライダーだよ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さっきはありがとうございます。俺、織斑一夏っていいます」

 

「門矢士だ。覚えておけ」

 

士と名乗るその人は、さっきの襲撃者を退けて、更にはこうしてカフェでご馳走してくれている。いい人だな。

 

「士さんも仮面ライダーなんですね」

 

「仮面ライダーディケイド。別の世界に行く度に世界の破壊者なんて呼ばれてる。そういえばお前……コートを着たオッサンに会わなかったか?」

 

「いいえ?その人がどうかしたんですか?」

 

「いや、会っていないならいい……」

 

そういう士さんの顔はどこか寂しそうだけど。士さんはコーヒーを飲み干すと再び口を開いた。

 

「俺はこの世界に迷い込んだバカ2人を連れ戻しにこの世界に来た。だからこの事件に介入するつもりは…………」

 

士さんの携帯にメールが届いたみたいだ。それを見た瞬間にため息をつきながら返信する。

 

「いや、事情が事情だ。俺も協力する」

 

「え?いいんですか?知り合いを連れ戻すんじゃ」

 

「さっきの連絡はその知り合いからだ。どうも向こうに桐也とラウラとかいう奴がいるみたいだが、お前の知り合いか?」

 

「え?ラウラとキリヤんが?確かに知り合いですけど」

 

「よし、なら動くぞ。確か…幻夢コーポレーションだったか。そこで待ち合わせだ」

 

 

8月10日(木)正午

 

幻夢コーポレーション社長室

 

「遅かったな名人」

 

「キリヤん!ラウラ!」

 

「?何故一夏がいるんだ?」

 

「それはコイツがクウ「だああああっ!?」むぐっ!?」

 

(すいません士さん!ラウラにはクウガは秘密なんです!)

 

(それは最初に言え!)

 

現在、社長室に集まったのは俺、キリヤん、ラウラ、士さん、ハルカさん、ハルナさん。それと社長さん。木綿季先生はどうやら学園に向かったらしい。

 

「さて、君たちに集まってもらったのは他でもない。先程の襲撃事件についてだ」

 

「何者なの?そんで何が目的なの?」

 

「襲撃者は全員、この会社の元社員だ。5人組で会社を辞めたのも同時期だ。恐らくリーダー格が他の4人を集めたのだろう」

 

社長からその社員についての資料を渡される。

 

シドウ、オオタキ、タカイ、ミサキ、フクダの5人。どうやらそれぞれが担当していたゲームがあるらしい。

シドウがドラゴナイトハンター。

オオタキがゲキトツロボッツ。

タカイがギリギリチャンバラ。

ミサキがドレミファビート。

フクダがジェットコンバット。

 

どうやら俺が戦ったのはオオタキとフクダらしい。

 

「彼らはプロトガシャットを強奪した。プロトガシャットには所謂没データが入っている。調整ミスやバグが多く残っているガシャットだ」

 

「故に、バカでかい力があるってわけか」

 

士さんがそういうのも何となくわかる。確かにアレは未確認を遥かに超えた力を持っている。

 

「調整ミスやバグは今後のシリーズを出すためにも、必要なデータだ。出来れば全て無傷で取り戻して欲しい」

 

「それなら、どうして私達まで?コッチは逃亡犯のアマゾンを追いかけているのよ」

 

社長の提案にハルナさんが疑問を示す。確かにプロトガシャットなんかはコッチの世界の問題だ。となるとハルナさんの世界のアマゾンが関係している。そう考えるのが普通だ。

 

「勿論、そのアマゾンも関係しているからだよ。5人を追跡していた暗部の人から連絡があってね。なんでもアリの怪物と行動を共にしていたとか」

 

「それって!」

 

「間違いないよハル。アリアマゾンだよ」

 

つまり、必然的に一緒に戦うことになるな。俺とキリヤんとラウラはプロトガシャット。士さん、ハルカさん、ハルナさんはアリアマゾンを追いかけると。

 

「それと、もう一つ付け加えるよ。暗部の調査結果で分かったことだが、襲撃者とは別に彼らに協力している人物がいる。えーと……おや?資料がない………宝生くん」

 

「は、はい…」

 

社長室に1人の女性が入ってくる。俺も数回しか見てないが…確か名前は『宝生エム』さん。キリヤん曰く『ミステリー系少女』らしい。いやエムさんの方が歳上だと思うけど、なんとなく少女っていうのも分かる。雰囲気がそう感じさせるのか?

 

「天条タカアキについての資料をくれないかい?」

 

「はい……どうぞ」

 

「ありがとう」

 

資料を渡すとそそくさに部屋を出て行った。なんか一瞬コッチを見たような……。

 

「なーによそ見してんだ名人。浮気か?」

 

「違うよ。ちょっと気になっただけだ。それと俺が好きなのは箒だけだ」

 

っと、なんかみんなこっち見てるな。恥ずかしい。

 

手渡された資料に目を通す。そこには天条タカアキと呼ばれる人物について色々と書かれていた。なんでも『仮面ライダークロニクル』と呼ばれるゲームに携わっていたらしい。約1年前から謎の失踪で行方不明に。

 

「天条タカアキ。彼が襲撃者の協力者で恐らく今回の事件の首謀者だ。彼はゲーム製作者にして、生物科学者だ。そして、彼の研究していたのが」

 

「………アマゾン細胞…」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

???

 

「フハハッ……素晴らしい…」

 

暗い研究室に人影が一つ。髪の毛は真っ白で顔は痩せこけている。しかしその目には生気がある。

男の名は天条タカアキという。

 

「遂に……遂に………最強のアマゾンが、完成したっ!」

 

今まで何度もアマゾンを作っては失敗し、やっとのことで完成したアマゾンをIS学園に解き放つもクウガと専用機持ちに破壊され、さっきのアマゾンも仮面ライダーに破壊された。

 

しかし、別世界のアマゾンを改造することで彼は最強のアマゾンを完成させた。腰にベルトを取り付けることで永久的にアマゾン細胞を取り込み、戦闘力を上げることができる。

 

「こ、これさえあれば……マサムネを見返せる!アイツに指図されることもなくなる!」

 

高笑いするタカアキ。それをじっと見つめる最強のアマゾン。

灰色の獣は、ただ戦いの時を待つばかりである。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

8月10日(木)PM01時50分

 

俺と士さん、ハルカさんの3人とキリヤんとハルナさん、ラウラの3人のチームで別れて動く。襲撃者の潜伏場所は目星がついているらしい。なんでも天条タカアキが使っていた研究所が奴らの潜伏場所らしい。

 

俺たちは正面から、キリヤんたちは裏側から攻めることになった。

 

「こんな正面から攻めることになるなんて……」

 

「僕も初めてだよ……なんか緊張してきた」

 

「お前は警察だろ。今後もこんなことがあるかもしれないぞ」

 

「それもそうですね……よし、気合い入れないと」

 

「気合い入れすぎて空回りしないように気をつけてくださいね」

 

そして俺たちは正面から研究所に乗り込んだ。

 

中にはトラップらしきものもなく、簡単に中心部までたどり着くことができた。そして中心部にも何もなかった。そう、何もなさすぎる。まるで俺たちがここに来るのを分かって、全ての証拠を消したように。

 

「何もなさすぎるよ……これ」

 

「どうなって………ん、キリヤん?」

 

その時キリヤんから連絡があった。

 

『急げ名人!アイツらの狙いはIS学園、しかも専用機だ!』

 

「は?どういうことだよ」

 

『いいから急げ!』

 

それを最後にキリヤんからの連絡は途絶えた。意味がわからない。どうして天条タカアキと襲撃者の狙いがIS学園なんだ。

 

意味は分からないがとにかく急いだ方が良さそうだ。士さんとハルカさんに事情を話してIS学園に向かおうとする。

 

しかし、そんな俺たちの前に黒い影が立ちはだかる。

 

「遅かったな…仮面ライダーども」

 

「お前は……!」

 

「ゲンム………仮面ライダーゲンム」

 

黒い仮面ライダーだった。




サブタイの『M』は『マスク』、つまり『仮面』です。5人集まったからね。

なんだかんだの新キャラのエムさんとタカアキさんは平ジェネ編以降も出てきます。どういう立ち回りになるかは決めていない!イェイ。

次回は『その頃のIS学園は?』的なお話です。

ではSee you Next game!

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