IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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遅めのあけましておめでとうございますの挨拶です。
今年もバイク名人をよろしくお願いします!!

では新年最初の話はバトルばかり!でもいつものグダグタ具合だから安心だね!ラストにあの2人が参戦だよ!


第42話 Zの猛攻/信じられる仲間

8月10日(木)PM02時20分

 

道路を高速で走る黄色のバイク=レーザーLv2。

それに乗っているのは赤い革ジャン刑事=ハルナ。

その上をレーゲンで飛行するのはドイツの代表候補生=ラウラ。

 

3人が目指しているのはIS学園。最悪の事態を防ぐために最高速度を遥かに超えるスピードで走っている。一応黎斗に連絡を入れて道路を封鎖してもらっているお陰で爆走できている。

 

「ねぇ、やっぱり嘘の可能性もあるんじゃない?」

 

「そんな可能性の話をしてたらキリがないでしょ?」

 

「それに学園とは先程から連絡が取れていない。アイツが嘘を言っていたとしても、私達は学園に向かうべきだ。嫌な予感がする」

 

3人は先程まで天条タカアキの研究所にいた。裏側から一夏たちと挟み討ちをする手はずだった。しかし3人の前に敵が立ちはだかった。

仮面ライダーゲンム。桐也と激闘を繰り広げた強敵だった。

 

当然3人は身構えたが、ゲンムはただ一言、『IS学園に向かえ。敵が迫っているぞ。狙いは専用機だ』とだけ伝え姿を消した。

 

3人とも最初は疑ったが、ラウラの言う通り学園と連絡が取れないこともあり、予定を変更して学園に向かっているのだ。

 

「名人たちもさっさと追いついてくれればいいんだけど……」

 

しかし一夏たちはゲンムによる足止めを食らっていた。その事を3人は知らない。

 

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研究所内部

 

「うおおおっ!!」

 

「ハアアアッ!!」

 

俺のマイティキックとハルカさんのバイオレントストライクがゲンムにヒットする。しかしあまりダメージがない。今のはクリティカルだと思ったのだが、どうやら浅かったみたいだ。

 

「やはりプロトガシャットの力は凄まじいものだ。これ程の力があるとは」

 

今のゲンムはプロトシャカリキスポーツを使用してレベル0になっている。初めはレベル2の姿で戦っていたが、追い詰められるとプロトガシャットでレベル0の姿に変身したのだ。

 

数字が低くなったからと言ってゲンムの力が弱まる訳ではなかった。むしろ戦闘力は数段階上昇している。

 

「チッ……このままじゃ埒が明かない………一夏!ハルカを連れてIS学園に向かえ!」

 

「え!?じゃあ士さんは!」

 

「俺はコイツを食い止める。心配するな。俺は破壊者だからな」

 

そう言って士さんはカードを取り出す。

俺たち3人がかりでも苦戦していたのに士さん1人残していくわけには……でも学園のみんなも心配だ。キリヤんたちも向かっていると思うけど…………どうすればいい!?

 

「士さん、ここは頼みます」

 

「ハルカさん!?士さんを1人残していくんですか!?」

 

「大丈夫だよ一夏くん。士さんには……頼りになる仲間がいるから」

 

「それって……?」

 

「彼が旅してきた9つの世界の仮面ライダーだよ」

 

『クウガ!アギト!龍騎!ファイズ!ブレイド!響鬼!カブト!電王!キバ!』

『ファイナルカメンライド!ディケイド!!』

 

士さんの体に9人の仮面ライダーのカードが装着されていく。中にはクウガのカードもあった………なんか、遺影みたい。

 

「早く行け!」

 

「…………行きましょうハルカさん!」

 

「うん!」

 

白式を纏いハルカさんを乗せ、研究所の天上を突き破ってIS学園を目指す。あ、天条タカアキの研究所の天上を突き破る………いやそんなこと言ってる場合じゃないな。待ってろよみんな!

 

「来いよ。0が10には勝てないって教えてやる」

 

「この世界、数字が全てではないと知れ」

 

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IS学園

 

「はあっ………はあっ…なんとか……なったか」

 

千冬の体はボロボロだった。頭から血を流し、右腕は既に折れていた。これ以上の戦闘は命に関わる。

だが幸いにも戦いは千冬の勝利で先程終了した。タカイは壁に突き刺さっている。

 

「すまん箒、肩を貸してくれ」

 

「無茶をしすぎです千冬さん!貴女が倒れたら、悲しむのは一夏ですよ!」

 

「そうだな……すまん、無茶をしすぎた」

 

素直に謝罪する千冬の姿に周りの生徒は驚きを隠しきれていない。それも当然だ。いつもは厳しく頼れる最強の先生が、血を流し怪物を倒し、更には素直に謝罪をしているのだ。普段とのギャップに皆驚いている。

 

「だが、まだ終わっていない。侵入者は2人だ。恐らく花家先生が相手をしているはずだ。動ける専用機持ちは援護に向かってくれ。勿論無理はするなよ」

 

「「「はい!!」」」

 

箒、セシリア、鈴は食堂を後にする。彼女たちが向かうのは先程から爆発音がしている保健室方面。

 

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「ぐっ!?……貴様のどこにそれほどの力が…」

 

「おい、さっきまでの威勢はどうした?まだ生身の方が手応えがあったぞ?」

 

「そりゃあ僕が目を覚ました瞬間にタイガ先生の動きがガラリと変わったからじゃない?」

 

保健室前ではタイガとシャルロットがミサキと対峙していた。ミサキはもう1つのガシャット、プロトドラゴナイトハンターで変身していた。プロトガシャットの中でも最強クラスの力を持つ。

 

しかしタイガの前では雑魚同然だった。というのも、シャルロットが目を覚まして戦場から少し離脱した瞬間、タイガの動きがガラリと変わったからだ。後ろを気にせずに戦える。タイガとってそれはとても重要なことだった。

 

「リヴァイヴは取り返したんだ。他の専用機持ちと合流して来い」

 

「……タイガ先生も無茶しちゃダメだからね」

 

「………なるべく努力する」

 

あとをタイガに任せてシャルロットはその場を離れる。タイガはミサキと向かい合う。ミサキもボロボロだがまだ諦めたわけではなかった。

 

「俺が……負けるかぁ!!」

 

「いいや……テメェの負けだ!!」

 

ミサキの拳を躱し、腹部に強烈なボディーブローを叩き込む。怯んだところに更に拳を叩き込むタイガ。最後は思いっきり蹴り飛ばす。

 

「言っただろ。俺の患者に手を出したんだ……それ相応の覚悟はしてもらうぞ」

 

『バンバンタンク!』

 

バンバンタンク。変身用ともレベルアップ用とも違う、いわば必殺技専用ガシャット。臨海学校後、黎斗から譲り受けていたのだ。

 

『ガシャット!キメワザ!!』

『バンバン!クリティカルフィニッシュ!!』

 

「はああっ!!」

 

最大出力の砲撃がミサキに着弾し、爆発した。その場に倒れこむミサキ。プロトドラゴナイトハンターは壊れていなかった。

 

「ミッション、コンプリート……ふうっ……」

 

疲れ果ててその場に座り込むタイガ。これで一件落着。俺の仕事は終わりだと思っていた。問題があるとすれば、暴れまわった結果ぶっ壊れた保健室周辺についての説明ぐらいだ。

 

しかし、敵はタイガに休ませる暇など与えてはくれなかった。

 

「…………三手」

 

「あ?」

 

「一」

 

突如銀色の獣に拳を叩きこまれるタイガ。なんとか吹っ飛ばされずにその場に踏みとどまるが、すぐに2発目が叩き込まれる。タイガは成すすべもなくその場に倒れてしまった。

 

そして銀色の獣はただ機械的にタイガを見下ろしながら、

 

「しまった……一手早かったか」

 

そう呟いた。

 

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IS学園周辺道路・南ゲート

 

「危ねぇ!?」

 

突然の爆撃。ハルナさんを吹っ飛ばす形になったが今のを食らうのよりはマシだと思ってもらいたい。だって地面が消滅してるんだぜ?爆撃でぶっ壊れているならわかる。だがこれは完全にこの世から道路の一部が消滅しているのだ。

 

「今のを躱すか仮面ライダー」

 

上空から声がする。上を見上げるとUFOが飛んでた。いやアレはUFOみたいな怪物と言うべきか。

 

「私は天条タカアキ。君たちが探している天条タカアキその人だよ」

 

「おかしいな。自分らは人を探してるんだ。生憎喋るUFOは探しちゃいない」

 

「君にはこれがUFOに見えると?違うな。この姿は全ての空間を操る最高神の姿さ!」

 

おいおい自分のこと神とか言ってるぞ?頭大丈夫か?あとさ、

 

「バレバレなんだよオタクら。奇襲するなら殺気ぐらい消したら?素人の自分でも分かったよ今の」

 

ラウラがオオタキにプラズマブレードを、ハルナさんがフクダに拳銃を突きつける。

 

「何もかも手抜きだねあんたら。もう少し計画を練ることをオススメするよ」

 

「言ったはずだよ。私は全ての空間を操ると」

 

次の瞬間、いきなりオオタキとフクダが目の前に現れた。驚いて飛び退くが、次に瞬きをした瞬間には自分の体は遥か上空に浮いていた。

 

正直何を言ってるかわからないと思うが、自分も分かっていない。何がどうなったんだ!?

 

「空間を操る………それが出来るのはゾーンのメモリ!」

 

「正解だよドイツの特殊部隊隊長。この私、ゾーンドーパントの力は目標を私のフィールド内のマスに瞬間移動させることができる能力を持っている」

 

「でもタネが分ったならこっちのものよ!」『アクセル!』

 

「分からないかなお嬢さん。タネを明かしても勝てるから私は今言ったのだよ?」

 

『ゲキトツロボッツ!』『ジェットコンバット!』

 

オオタキとフクダがプロトガシャットを使って怪物に変身する。コイツは単純に面倒くさい相手だ。やりにくいったらありゃしない。

 

「三速」『ギリギリチャンバラ!』

 

自分はチャンバラバイクゲーマーに、ハルナさんはアクセルに変身する。単純な力比べじゃコイツらには勝てない。頭を使わないとな。つまり時間がかかる。

 

信じてるぜ名人。間に合ってくれよ!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

それぞれがそれぞれの場所で戦う中、戦況が変わる場所が2つ。

 

1つは士とゲンムの戦闘場所。2人の間に割って入るピンクの仮面ライダーの姿がそこにはあった。

 

「ノーコンテニューでクリアしてみせます」

 

もう1つはIS学園。銀色の獣=アマゾンシグマが専用機持ちと戦っている時だった。水色の騎士の仮面ライダーがアマゾンシグマを吹き飛ばした。

 

「これより、切除手術を開始するわ」

 

戦いはいよいよ佳境に入る。




サブタイの『Z』は『ゾーン』です。『ズー』でも良かったんだけどね。

わかる人にはわかる最後の2人。変身者も大体わかるかな?

駆け足で進んできたバトルもいよいよ最終局面。平ジェネ編もあと半分です。はいそこ!まだ半分とか言わないの!

次回はキリヤん、ラウラ、ハルナvsタカアキ、オオタキ、フクダ
士、ピンクの仮面ライダーvsゲンム
専用機持ち、水色の騎士の仮面ライダーvsアマゾンシグマ
でお送りしたいな!出来たらいいな!

ではSee you Next game!

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