IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜   作:無限の槍製

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ゼノバース2 でやっとアバターが超サイヤ人ブルーになりました。
でも超ベジータの方が使いやすいという………

今回はいつもより気持ち長いよ!


第49話 答えは自分自身の中

8月22日(火)PM01時10分

 

「おわっ!?」

 

「ぐあっ!?……クッソォ…あの野郎前より強いじゃねえか」

 

従業員が避難して、人がいなくなったビル。その五階まで放り投げられた自分とタイガ先生。17号の力は前戦った時よりも遥かに上だ。あの野郎、加減ってもんをしらねぇのか!

 

「俺は止められんぞ!仮面ライダー!」

 

「うわっ、アイツ宙に浮いてる!?」

 

「別格だな。よく一発決められたな」

 

「そんときは油断してくれたからさ……ホント、今回も油断して買わないか、な!!」

 

ガシャコンスパローから矢を連続で放つ。それは確かに17号に命中するけど、威力が足りない。クリティカルインパクトでも止められるかどうか分からない。いや分からないからこそ使うのはやめたほうがいいな。

 

「お前はそこから撃ち続けろ!俺が叩き落としてやる!」

 

「あ、ちょっと!……ったく、ノリが良すぎるぜ」

 

窓ガラスを突き破ってタイガ先生が飛び立つ。ガトリングで17号を攻撃する。17号も攻撃を避けながら手から電撃を放ってくる。ちゃっかりこっちにまで攻撃を加えてくるあたり抜かりない。

 

「まったく……飛び回るのはいいけど、自分に飛行手段がないこと知ってるよね?」

 

まあ、移動手段がないわけじゃない。自分の走るところ、そこが自分のコースになる。その気になりゃ壁だって走れるんだぜ?

でもそれはガシャットのエネルギーを大幅に使うことになる。それを知らなくて何回も使ってピンチになったことが何回かある。

 

「でもまあ、手段は選べないよな」

 

窓から飛び出して隣のビルの壁に着地する。そこからの全力疾走。なんかスーパーヒーローみたいだ。

 

「へいへい、忘れてもらっちゃ困るよ!」

 

『ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!』

 

無数の矢が17号を囲む。大したダメージにはならないだろうが、追い詰められて逃げようとしても逃げられないぞ、というプレッシャーを与えていく。ささやかな抵抗だ。

 

「そら、くらいな!!」

 

「オマケだ。死ねぇ!」

 

『ジェット!クリティカルストライク!!』

 

無数の矢が17号に命中すると同時にジェットコンバットのガトリングが一斉に火をふく。全弾命中。流石に少しはダメージはいったろ。

 

「てか気持ち悪っ。酔うなコレ」

 

「何やってんだ馬鹿」

 

ビルの屋上へ駆け上がる。17号の様子よりも自分のコンディションだ。ほら、体調悪かったら戦えないじゃん?

 

「んで、敵さんは?」

 

「まだ元気そうだ………はぁ、お前の変な因縁に巻き込まれて最悪だ」

 

「そう言わないでよタイガ先生。何かの縁だし、ここはもう少し協力してよ」

 

「まあ、未確認生命体にされた一般人の件もあるしな。ここで手を引くつもりはないが」

 

17号が咆哮する。まるで狼の遠吠えだ。するとさっきまでノロノロ動いていた未確認の動きが活発になった。しかも至る所から未確認が湧いてくる。この数はハッキリ言って東京都民の三分の一はいるんじゃないか?

 

いやそれは言い過ぎか。

 

「まるでゾンビ映画だな」

 

「だったらどうにかしてよドクター」

 

「無理だな。そこの無免許医では」

 

「なんて言われてるけど?…………え?」

 

自分とタイガ先生の会話に割って入る声。振り向くと仮面ライダーが立っていた。第一印象であだ名をつけるなら『DJシアン・ナイト』ってあだ名だな。だってアンプついてるし。

 

「テメェ……なんでブレイブに」

 

「ゲーマドライバーとライダーガシャットなら借り物だ。知り合いからのな」

 

「あ、水色の騎士で思い出した!あんたアマゾン仕留め損なっただろ!」

 

「…………楯無め、仕留め損なったのか。まだまだアイツも未熟だな」

 

1人で納得するな!って言ってやりたいけど、状況が状況だ。話は後にしないと………ほら、ゾンビ映画みたいに積み重なって登ってきてる!

 

「だが、俺は違う。未確認生命体はこの世界の癌。全て切除する。いくぞ虚」

 

「はい」

 

ブレイブが指を鳴らすと、隣のビルからピンクの仮面ライダーが下手へ飛び降りた。左腕のアームを地面に叩きつけ未確認生命体を吹っ飛ばす。

 

あのピンクのギザギザ頭。もしかして士さんの言ってたエグゼイドか?

 

「遅れをとるなよ無免許医、レーザー」

 

「テメェこそ、足引っ張んじゃねえぞ」

 

「仲悪いねぇお二人とも」

 

3人で飛び降りて未確認を退ける。傷でもつけたらそこから煙がでて更に被害が拡大する。そのことに気をつけながら周囲の未確認生命体を吹っ飛ばしていく。

 

ここに、4人のゲーマライダーレベル3が揃った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時間は少し遡り、

 

8月22日(火)PM01時00分

 

「そう、アイツ行ったのね」

 

「うん。家でリンリンに守ってもらえって」

 

「あたしも簡単には外に出られないか……ま、あの子と話したいこともあるし」

 

本音は1人で帰ってきた。まあさっきから鳴り響いている爆音で想像は簡単だ。クジョキリは今戦っているはず。それにしても簡単に言ってくれるわね。あたしに守ってもらえ?随分信頼されてるわね。

 

「ねえ花凛ちゃん。キリヤんって、お家だとどんな感じなの〜?」

 

「はあ?こんな未確認生命体が出てきてるのにそんな話………どんなもなにも、普通の兄貴よ。ちょっと無理しすぎるところあるけど」

 

「うんうん、分かるよ〜。キリヤんいっつも無茶して怪我するんだよ〜」

 

「そうなんよ!おにいったら、私がちょっとトラブっただけで殴り込みに行くんよ!自分のことはほったらかしのくせして、他人に親身になる!そんなん………もっと自分のこと大事にしてほしいのに」

 

確かにそうね。クジョキリはもっと自分のことを大事にするべきだ。なんていうか、一夏とは違った部分で危なっかしい。

 

にしてもこの子、テンション上がったら口調変わるわね。多分こっちが本当の九条花凛なんでしょうね。

 

「そうだよね〜。もっと自分を大事にしてほしいよね〜………でも、今しばらくは難しいかも」

 

「ちょ、本音!」

 

「え?どう言う意味よ」

 

「キリヤんは今、戦ってるんだよ。みんなを守るために。きっと今まで以上に自分自身のことをほったらかしにして、他人のために命をかける。私達が自分を大事にしてって言っても、多分話半分で聞いてると思う」

 

あちゃ〜言っちゃった……きっとクジョキリは仮面ライダーであることを隠している。これからもこの子には教えないつもりだったはず。だってそれを言えば、

 

「な、な、なんで!?なんでおにいが戦わなあかんの!?そんなん………他の人がやればええんや!どうしておにいが命をかけないかんのよ!」

 

言うと思った。そりゃそうだ。大事な兄貴がそんな危険なことをやっているのだ。誰だってそう思う。赤の他人より身近な兄貴が優先でしょうね。

 

「ねえ花凛ちゃん。花凛ちゃんが私の立場で、私に今の言葉を言われたらなんて答える?」

 

「そ、それは……」

 

「答えれないよね。私も答えられない。なんでキリヤんが戦うのか。それはきっとキリヤんしか知らないと思うよ」

 

本音は立ち上がって花凛に手を差し伸べる。

 

「だから聞きに行こう。どうして他人のために無茶をするのか。どうして戦う役目を他人に押し付けないのか。どうして仮面ライダーとして戦うことを選んだのか」

 

「本音さん……」

 

「偉そうなこと言ってるけど、私もまだ4ヶ月しか一緒にいなんだよ〜。だから私も知りたい。これから、もっと長い付き合いになるから」

 

まったく………理由はなんであれ、外に出ていくような気はしてた。だったらあたしから言えるのはただ一つ。

 

「話勝手に進めてるけど、絶対クジョキリに怒られるわよ?それでも行くなら、あたしの側から離れないで」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

8月22日(火)PM01時12分

 

「くそっ、誰かいないのか……」

 

東京に戻ってみたら、そこは地獄と化していた。大量の未確認生命体、いやグロンギになってしまった人たちと言うべきか。この中に箒たちがいなければいいんだけど。

 

東京に戻った瞬間、一気に飛ばしてきたのもあると思うがシールドエネルギーがゼロになった。多分微妙に立ち込めている黒い霧のせいだと思う。俺はクウガだから大丈夫だけど、普通の人ならかなりヤバイ。さっさと大元を倒さないと。

 

「一夏?おーい、一夏!」

 

「ん、箒!?無事だったのか!」

 

上から声がする。上を見ると女の子が顔が見えた。ビルの窓から顔を覗かしているのは箒だった。

 

「お前の方こそ!東京に戻ってきてたのだな!」

 

「ああ、白式で飛んできた!他のみんなは!?」

 

「無事だ!………やはりシャルロットは暴走してしまったがな!それに民間人も数十人いる!」

 

未確認生命体を見ると暴走するシャルロット。まあ今回ばかりは数が数だからな。にしてもよく止められたな。

 

「お前も早く…!危ない、後ろだ!」

 

後ろを振り返ると未確認生命体が爪を振り下ろしてきた。とっさにバク転で回避し距離を取る。会話に夢中になっていつのまにか囲まれていることに気づかなかった。

どうする、ここでは変身できないぞ。

 

「一夏!」

 

「箒!俺がこいつらを引き連れてここを離れる。お前はみんなと一緒にそこを拠点にして防衛に徹しろ!場所が場所だから何とかなるはずだ。その間に俺が元凶を叩き潰す!」

 

「無茶だ!お前1人じゃ「俺を信じろ!」!?……一夏」

 

「頼む。みんなを守ってやってくれ」

 

敵を引き連れてその場から離れる。箒が何か言っているが、ペガサスフォームじゃない俺には聞き取れなかった。

 

「また今度、2人でデート行こうな箒……………変身!!」

 

当然、俺の言葉も箒の耳には届かない。




エグゼイド、ブレイブ、レベル3が2人もログインしてくれました。てか前回で5人ライダーvsとか言っておきながらまだ合流できていない一夏。すまない、俺の力不足だ。

次回は夏休み編最終バトル!バトルが最後なだけだからね!まだデートしてないからね!

ではsee you next game!

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