IS 〜バイクと名人とSchoolLife〜 作:無限の槍製
4月12日(水)PM01時42分
「なんなんだよその姿!?どうしてそうなった?」
「そっちは青くなったのか。いいよな人型で」
未確認2号、クウガは白から青へ。九条君、レーザーは二頭身からバイクへと進化した。
さっきの戦闘を見るにクウガはジャンプ力が強化されている。つまり脚力。当然キックも強くなってるはず。これなら14号は倒せるはず。
問題は九条君。バイクになったことでほぼ攻撃手段を失ったと言ってもいい。15号の鉄球を躱せるようになったのは大きいけど攻撃手段が少なくなったのは痛いところね。
「こうなりゃ作戦変更だ。一緒に叩くぞ。乗れ!」
「それには同意だな」
クウガはレーザーにまたがりハンドルを握る。しかしすぐに降りる。そして少し考えた後に。
「運転できねぇ……」
「………まあ後で練習しとけ。今は自分が走る。お前は攻撃に専念しろ」
「了解だ。でももう少しリーチが欲しいな」
「鉄パイプでも待っとけ」
「そうだなっ、と。おお?なんか変わった!?」
クウガの持った鉄パイプが変化してロッドへと姿を変える。なるほどクウガにはその周りの物を自分の武器に出来るのね。使い方によっては最強ね。
「よーし、面白くなってきた〜!!」
「運転頼むぜ!」
「自分、速さには自信あるんだよ」
次の瞬間、その言葉は事実だと分かった。到底バイクとは思えないスピードで未確認に突っ込んでいくレーザー。未確認2体もあまりのスピードに回避が遅れてしまう。
Uターンして再び突っ込んでいくレーザー。今度は未確認15号が鉄球で反撃にでる。不規則な動きで迫ってくる鉄球。それでもスピードを緩めないレーザー。きっとそれはクウガを信用してるから。
「うおおおおっ!!!」
「上に弾け!」
「おりゃあああ!!!」
鉄球を弾き飛ばすクウガ。そのまま天井を突き破り鉄球は15号を引っ張りながら姿を消した。倒したわけではないけど、これで14号だけになった。
「ノリにのってくぜ〜!」
「よっしゃあ!!」
クウガはレーザーから降り、レーザーはレベルを1に戻す。
敵が一体減っただけでも彼らの勢いは止まることなかった。クウガのロッドを使ったリーチのある攻撃。更に伸縮自在ときた。上に跳んで逃げようとする14号をはたき落としている。レーザーはアームドユニットを使った重い攻撃が14号の体力を確実に削っている。
「
「自分のペースに乗せられちゃった〜?」
「これで決めよう!」
「OK!二速!!」
再びレベルアップしてバイクモードになるレーザー。クウガもレーザーにまたがりハンドルを形だけだが握っている。運転はレーザーがしてるから本当に形だけ。
「ベルトからガシャットを抜いてスロットに入れろ!」
「これか?」
『ガシャット!キメワザ!!』
レーザーの車輪から黄色のエフェクトが溢れ出る。そのまま14号に今までの倍のスピードで突っ込んでいく。あまりのスピード、そして今までのダメージの蓄積で14号は回避が少し遅れてしまう。少しジャンプしたところでクウガのロッドが丁度14号の腹に叩きつけられる。そのまま壁を突き破って、
「って、どこまで行くのよ!」
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「ウイニングランを決めるのは!!」
「俺たちだ!!」
『爆走!クリティカルストライク!!』
「「うおおおおっ!!!」」
未確認14号をロッドで叩きつけたまま壁を突き破り爆発させてもいいところまで持って行く。ニュースで見たが時折クウガと未確認の戦闘でバカみたいな被害が出ることがあるみたい。そこが発電所とか関係なくてもだ。この近くで被害が出にくいと言えば、
「おら、飛んでけえ!!」
とんでもないスピードからの超急ブレーキ。その答えは、
「うわああああっ!??」
運転者は吹っ飛んで行く。まあ下は海だし、あいつクウガだから問題ないでしょ。
「こんのっ!!おらっ!!」
更にそこからクウガは14号をロッドで吹っ飛ばす。お〜お〜綺麗に飛んだねぇ。普通の人からしたら見えないだろうなぁ。それから数秒後に遥か遠くから爆発音が聞こえた。
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「お疲れさん名人」
「おう、って名人?」
「未確認退治の専門家、名人みたいなもんだろ?自分そういう何かに特化したやつを名人って呼んでるから」
「じゃあレーザーは運転の名人だな」
「まあ、それなりに自信はあるからな。っと時間もアレだな」
「俺もそろそろ戻らないとマズイな。怪しまれるかも」
「それじゃあお先、名人」
「あ、くじょーーーーんんレーザー!私を乗せて行って!!」
そのままレーザーは木綿季先生を乗せて走り去って行った。?あれ?あれれ?あれれれれ?あえてツッコミ入れなかったけど、なんで木綿季先生いたんだ?それにあの方向ってIS学園だし、
「案外キリヤんがレーザーだったりしてな」
そんなことを考えながら俺はIS学園に戻った。
◇
戻ったのはいいんだけど……
4月12日(水)PM01時57分
「なんで帰ってきていきなり説教なんだ……」
「何か言ったか織斑?」
「ええ、何も言ってないですハイ!」
織斑先生、箒、オルコット、山田先生に囲まれる俺。少し離れた場所でキリヤんとのほほんさんがニヤニヤしてる。いやニヤニヤしてないで助けてよ!
「もう一度聞くぞ織斑「もう6回目だぞ……」ナ・ニ・カ・イッ・タ・カ?「いえ、何も!!」
「ゴホン。お前はトイレに行きたいが為にワザとオルコットに負けて、挙げ句の果てにアリーナの壁に穴を開けた。これで間違い無いんだな?」
「あーーえーーと……そうです」
「何を考えているんだ一夏!戦場では誰もトイレには行かせてくれんぞ!」
ラストサムライ箒が叫ぶ。
「まあまあ篠ノ之さん、織斑君もお腹が痛かったって言ってますし。きっと緊張でお腹を痛めたんですよ」
ラストエンジェル山田先生が俺の味方になってくれる。
「甘やかしてはいけません山田先生。織斑、後で瓦礫を出来るだけ片付けること、いいな?」
ラストエンペラーデビル千冬姉が追い打ちをかける。しかしそんな俺にも味方がいてくれた。
「安心しろよ一夏。自分も少し手伝ってやる」
「私も手伝うよオリム〜」
「キリヤん!のほほんさん!」
「私も少し手伝いますわ。元はと言えば私の攻撃でこのようなことになりましたし」
「オルコット…あんたまで」
「まったく……もうオルコットではなく、セシリアでいいですわ。昨日の敵は今日の友、なのでしょう?私その言葉だけは信じてますから」
「ははっ、ありが「だからといってワザと負けたのは許しませんから!」デスヨネー」
こうして俺、キリヤん、のほほんさん、セシリアの4人で瓦礫片付けを始めた。そして五分で休憩に入った。正直疲れた。
◇
4月12日(水)PM06時30分
「ところで一夏」
「なんだ箒」
「なんで、
「え?」
それは夕食を俺と箒、キリヤんにのほほんさん、あとセシリアの5人で食べた帰り道。突然箒にそう言われた時は正直ビビった。
「そんなわけないだろ。セシリアの攻撃でアリーナに穴開けちまったんだから」
「……まあ、お前がそう言うならそれでいい。だがな一夏」
箒に袖を引っ張られる。振り向くと箒の表情はどこか不安そうな顔だった。まるで俺がクウガとして戦っているのを知っているかのように。
「あまり、無理はしないでくれ」
それに俺は何も言い返せなかった。これから未確認との戦いは激しさを増すはずだ。ゴメン箒、そればっかりは少し難しいお願いかもしれない。
「どうした一夏?」
「いやなんでもない。戻ろう箒」
それでも、君は俺が絶対守るから。
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4月12日(水)PM06時35分
「バヅーもやられたか。これであと『ズ』は2人か。随分減ったな」
「グルルルルッ」
「ご苦労だったなゴメラ。『ジョ』としての仕事ご苦労だった」
「それで、次はどうする?」
「そう焦るなドルド。次のゲゲル次第でゲームを少し変更する。その時にはジョ・ゴメラ・ダにも動いてもらう。いいな」
「ガアアアアアアッ!!!」
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4月12日(水)PM06時40分
「あれ〜?私の自転車がな〜い」
あ、廃工場に置きっぱだ。
次の日まで自転車が置いてあったのは正直助かった、ってのはまた別の話。
鉄球を使うゴリラグロンギはジョ・ゴメラ・ダというオリジナルのグロンギです。『ジョ』っていう階級は一応用心棒の『よ』からとりました。ゴメラは単純にガメラ+ゴリラです。
ついでに言うとレーザーのライバルポジションですハイ!
次回はセカンド幼馴染がやってくる?出来ればそこまで進みたい!
ではsee you next game!